金_001

素敵!に求められる基礎3+α

先に投稿したお金の扱い方で、現在も大切にしていることを。今思うと、貴重な体験をしたと思えることがあります。

20歳当時は「インターネットバンキング」「振込の出来るATM」などありません。「現金(当時は「ゲンナマ」と言ってました)」、「小切手・手形」が入金・支払方法です。
勤めていた大手企業のお客様は、大手銀行・企業・百貨店、老舗のお店もありました。バブル期の入り口で動かされるお金は尋常じゃない。
現在なら、振込の出来るATMやインターネットバンキングで送金できますが、当時は、取引銀行の沢山の通帳を持って「通帳記入」にいったり、大金の手形・小切手を集金で受け取ったり。
大手百貨店となると20歳の私は、集金恐怖症でした。一枚の小切手や手形でも落としたり、無くすと大変です。
「一枚の重さ」を未だに覚えています。

今は、給料もボーナスも振り込みが多いです。
先人達は言ってましたね、

「給料を現金で貰うことは大切。お金を握ってこそ、自分が働いたことの意味・重みを感じる。これだけ働いて、これだけの現金が貰える。社会の重みを現金で受け取ることで感じることが出来る。大切な事だ。」

特に、一番最初の給料を支店長から受け取った時に言われたときは若さ故 わかりませんでしたが、歳を重ねると後にわかりました。

・・・とは言うものの・・・、大手企業の全社員の給料1ヶ月分やボーナスを銀行から会社まで持ち帰る。
皆さんは想像できますか?
20歳当時、人通りの多い街を通り・・・「やっとこ さっとこ」たどり着く。これも恐怖症でしたね。
初めて 銀行に行った際 窓口の行員の方から「お一人で大丈夫ですか?」と声を頂いたこと、両手で抱えて「引きつったと思う顔」で歩く、信号待ちでキョロキョロ。後ろを振り向くと、少し離れたところで男性行員の方が着いてきて下さっていた姿・・・会社に着くと玄関先で頭を下げると 離れた位置から「ニッコリ」笑ってお帰りになった姿は、鮮明に覚えています。

持ち帰った現金は、給料・ボーナス計算・準備時、給料明細から金種を割り出し現金を揃える。
当時は、「何故、こんなに細かく!」と怒り心頭。
先輩から「金種を揃えたら、給料全額と同額か数え直しなさいよ!一枚でも違うと大変ですから」。
最初の頃はうまくいきません。ほんとに大変でした。
しかし、同額になり、また各社員の袋に全て入れ終わった時、何とも言えない気分です。
最後の社員の給料袋に入れ終わった時の爽快感。手元に一枚も残っていない。

先輩曰く「経理の醍醐味は、コレたい!!気持ち良かろう!」

先輩の(金融機関の方もそうだと思いますが)技で憧れ、今の私が当時の私にプチ自慢なこと。それは、各金種ごと小銭の山から一掴みで「10枚」がわかること。違っても1,2枚。手の感覚が覚えていること。簡単そうで簡単でない、そして これが作業を早く終えることに繋がる。細かな どうでも良さそうな作業こそ大切であること。「数える・揃える」=信用に繋がる大切さ。

何よりも、大金を扱う業務、それも現金(小切手・手形・)・銀行通帳の束を扱わせて頂いたことは宝で有り、一生の思い出の一つです。また、お金の本当の有り難さ・重みを思い知ることになる素晴らしい 滅多に経験の出来ない「仕事」であり、今の私の支えです。

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