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『こちらをなんとも思ってない人』に「かわいそうだからやめろ」は通じない

 これね、差別やいじめの話、福祉の話を聞いていて思うことだけど、
 そもそも、人のことをかわいそうだと思ってないいじめっ子に、
「かわいそうだからやめろ」
 と言っても、通じないんです。
 だって、そもそもかわいそうだと思ってないんだから(思ってる人はそもそも最初からいじめないと思う)。

 障害者への差別なんかもそうだけど、
『かわいそう』『悲しい』『つらい』
 みたいなことを訴えても、
『情のない人』
『そもそもなんとも思ってない人』
 には、響かないんですね。

 そういう人には、残念ですが、

「上司に怒られるよ」
「会社としてそういった行為は不適切だから、あなたの評価が落ちるよ」
「法律違反だから、罰せられるよ」

 
 と言わないとだめです。
 つまり、自分のことしか考えていない人には、

『そういうことをしたら、お前が損するぞ』

 という言い方をしないと駄目。

「そんなことしたらかわいそうじゃないか」
「そんなことしたら傷つくじゃないか」
 という言い方は、
 そもそも『人が傷ついてもなんとも思わない』人には、全く通用しません。

 残念ですが、健常の人の多くが、
「障害者と接するのはめんどくさい」
 と感じているようで、職場等でもそれが態度にあからさまに出ます。
 
 昔、地元の広報に、
「障害の当事者を無視して、
 支援者にばかり話しかける」

 行為が注意喚起されていました。
 学校のいじめのような無視ですが、
 残念ながらよくあります。

 たぶん、健常の人は、
 同じ健常の人(付き添いや介護の人)の方が安心して話せるのでしょうね。

 私も、福祉の人につきそってもらってスマホの契約をしたことがあるんですが、
 某大手キャリアの方、
 福祉の職員にしか話しかけないんです。
 私の方は見たくない様子でした。
 契約するのは私なのに、です。

「障害者めんどくさい」
 と思っている人にとっては、
「なるべく接しない」
 ことがメリットになります。誰だって面倒は避けたいですからね。
 明らかに差別であることは置いておいて(でも、大半の人はこうなんですよね……)、

 こういう人に、
「差別やいじめはかわいそうだからやめろ」
「傷つくからやめろ」
 と言っても、通じません。

 なぜか、

 めんどくさい存在が悲しがろうが傷つこうが、
 どうでもいいから
です。
 自分の評価にはなんら響かないからです。
 
 むしろ、面倒を避け続けた方が、
 平和に暮らせるんです、彼らは。

 世の中にはいろんな感じ方をする人がいて、弱者に対する同情度や理解度も異なります。
 理解度の高い人は、ホームレスや障害者に対して差別的なことはしません。自分なりに援助してくれます。援助できなくても、攻撃はしてきません。そういう人は世の中にいるものだ、くらいの認識です。

 でも、理解度が低い、または理解する能力がない(私、彼らのほうがよっぽど自閉的な障害があるのではないかと思うことがあるのですが)人は、
「あいつ邪魔だ」
「ウザい」
 と思ったら平気でいじめに来ます。
 そういう人には『かわいそうだから』『傷つくから』は通用しません。だって、そんなことは言われなくてもわかってるはずです。

 人をいじめる人というのは、
 相手が傷つくことは最初からわかっています。
 それでもいいと思ってるからやるんです。
 自分が楽しければ、
 相手が傷ついてもかまわないんです。


 こういう(残念ながら、大半の)人には、
 情で訴えても無駄です。

 やはり、社会の側から、
「そういうことをする人は社会的信用を失いますよ」
「評価に響きますよ」
「差別をする会社は、投資家が嫌いますよ

 
 つまり、
「お前が損をするぞ」
 みたいな言い方じゃないと、
 そして、実際に社会やまわりの人からの評価に響かないと、
 自分ごととして受け止めないと思います。

 いじめにしても福祉にしても、
『かわいそう』みたいな、
 人の同情心に頼るだけの対策では、
 もうだめだと思います。

 LGBTqや、女性の社会進出も、
 元々、政府はやる気なさそうですよね。

 でも、やらざるを得なくなってきた。
 それは、世の中が変わってきたから、
 いろんな人が声を上げはじめて、
『社会的圧力』が高まったから。

 先日、会社の女性管理職の比率を、
「海外の投資家が気にしている」
 というニュースを見ました。

 日本政府が慌てて女性管理職増やそうとしたり、子育て支援をはじめたのも、
 自発的にやりたいからではなく、
 やはり、外圧があるからではないですかね。

 政治家の方々は、実際に女性やLGBTqのことを真面目に考えてはいないように見えます(こないだ可決された法案も、内容がいかにも妥協案だったり……)。
 ただ、国民や『海外の投資家』(ここを気にしている人はかなり多い)からの圧力があるので、
「やらざるを得ないな……」
 と、かじを切ったのでしょう。

 投資家の皆さんは権力を持っているので、
 できればもう少しそういう方々が、
 障害者とか病気の人に感心を持ってくれれば、
 なんて思ってたりします。
(でも、裕福な人は底辺には興味ないかな……)。


 残念ですが、
 人の『良心』だけに頼るやり方では、
 世の中は変わらない
んだと思います。

 良心がない人、多いから。
 自分と家族だけが手一杯で、
 他の人のことなんか考えたくない、
 という人がほとんどでしょうから。

 まとめると、
「自分のことしか考えてない人、こちらを大事だと思っていない人に『傷つくからやめて』と言っても無駄。社会的圧力や評価などで『こういうことをするとお前が損するぞ』と言う方が効く」
 ということです。

 そのためには、社会的に、
「こういうことをしてはいけない」
 という共通認識がきちんとできていることが必要で、その要が法律、制度なので、
 やはり、声を上げるのは大事だし、
 政治は大事だし、
 法律はまともじゃないと駄目です。



 余談ですが、
 未だに、
『自分より偉い男性の言うことしか聞かない』
 人、多いですよね……。

 会社にいると特に感じます。

 やっぱりまだまだ女性は不利です。
 なめられてる所があります。

 でもね、
 偉い人の話ばかり聞いて、
 目下の(だとあなたが勝手に思っている)人を無視していると、
 そのうち、人望をなくすと思いますが……。



 読んでくれてありがとう。



 
 

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