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強く生きなくては

どんな保証があっても、決断は自分に委ねられる。
その決断は時にリスクを伴うし、心を強くもたなくてはいけないときもある。
私はその決断をした。

社外コンプライアンス窓口に、ハラスメントではないかという告発を行った。

きっかけは、私が体調を崩しがちで、休みが増え、有給がもう底を尽きるということからだった。
以前から信頼のおけない、職務中に居眠りをしているという噂も絶えない部長から「診断書等を出して、お休みしたらどうですか」と打診をされた。
本人にそこまで重い意図はなかったのかもしれないが、休職しろと言われたような感覚。

「休む」という行為が悪いわけではない。必要なときもあるだろう。
ただ、発言が軽率すぎるのだ。
給与保障がされるわけでもない、生活にそこまでの余裕もない身で、そう簡単に仕事をしないでいられるわけがない。
少し考えればそれなりに重要な決断ではないかということはわかるのでは。
例えば何度かやり取りを重ね、手段の提案という結論として伝えるのであれば、まだわかる。

第一声のメールで休めって???
は???(実際にメールを見てこの一声が出た)
現在部外のヘルプ要員に出されていて別の業務を行っている身としては、もう戻ってこないでほしい、必要ないと捉えることもできてしまう。
心の弱い人ならダメージがあるのではないか。
私はそこまで弱いとも思っていなかったけど、突然すぎてややダメージを受けた。胃が痛くなったくらいの。

なるべく怒りをオブラートに包んで、極力辛辣で丁重な言葉を選んで返信メールを送り、これ以上話すことはない、面談の機会も当然お断りしたいと伝えた。

その後、当人から謝罪の意を記したメールを受け取りはしたものの、それ以前にもちょくちょく軽率な発言をしていて、デリカシーのない人だなとは思っていた。仲のいい上司も何人かそう言っていたし、同僚からは私よりも積年の恨みが詰まったコメントも聞いた。
休職を決断した後輩が面談の際に別の部署への異動を希望した時にも「転職を視野に入れて」という発言をしたそうで、上司として一番言ってはいけないことなのではないかと驚愕した。
色々な人から話を聞くと、部外への異動は総務を通したりしなくてはいけないので面倒で、その事情もすべて伝えなければいけない(上長の仕事として当然のことなのだが)のが億劫だという理由からのようだった。
自分の既定路線にないものは排除したいのだと感じた。
昭和のおじさんってみんなこんな感じなのかな。
私もそろそろ昭和のおばさんに該当しそうだけど。

色々と積もり積もって、告発をする決意をした。
何か対処してほしいわけではない、どうせ職を解かれたりすることはないだろうし、言動に気をつけろ程度の厳重注意でも入ったらいいな(もう定年過ぎた嘱託扱いのいい大人なんだけど)という気持ちで。
外部機関への告発なので、申告者の名前や詳細の出来事は伏せられるだろうが、あまりにリアルタイムなので、すぐにばれるだろうと覚悟はしている。
その際は居づらくなるかもしれないし、そうなったら退職するまでだが、その覚悟もある程度はしている。

考えが固まったのは、ヘルプ先の部署で突然、一緒に働いていた人の訃報を聞いたことからだった。
休み明け出社したら、総務から訃報の知らせ。
つい数日前まで会話していた人が、突然なんらかの理由で命を落とす。
そこまで関りが深いわけではなかったが、多少なりともお世話になった人だったから、衝撃は大きかった。

今もやもやしたまま自分が何らかの事情で出社できなくなり、退職を余儀なくされたとして、今後もあの上司に不満を覚える人が続出するのかと思うと、どういう結果であれ伝えておきたいと思ってしまった。
誰かのためではなく、自分のため。
自己満足ではないかという賛否はあると思うが、したことに後悔はない。
結果を待たずとも第三者に伝えることができたことで、少しすっきりしている。

後輩に「〇〇さん(私)がいるから今がんばれてるんですよ」とか「いないと寂しいから早く戻ってきて」とか言われて、多少の重圧があったのも正直なところで。
リーダーシップがあると言われたこともあるけど、実は嬉しくもなく単にプレッシャーなので、それが体調を崩した原因でもあったのかもしれない。
でも自分が悪者になるのは別にいいのだ。
自分が納得しているのであれば。
周囲は私が納得いかないことに対して先陣切って意見することをよく知っているので、逆に心配もされるのだけど。

数日後に「職を失いました」というnoteが公開されないように祈っていてください。

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