生き延びるための理由
この所体調が悪い。
今年の夏は体に応える酷暑だった。例年にない草木の伸び方で我が家の庭はジャングルと化していた。とてもではないが暑くて暑くて伸びた草木を刈ることも儘ならず、この所やっと気温が幾分下がってきたので草を刈り伸びた枝を切り、まとめて燃えるゴミに出す。
そうこうする内に以前より多少違和感のあった股関節と腰と背中に痛みが出て重い荷物を持ったり歩いたりすることが辛くなってきた。おまけに呼吸をすると息が吸いにくいのだ。
『死』には匂いと足音がある
70年以上生きてきて「あー、もうダメかも」と感じたことは結構沢山あった。それは、決して自死を考えたと言う事ではない。にも拘らず、『死』の匂いがし、ヒタヒタと『死』が傍によって来る足音がするのだ。これは、絵空事ではなく実際に肌で感じていた感想。
旅子の場合、病気で出血多量だったり、交通事故だったり、働き過ぎによる過労だったりと健康上の問題が数回あり、そのたびに症状は多少異なるものの匂いと足音を感じていた。
そんな時はとても不安になる。
『死ぬのが怖くて』不安なのではなく、「今はまだ、お迎えに来られては困るので、お願いだからやるべきことが終わるまでお待ちください」とそんなぐあいだ。
例えば。。。
子供たちを育て上げるまでは困る
両親の大量の荷物(近所に二軒長屋を借りて天井まで一杯の荷物+実家の二階3部屋の天井まで一杯の荷物)を片付け終わるまでは困る
両親の介護が終わり無事看取るまでは困る
障害のある猫三匹+地域猫一匹の世話が終わるまでは困る
お陰様で、いつしか一連の匂いと足音は霧が晴れるがごとく消えていく。何とも有り難いことか。まさに『情けは人の為ならず』が実証されている。
今回の予後はどうなるか
病院に行けばお金がかかるし、医者は余計な薬や器具を買わせたりする。また、診断材料にすると称した拷問に近い検査をして却って症状を悪化させることもある。
普段旅子は自然治癒力をもっぱら利用している。だから余計な薬はいらない。緊急を要する状態の時にはやむなく受け入れるけど、基本は新薬は飲みたくないし不要な器具は使いたくない。
でも、今回はもしかしたら病院で検査をしてもらい体の状態を確認するかもしれない。旅子にはまだ『生き延たい理由』が残っているから。
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