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アペリティーボとは。フィレンツェのアペリティーボおすすめ店

イタリアの食習慣で欠かせないのがアペリティーボ。アペリティーボとは、食事の前に食前酒を飲みながらおつまみを食べること。食事前になぜ飲んだり食べたりするのか、日本の食文化にはなかなか受け入れにくい習慣かもしれませんが、じつはとっても便利でお得で楽しいもの。

アペリティーボとは何か、アペリティーボの楽しみ方、そしてフィレンツェでのアペリティーボのおすすめのお店をご紹介します。


アペリティーボとは

アペリティーボという単語自体は、食前酒のことを指すイタリア語です。広義に、食前にお酒を飲みながらおつまみを食べることを意味します。
(フランス語のアペリティフにあたります。)

アペリティーボの飲み物は、スパークリングワインやカクテルがポピュラーです。
スパークリングワインなら、プロセッコやフランチャコルタ、トレントDOCなど。白ワインもありです。
カクテルは、リキュール、ジン、ウォッカ、ラム酒、テキーラなどをベースに作られ、種類さまざま。

アペリティーボのおつまみは、ナッツ類やチップス、チーズ、ハム・サラミなどの調理しない手軽なおつまみから、手の込んだおしゃれなフィンガーフードまで多種多様です。

アペリティーボの時間帯は、夕食の1~2時間前くらい。フィレンツェの平均的な夕食の時間は20時ごろなので、アペリティーボは18時、19時くらいです。

アペリティーボの使われ方

イタリアでは、「アペリティーボをしよう」というのは、「夕食に行こう」より気軽な意味合いです。夕食だと最低でも2時間はかかりますし、家族との夕食を断って外出しなくてはなりません。アペリティーボだと1時間くらいで済ませることができ、夕食は家で食べることができます。
また、アペリティーボは低予算というメリットもあります。

アペリティーボなら、知り合ったばかりの相手や、食事だと気を使ってしまう同僚でも、気軽に誘ったり、行ったりすることができます。
日本でいう「お茶しよう」くらいの感覚です。

アペリティーボは、ドリンク1杯とおつまみを楽しみながら、「おしゃべり」する社交の場。飲食よりも会話がメインといってよいほどです。

仕事が終わった後の時間帯に、ちょっと1杯というリラックスできるシチュエーションで、気軽にドリンクを飲みながら話していると、自然と相手との距離が縮まります。
ビジネスでもプライベートでも、お互い仲良くなるきっかけになるのです。

アペリティーボの楽しみ方

アペリティーボは、バール(イタリアのカフェテリアまたはバー)で楽しむことができます。

以前はドリンクを注文するとビュッフェ形式のおつまみが食べ放題というバールが数多くありましたが、コロナ以降フィレンツェではビュッフェ形式はほとんどなくなってしまいました。
現在、フィレンツェのバールでは、ドリンクとおつまみをそれぞれ注文するスタイルが大半です。

ドリンクは、特にこれでなくてはいけないという決まりはありませんが、食事の前ということと、おつまみなどライトなものを合わせるため、重たくない味わいの飲み物がベターで、赤ワインなどしっかりした味わいのものは好まれません。

お酒が苦手なかたは、ノンアルコールカクテルやソフトドリンクでもOKです。

ただし、通常、アペリティーボでは、コーヒー、紅茶、ハーブティーなどお茶類は飲まれません。
イタリアでは、コーヒー、紅茶、ハーブティーなどは、食後または食間に飲む習慣があるため、食前や食中には飲まれません。

カクテルのメニューは、何ページにもわたる種類をそろえているところが多く、メニューになくても、飲みたいものを伝えると作ってくれます。

カクテルの1番人気は「スプリッツ」。
オレンジ色のアペロールリキュールを使ったカクテルです。
材料はアペロールリキュール、プロセッコ、ソーダ、氷で、スライスしたオレンジを添えます。
キレイなカラーが映えるため、数年前にブームになり、人気が定着した定番のカクテルです。

オレンジ色のスプリッツは見た目もキレイ

おつまみは、1人1品でも、2人で1品でも、どのくらいの量を食べたいかによって調整できます。または、おつまみは注文しなくてもOKです。

バールによっては、ナッツ類やポテトチップスなどが付いてくることもあります。

カクテルを注文したら出てきたナッツ類、ポテトチップス、オリーブ

おつまみを多めにして夕食代わりにしてもOKです。

たっぷりのハム・サラミとチーズの盛り合わせは夕食代わりにも

アペリティーボおすすめ7選@フィレンツェ

フィレンツェでのアペリティーボのお店をご紹介します。

ルーフトップやアルノ川沿いなら、フィレンツェの街の景色を眺めながら、アペリティーボを楽しむことができます。

カジュアルなところからラグジュアリーなところまで、お好みに合わせてぜひアペリティーボを楽しんでください。

Colle Bereto

アペリティーボの有名店。アペリティーボの時間帯には、たくさんの人でにぎわいます。共和国広場からすぐ。

Colle Bereto
Piazza degli Strozzi 5r, Firenze

Procacci

トリュフのミニサンドのおつまみが有名。ブランド・ストリートのトルナブォーニ通り沿いで、客層もおしゃれ。

Procacci
Via de’ Tornabuoni 64r, Firenze

ZOE

カジュアルなアペリティーボの定番ロケーション。地元の人に人気。
アルノ川向こうの川の近く。

ZOE
Via dei Renai 13r, Firenze 

SE.STO on Arno

ルーフトップのアペリティーボといえば、ここ。ザ・ウェスティン・エクセルシオール(5ツ星)のホテルの最上階にあります。川向こうの丘にあるミケランジェロ広場が見える絶景。
SE.STO on Arno
Piazza Ognissanti 3, Firenze 

Picteau Bistrot

アルノ川を眺めながらアペリティーボをしたいなら、ここ。フェラガモの経営するホテル・ルンガルノ(5ツ星)のバールで、ハイセンスなインテリア。ヴェッキオ橋が間近にせまる川の眺めは最高。

Picteau Bistrot
Borgo San Jacopo 14, Firenze 

Empireo Rooftop

アルノ川沿いにあるプラザ・ホテル・ルッケージ(4ツ星)のルーフトップ。開放感があり、ドゥオモが見える景色は、いつまで見ていても飽きない美しさ。

Empireo Rooftop
Lungarno della Zecca Vecchia 38, Firenze 

View on Art

ルーフトップはラグジュアリーな場所が多いなか、リーズナブルに楽しむことができるルーフトップといえばここ。ホテル・メディチ(2ツ星)の上にあります。目の前のドゥオモは迫力満点。

View on Art
Via dei Medici 6, Firenze

まとめ

イタリア旅行の際は、アペリティーボの様子を見るのもおもしろいもの。人気のカクテルや、地元のワイン、そしてイタリアのおつまみもぜひ楽しんでください。

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