見出し画像

伯爵夫人のイタリア料理教室に行ってきました inフィレンツェ

フィレンツェでイタリアのマンマ(お母さん)に学ぶ料理教室、行ってきました。

行ってきたのは、キャンティのワイナリーを所有している伯爵のご夫人が教える料理教室。
フィレンツェにあるお宅で開催されています。

今回は、そのときの様子をご紹介します。


伯爵夫人の料理教室

本場イタリアで、マンマから学ぶ家庭料理は、料理好きには魅力的。観光だけではなく体験型のオプショナルツアーに参加したいというアクティブなかたにもおすすめです。

現役主婦の教えるイタリア家庭料理は、家庭で簡単に作ることができるレシピが多く、料理初心者でも楽しく参加することができます。

今回の料理教室のマンマは、なんと伯爵夫人。キャンティのワイナリーを所有する伯爵ファミリーの夫人が教える料理教室です。
私は通訳として同行しました。

「伯爵夫人」といわれると身構えてしまうかもしれません。今回の参加者のみなさんも、待ち合わせ場所から会場に行く途中、「緊張している」「どう接したらいいかわからない」と心配していました。私は「ほがらかでフレンドリーな人柄なので、全然大丈夫ですよ」とお伝えしました。実際に夫人は、本当に明るく、冗談もいいながら笑顔で話す親しみやすい人柄です。

フィレンツェにあるお宅は普通のアパートメントです。「あれ?貴族のお宅なのに一軒家じゃないの?」と思われるかもしれません。
フィレンツェの街なかは、大きな建物がアパートメント形式になっているところが多く、一軒家が少ないのです。
伯爵ファミリーは、キャンティのワイナリー内には豪華な邸宅を所有しているのですが、フィレンツェのお宅は街なかの学校に通う子どもたちのための第2の拠点とのこと。
普通のアパートメントといっても、エントランスを入ってすぐのリビングルームには、天井画があり、ステキ。

天井画と暖炉があるリビングルーム

イタリア家庭料理を体験

「ようこそ!どうぞ、どうぞ!」とやさしい笑顔で迎えてくれた夫人。

早速調理開始です。

この日のメニューは、
クロスティーニ・トスカーニ(鶏レバーペースト)
生ハムとアーモンドのレモン風味スパゲッティ
ティラミス
でした。

クロスティーニ・トスカーニはトスカーナの郷土料理で、アンチョビ、ケイパーが入る鶏レバーペースト。フィレンツェのカジュアルレストランには、必ずといっていいほどある定番の一品で、そのレシピはさまざま。各家庭、各レストランに独自のレシピがあるといってもいいほど味わいも質感も異なります。

「昔の人にとって、レバーは肉を食べるときの残り物。鶏レバーペーストは、田舎の農民料理だったのです」と歴史的背景も語ってくれました。
「鶏ガラも残るから、それでスープを作っていました」と、実際に夫人も鶏ガラスープを作っていて、その鶏ガラスープで鶏レバーを煮込みました。

出来上がったレバーをイタリアの包丁「メッザ・ルーナ」で切る

鶏レバーペーストができあがったところで、自家製のフォカッチャ(イタリアの平焼きパン)をいただきました。

焼きたてのフォカッチャ

ランチタイムの直前、立ち仕事の調理でおなかも空いているので、ありがたい気遣いです。

手作りのフォカッチャは、ふわふわで、塩気とオイル感もちょうどよく、おいしい!
みんなでフォカッチャをほおばっているところに、ご主人が到着。
「アペリティーボ(食前酒)をしましょう」とご自身が作る白ワインを開栓してくれました。
しっかり冷えたシャルドネで、アペリティーボにはぴったりのさわやかな味わい。フォカッチャを食べながら、白ワインを飲み、調理再開です。

フォカッチャとクロスティーニ・トスカーニ

生ハムとアーモンドのレモン風味スパゲッティは、夫人の大のお気に入りの一品。
レモン風味と聞くとかなり酸味がありそうですが、レモンを煮詰めてソースにするので酸っぱくなく、さわやかな香りがふわっと広がります。
一見意外な組み合わせですが、生ハムとアーモンドの香ばしさとレモンの香りがミックスして風味豊かな味わいです。

アーモンドを炒める

イタリアのデザートの代表ともいえるティラミスは、さまざまな作り方があります。夫人もいろいろ試したそうですが「クラシックなレシピがやっぱり一番おいしい」と、クラシックなティラミスを作りました。
「クラシック」とは、クリームチーズや生クリームは使わずに、マスカルポーネと卵のみでクリーミーに仕上げていく作り方です。

マスカルポーネ500gでたっぷり

イタリアンライフの豊かさを感じる食事タイム

食事タイムには、ご主人と息子さんもテーブルに加わりました。
息子さんは、学校がお休みの日だったので、家でランチを食べることになったそう。

キャンティワインが置かれたテーブル

開始前に「緊張している」と言っていた参加者のみなさんは、緊張がすっかりとけたようで、夫人やご主人、息子さんに次々質問をしていて、話に花がさきました。

食卓で飲んだワインは、キャンティ。
キャンティは昔から普段の食事と合わせて飲まれていたワインです。
フードフレンドリーなキャンティを家庭料理と合わせて、家族とテーブルを囲んで飲むという、まさにトスカーナの伝統スタイルを体験しました。

この日に、作った料理のお味はというと・・・

鶏レバーペーストは、レバーの食感が感じられ、とってもおいしかった!
素朴だけど素材の味が生きている味わい。手間をかけた味わいだけど作り方は簡単。やはり郷土料理はすごいと思わされた味わいでした。

スパゲッティは、シンプルなレシピですが洗練された味わいで、日本でも再現できると大好評でした。

アツアツのスパゲッティ

ティラミスは、たっぷりのエスプレッソコーヒーがアクセントになっていて、濃厚なクリームが口の中でとろけます。おもわず笑顔になるおいしさで、何度もおかわりしたくなります。

エスプレッソとクリームのバランスがよいティラミス

食後には、コーヒーもいただき、レッスン終了。

料理もおいしく、話もはずんだので、参加者のみなさんは帰るのが名残惜しいという様子で、
「また来ます!」
と言っていました。

ぜひまた来てくださいね♪

夫人と一緒にイタリア料理を楽しもう

今回ご紹介した伯爵夫人のイタリア料理教室に参加したいかたは、フィレンツェ・イン・タスカのサイトをご覧ください。
料理だけではなく、夫人とそのファミリーの温かいおもてなしも受けることができますよ。
フィレンツェ・イン・タスカのサイトはこちらから

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?