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聴覚過敏には防音イヤーマフと耳栓が役に立つ

 私は音に敏感で、特に、隣から聞こえてくる騒音にかなり弱いです。
 他のことはわりと我慢できるのですが、音だけは駄目です。夜中に騒音なぞしようものなら、普段はほとんど反応しない怒りのボルテージが一気に上がり、

「うるせー!
 静かにしろオオオオ!!!」


 と絶叫したくなります。


 実は先日もやらかしました。

 夜、部屋で寝ていたら、
 隣からテレビの音が聞こえてきたんです。
 それも、かなり大きく。

 いつもなら多少音がしても、
『集合住宅だからしかたない』
 と自分に言い聞かせて済ますのですが、

 その日はなぜか、
 怒りのボルテージが半端なく、

「うるせー!
 静かにしろオオオオ!!!」

 と、マジで絶叫してしまったのでした。

 みなさん、
 この後の展開、もうおわかりですね(哀笑)

「お前の声のほうがうるさい!」

 と苦情が来て、
 私が怒られました。

 悲しい……。


 テレビの騒音については一応調べてもらったのですが、敏感な私には大きく聞こえる音も、職員さんが聞くと『別に普通の生活音じゃない?』と言われて終わり。

 聴覚過敏の悲しい点はここです。
 聞こえの感覚が違いすぎて、
 まわりに理解してもらえない。

 私の耳には耐え難い大騒音に聞こえる音も、普通の人にはただの日常音。

 そしてなんと、隣の人はテレビを持っていないそうで(ネットで動画見てたとか?)どこから音が聞こえるのかは『建物があちこちに音を反響させるから、特定しにくい』と言われて終わり。

 なんで騒音出した人がおとがめ無しで、
 私が怒られなきゃいけないんだ!?

 と、二、三日イライラしていたのですが、
 相談した福祉の職員には、

「怒りを声に出すと、周りの人が怖がるし、水島さんの評判も下がるからいいことは何もないよ」

 と注意されました。そして、

「イヤーマフとか耳栓は使ったことある?」

 と。
 職員さん、近所がうるさいので、耳栓を愛用しているとのこと。

「高いやつ買ったら合わなかったから、今は無印のやつを使っている」

 と。

 早速、無印良品のHPを見たら、耳栓が一個300円で売っていたので、試しに買いました。あと、アマゾンでまとめて安く売っているスポンジの耳栓も用意しました。
 ただ、耳にものを入れるのにちょっと抵抗があったので、アマゾンで防音イヤーマフも探しました。その結果買ったのが、


LUCADIAの防音イヤーマフ

 これです。
 2500円くらいでした。

 隣からテレビ音がしてきた時、
 これをつけたら、
 全く聞こえなくなりました。

 おおー!
 こんなすぐれものがあったなら、
 もっと早く買えば良かった!!

 ただ、防音を重視しているせいか、
 密閉するせいか、
 ちょっと圧迫感があります。
 寝ながらつけるのは無理そう。
 横にめいっぱい広げてもギリギリ。
 もうすこし広がるようにしてくれたら、
 助かるんですが。

 でも、便利です。
 部屋で作業してるときに騒音が来たら、これをつけてしのいでいます。

 夜寝てる時に騒音が来たら、
 10年以上前に買ったウォークマンのノイズキャンセルイヤホンを使います。
 ラジオを聴くモードにして、何も放送していない周波数に合わせ、音量を1にすると、
 ほぼ無音の状態で、
 ノイズキャンセルが作動してくれます。
 これはかなり強力なので、あらゆる音を消してくれます。
 ただ、もうかなり古いので、
「いつまでもってくれるかな……」
 と心配しています。
 今もウォークマンは売っているけど、同じ機能がついているかどうかはわからないので、買う前に必ず仕様を確認してくださいね。

 余談ですが、
 世の中がサブスクで音楽聴くようになっても、
 やっぱり私はCDやウォークマンが好きです。

 

 アマゾンで耳栓や防音イヤーマフをいろいろ見ていてわかったのですが、
 聴覚過敏や発達障害の人の多くが、

『耳栓と防音イヤーマフは必須!!』

 とレビューに書かれているんですね。
 そして、いろんな耳栓を試して、ここがいいとかあれは駄目とか、いろいろな意見が交錯しているんですね。

 音が苦手な人、たくさんいるんだなあ。
 みんな、工夫してがんばってたんだなあ。

 どうして私、今まで気づかなかったんだろう。


 今まで、音や声が苦手だから、
 ひたすら避けるしかないと思っていたし、
 夜中に騒ぐ奴はどうしても許せなかった。
 しょっちゅう騒音に悩まされていました。

 同じ障害の人で、
『音がだめで集合住宅に住めないから、
 一軒家に住んでる』
 という人もいるくらい。

 でも、そんなことができる余裕は、
 誰にでもあるわけじゃありません。

 だから、
 ちょっと諦めていたところもありました。

 だから、誰かが騒ぐたびに、
「夜中に大音量なんて迷惑すぎる」
「あいつらみんな死ねばいいのに」
 と、恨みを募らせることに。

 
 でも、それは、
 自分の特性をきちんと理解して、
 対処しようとしてこなかったことも、
 原因かもしれない。

 と気づきました。

 私がイライラして何もしていない間、
 世の中の聴覚過敏の人は、
 耳栓やイヤーマフという防具を手にして、
 きちんと『自分と』向き合っていたのです。
 他人を攻めるのではなく。

 職員さんに言われたのですが、

「だれもが水島さんと同じような早寝早起きの生活をしているわけじゃないよ。朝早く仕事に出る人もいるし、夜遅く帰ってきたら夜中にテレビを見ることだってあるだろうし。
『うるさいからお前のライフスタイルを変えろ』なんて言っても無理だよ。」

 と。
 その通りですよね。

 昼間働く人もいれば、
 夜勤の人もいる。
 事情があって働いてない人もいる。
 生活時間帯は人それぞれ。

 私はなぜか、昔から、

「まともな人間は、
 朝6時頃起きて10時ごろに寝るもの」

 と思い込んでいて、夜中に起きて騒ぐ人や、繁華街で夜遊びする人は『まともな人間ではない』と判断していました。
(今でも繁華街は苦手なので、自分では絶対夜遊びはしないのですが)。

 でも、それは違うんですね。
 生活時間帯は、人それぞれ、
 人の暮らし方も、多様。


 だから、他人に、
『うるさいから夜中に起きるな!』
 なんて言っても、無理なんですね。

 これからは防音イヤーマフと耳栓で生きていこうと思います。

 ただ、一般の人ももう少し、
「音の聞こえ方が違う人がいる」
 ということを理解してくれたらなあ……。
 とも思います。

 街を歩いているとどこも人だらけで、
 なかなか静かに休める場所がないんですよ。
 そういうスペースが少しでもあったら、
 外出も楽なんだけどなあ、と考えたりします。

 ま、今は自分で対処するしかないかな。

 本格的な防音ヘッドホンも欲しいけど、
 五万円くらいするから、今は無理かな……。



 

 読んでくれてありがとう。


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