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安倍戦略三本柱(Ⅱ) ~平和安全法制~

安倍総理が「支持率が下がってもやるべき困難な課題」と位置付けて取り組んだ法案が以下の三本柱である。いずれも、国家安全保障の根幹に係る法律案である。

(1)特定秘密保護法
(2)平和安全法制
(3)テロ等準備罪

今回は、その第二弾。


■「平和安全法制」とは?

以下の二つの法案を指している。

[1]我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案(平和安全法制整備法)


[2]国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律(国際平和支援法)


■平和安全法制の概要

・国民の命と平和な暮らしを守り、国の存立を全うするため。
・我が国を取り巻く安全保障環境が変化したため。
・切れ目のない安全保障法制を整備するため。
・在外邦人の保護措置を行えるようにするため。
・エネルギー安全保障上、最重要の輸送経路であるホルムズ海峡とシーレーンを守るため。


■集団的自衛権の限定的容認

◎2014年7月1日
国家安全保障会議及び閣議において、「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」を閣議決定した。

いわゆる「新三要件」(公明案)により、国民の生命・自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険(存立危機事態)になった時に、限定的容認で集団的自衛権を行使できるようになった。

事実上の日本国憲法の解釈変更とも言えるが、憲法9条の下、憲法前文の「国民の平和的生存権」や憲法13条の「幸福追求権」は国政の上で最大の尊重がなされる。

自衛の措置としての武力の行使の「新三要件」

・我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること
・これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと
・必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

内閣官房|「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」


■自民党公式チャンネルでの解説

CafeSta特番「安倍さんがわかりやすくお答えします!平和安全法制のナゼ?ナニ?ドウシテ?」シリーズにて、全5回に渡って、安倍総理が平和安全法制について解説した動画がある。

(1)【第1夜】(2015.7.6)


(2)【第2夜】(2015.7.7)


(3)【第3夜】(2015.7.8)
この7年後に暗殺されるなんて信じられないよ…。


(4)【第4夜】(2015.7.10)


(5)【第5夜】(2015.7.13)


■国会における審議・採決・成立

◎2015年5月15日
「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案」を提出。(閣法189-72)
「国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案」を提出。(閣法189-73)

以降、この二本の法律案は、一括して審議・採決が行われる事となった。

※主な担当大臣と担当委員長
 ・安倍晋三(内閣総理大臣)
 ・中谷元(防衛大臣・安全保障法制担当大臣)
 ・岸田文雄(外務大臣)
 ・浜田靖一(衆議院 平和安全法制に関する特別委員長)
 ・鴻池祥肇(参議院 平和安全法制に関する特別委員長)


◎2015年7月15日
衆議院特別委員会で、平和安全法制が可決。

法案可決をどうしても阻止したい野党は、みっともない事に、プラカードを掲げたり、騒いだり、浜田委員長に突っかかったりして採決を妨害した。



◎2015年7月16日
衆議院本会議で、平和安全法制が可決。



◎2015年9月16日
自民党・公明党・日本を元気にする会・次世代の党・新党改革の5党が、「平和安全法制についての合意書」にサインした。(五党合意)

この合意事項により、集団的自衛権を行使するには、「例外なき事前の国会承認」(元気会・次世代・新党改革案)を要する事となり、他国防衛のための集団的自衛権は行使できない事となる。

次世代の党公式サイトより(※リンク切れ)


◎2015年9月17日
参議院特別委員会で、平和安全法制が可決。

なお、「鴻池祥肇特別委員長不信任を求める動議」も行われ、野党のダラダラした時間稼ぎの末に、賛成少数で否決されている。

ここでも法案可決をどうしても阻止したくてたまらない野党は、更にみっともない事に、復席した鴻池委員長に背後からジャンピングアタックして突っかかったり、プラカードを掲げたり、ギャーギャー騒いだりして採決を妨害した。

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マスコミやバカ野党は「強行採決」というイメージを全国民に擦り込みたいのだろうが、上手くいかなかったようだw



◎2015年9月18日
参議院本会議で、問責決議案が連発された。
「国務大臣中谷元君問責決議案」が行われ、賛成少数で否決。
「山崎参議院議長不信任決議案」が行われ、賛成少数で否決。
「内閣総理大臣安倍晋三君問責決議案」が行われ、賛成少数で否決。
「特別委員長鴻池祥肇君問責決議案」が行われ、賛成少数で否決。
時間稼ぎをして、何がなんでも阻止したい野党。


衆議院本会議で、「安倍内閣不信任決議案」が行われ、賛成少数で否決。


◎2015年9月19日
参議院本会議で、平和安全法制が可決成立。

ここでも、野党の時間稼ぎが行われ、制限時間を大幅に超える反対討論を行ったり、採決時に牛歩戦術したりした。

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◎2015年09月30日
平和安全法制2法案を公布。

◎2016年3月29日
平和安全法制2法案が施行。


日本は地政学上、ミサイル・テロ・サイバー攻撃などの脅威に晒されているが、これまでの法律では万が一の事態に対応する事ができなかった。
この平和安全法制によって、日本を取り巻く国家安全保障において抑止力が高まり、日米同盟は強化され、人道的国際貢献の幅が広がり、リスクが低減する事となった。
日本国民や在外邦人を守るためにも絶対に必要な法律である。



■鴻池委員長が語る平和安全法制

「制御不能に陥った安保法制採決」西田昌司×鴻池祥肇 親分対談 VOL.1


「自らの顔に泥を塗る無作法・民主党」西田昌司×鴻池祥肇 親分対談 VOL.2


「我が政治の原点 憲法改正」西田昌司×鴻池祥肇 親分対談 VOL.3


「出世より大事な政治家の使命とは」西田昌司×鴻池祥肇 親分対談最終話

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