見出し画像

こどもに将来を託せる大人になるために。

若木の下で笠(かさ)を脱げ
 若い木は将来どんなにりっぱな大木になるやも知れないから、笠を脱いで敬意を表すべきだとの意。若者には将来があり、どんなに出世するかわからないのだから、ばかにしたりしないで敬うのがよいとのたとえ。

未知のものと共生するために、変化をし続ける人間

東京オリンピックが異例ずくめで始まって数日。
すでにその異常さに慣れてきているのも、私たち人間のすごいところです。

その中でも、連日記録・記憶に挑戦する人々を見て、
やはり勇気をもらいますよね。

今大会での日本人金メダリスト最年少は13歳。

そして、今この時代を生きている子どもたちの輝く将来は、
今の大人が描く世界を軽く超えていくのだろうと思います。

未知のものと共生するために、変化をし続ける人間。
その中でも、子どもたちは、未知へと向かってさらに邁進します。

画像1


子どもの未来は幸せであってほしい、と思う大人は多数派だと思います。
ではその「子どもの幸せ」とは誰がどのようにきめるものでしょうか。

「不自由な自由」は必要か?

あなたはお子さんと、義務教育後の進路について、いつから話をし始めていますか?

「将来は好きなことを仕事にしたらいい」という保護者の声をよく聞きます。この言葉自体は、子どもと自分は違う人生であり、子どもの自由を何よりも大切にしているのが感じられていいですよね。

一方で、自ら道を拓くことを子ども達に望むのであれば、
大人に求められるのはその選択を尊重する勇気です。

食べられないと困るんじゃないか・・・という不安を抱えることは年齢を重ねれば重ねるほどに出てきそうな国、日本。

子どもの将来は子どもの希望に沿った道を歩ませるようにしたい。
でも、そう思うのであれば、「保険をかける育て方」を今一度見直すことも大切です。

保険とは「高校くらいは出ておきなさい」「大学くらいはいっておきなさい」とついつい言ってしまうこと。

これは自由を与えているようで、不自由な自由の中に子ども達をおいていることになります。

いい悪いではなく、子どもの個々人の状況によって不自由な自由の方がより良い場合もあり、なかなか難しい選択となります。


「私は何になれるんだろう?」を中学生で考える

北欧デンマークは国民一人一人が「国の資源」であることを明言しています。すなわち、社会で活躍できるように、自立できるようにそのシステムが組まれています。

デンマークでは中学生にもなると「私は何になれるんだろう?」という本を読み始めます。

この本にはデンマークで取得できる資格が全て載っていて、
どのような学歴が必要か、経験が必要か、また初任給はいくらか、まで細かく掲載されています。

この本だけではなく、インターンシップも中学生になると実施されます。
学校が用意した選択制ではなく、本当に自分がなりたい職業に対して、インターンシップをするのです。

画像2


デンマークでは、学生のほとんどは、義務教育終了後、高等学校進学半数、職業別高等学校、という道に進みます。
職業別高等学校の充実を図る事が、高い生産性と経済性を維持していくためにも重要な経済施策、と国が考えているのです。

日本も職業別高等学校への転換を進めていくことで、日本の生産性向上、GDPの改善にもつながるのではないでしょうか

大人の常識として「読み・書き・そろばん」を一般知識として学んだあとは、その子その子の個性を見出し、じぶんが好きな物と向き合い、何かのスペシャリストとして、専門職業技術教育をするようにすれば子ども達を「大人の考え」でいじめずにのびのびと育成することが出来ます。


国民平均年収が約600万を超えるデンマークでも、
高等学校に進学したいものであっても入れるのは55%程度。
あの高等教育を理解し、なりたい職業になるための必要学歴であるものだけが行くべき、そんなに簡単に行ける場所ではないはず、というスタンスです。

故に、中学校時代に自分のなりたい職業、つきたい職業の選別を必死で考えるのです。

大学時代にそのような時間を取ろう、と考える方もいるようですが、やはりそれでは世界と比べて判断が遅すぎるのでは、と思います。

将来を考えるのは大学では遅すぎる?

日本人は18歳に選挙権が変更となります。
大人とは、自らの足で立つ事。その時期を18歳までに整えるには、もっと早くから自分の人生について語れる環境が必要です。
大学に入ってからの進路指導では圧倒的に遅いと私たちは思うのです。

画像3

そもそも学歴社会は学歴で人に給料差をつけることを前提に存在しているのですから、ここも、スペシャリストとしての資格化をベースにすることで、ある程度の解消を見込めます。

もちろん、高い知識を持つことは我々も素晴らしいと思っています。
一方で、人には向き不向きがあり、大人がこどもに「人生の保険」をかけることで、子どもの人生で大切な何かをポケットから落とさないようにして欲しいとも思うのです。


スタートをできるだけ公平に、あとは実力主義であることは、資本主義社会において様々な挑戦者を世に送り出すことができる一つの要素です。

より公平で、民主的な資本主義社会にするためには、世界で活躍する日本人を多分野で多く生む方がよいと思いませんか?  


こどもに「君は何があっても大丈夫だ!」と子どもに将来を託せる大人になるためには、無意識に
「このルートに乗ることが安全だ」と思っている自分に気づき、
「このルートに乗ることが安全なのか?」とクリティカルな視点も持っていることが必要かもしれません。

By Chiba & Sue 


あなたがサポートしてくれた費用は、今後設立予定のオンラインフォルケホイスコーレを盛り上げるための資金源とし、共に活動していく上で必要な人件費やイベントなどに使いたいと思います。