見出し画像

なんだか、しっくりこない、ジレンマ。


閉塞感のあるコロナ禍で、
ChibaとSueはまずは伝えることからやってみよう、
と、思い立って約1年。


実は、私たちはここにきて、
あるジレンマにぶつかっています。

それは
一体何で、
何が原因なのか、
しばらく、対話をしながら、探ってみたのです。


すると、こんな話になりました。

我々が語っている
「デンマークが考動している様々なこと」に

納得できる!
共感する!
それが日本にもあったら良い!

と多くの方はおっしゃってくださいます。

しかし、

「では、変えていきましょう!」となると、

それは難しい、
それを望んでも変えられない、
日本とデンマークはいろんなことが違う、
世の中そんなに簡単に変えられるものじゃない、
と、返されてしまう・・・。

実は、この返答をもらうと、
なんだか、しっくりこない、
ジレンマにおちいるのです。


どのあたりが難しいのか?が分からない、ジレンマ。
伝わったか!と思ったら、変わっていかない、ジレンマ。

それは仕方ないものなのか、
我々の力量不足なのか、
それとも、、、我々が何かに気づいていない?

結果、そのジレンマとは、


変えようと思っている人が沢山いても、
変えたくても変えられない、
「現状維持を選択せざるを得ない人」があまりにも多く、
自分たちには、
WHYを追求しても、答えはないようなのです。

いやいや、
そもそも、なぜ、こんなことになっているのでしょうか?

そもそも、私たちが感じているのは「ジレンマ」なのか?


Chiba:Sueはデンマークに惚れ込んだと思うけれど、
私はこの国に長く居て、やはりこのデンマークは、世界の中で、
人間らしく生活している国の中で最高峰に行き着いた国だと思う。

私が長く講演をしてきた経験から、
話を聞いたほとんどの人は「それはいい!」と賛同してくれる。
私も住むならデンマークのような社会がいいと。

そのあとで、
「では、あなたは何を変えますか?行動しますか?」と
個人にフォーカスして本質的な問いを投げると、


国が違う。

文化違う。

歴史が違う。

人が違う。

だから、残念だが日本ではできないんだ。
生きていくためには、現実は難しい、と
みんな口を揃えていう
のです。


Sue:Chibaさんが感じているのは、
まさに、この絵のような
ことなのでは?と思っています。

画像1


やっぱり、「いくらこの水は美味しいよ!飲んでみて!」
と言っても「自分で水を飲もう」としなければ、
結局は伝わらなかったことに
なりますものねぇ。


Chiba :うーん、少し違うかな。
「飲みたいと思っているのに、飲めない」と言うのが現実なのでは。


Sue:あぁ、確かに、飲みたいのに飲めない、ですか。
自由な選択が個人ではできないのかもしれないです。

なんだか、ストイックな感じもするし、
なんだか、病的な感じも受けますね、
「飲みたいのに、飲めない」と言う言葉は。


「できない理由」を探す人たち


Chiba:私が感じるのは、
何かを変えることができない理由に、
相手のことをおもんばかりながらも、
反面、多分自分では気づいていないけれど、
むしろ自分が傷つけられないように、
自分は現状維持を選択せざるを得ない、
という、返し方が
とても上手になっているのかな、と。

Sue:えぇ!?どういうことですか?

Chiba:私が主観的に「この方がいいのでは?」と提案すると
明らかに「簡単にはいかない」「私にはできない」空気が流れます。

その理由は「日本の社会」「日本の文化」「日本の慣習」という
普遍なその社会のあり方がガチッと出来上がってしまっていて、
変えようがない、変え方すら見えない、のかもしれません。

Sue:人の数だけ、主張がありますからね。

うーん、私が思うのは
「それは本当に自分の主張ですか?」
と言うことです。
誰かが言っていたから、自分の意見にしていないかしら?
と言う意味です。

大体の人が
「●●が言っていたから」
「テレビで●●って流れたから」
「あの人は●●だからできたのよ」
と、半径1m以内で五感に入ってきた情報で、
受け売り・判断していないかな、と。

Chiba:半径1mなんて、小さすぎですね。

おかしいな、と思ったことを声を上げる前に、
自分が引くか、やめるか、自分自身の声を無視することで
誰にも余波を出さずに幕引きをしようとしますね。

これは「周りに迷惑をかけない」と教えられてきた結果かな?

だって、民衆が、闘志を燃やして世界中、あちこちで、
おかしな政権に対して声を上げてますよね。

また、国のみならず、世界の様々な団体なども
声をあげてますよね。
・・・日本は声を上げないよねぇ。

Sue:あがっても、なかなかみえませんねぇ。
声があがったとしても一般的なメディアには
上がらないこともありますからね。

Chiba:日本はマスメディアが、
自由に報道できる権利が低いのが関係していそうですね。


そう、話は戻しますが、
私は、日本が世界一幸福な国デンマークを
追い越せない理由は教育にあると思っています。

Sue:なるほど。

Chiba: PISAで評価されている学力ばかりを気にする国は、どんなに知的水準だけを向上させても幸せな国にはなれないと私は思うのです。

何よりも北欧諸外国は、とにかく、心身共に、そして社会性にもバランスが良く育つことにフォーカスしていると思います。

Sue:日本には、小さい頃から
「大人の言うことをききなさい」
=「言われた通りにできる子、口答えしない素直な子、時に大人が喜ぶようなことができてしまう子」
が「とても良い子である」とする雰囲気はいまだに普通にありますからね。

それがおかしいと言っているのではなく、
日本文化としてはとても大切されてますが、

大人がコントロールしやすいように、なのか、
社会でしっかり生き抜くために、なのか、
それでも子供にだって
ストーリーと言い分があると思ってます。

対話のプロセスがどういうものであるか
よくよく気を付けねばと思うのです。
これは自戒の念を込めて。

Chiba:今一度、私たちが伝えているデンマークについて、ですが、
デンマークって、やっぱり最先端の幸福な国だと思います。

目指すべきモデル国であるし、世界中の国の上位にあり続けるのは
やはり並大抵の努力ではできないわけです。

先行事例があるわけですから、
幸せになる手段も策も、何もかもが揃っているとするなら、
日本がデンマークをモデルにして、
あっという間に世界一幸せな国になれるはずなのに、と思います。

Sue:具体的に、なにをどう変えて行ったら良いのかを、
並べてみるのもひとつかもしれませんね。

誰かがやってくれる、って思っている時点で、
誰かがでてこない限りは、
自分はやらないと決めているのと同じですよね!?

それとも、役割決めの問題かな・・・?

Chiba:まずは無関心、他人事をやめることですよね。
この国に生き続けるならば、自分ごとで考える強固な意思が必要です。
「私がやる」という個々を増やして、連帯するためにも、
対話が一番重要です。
対話ができる人を育てるのが必須ですね。

(次回に続く)

あなたがサポートしてくれた費用は、今後設立予定のオンラインフォルケホイスコーレを盛り上げるための資金源とし、共に活動していく上で必要な人件費やイベントなどに使いたいと思います。