第13週: 夏の片瀬西浜海水浴場、小麦肌とサンオイル、アサヒドライクリスタル
夏の片瀬西浜海水浴場
先日のある晴れた日の朝、時間があったのでふと思い立ち、家族でふらっと海にでもいくかということになった。目的地は江ノ島の脇にある片瀬西浜海水浴場だ。この海水浴場は秋や冬になると空気が澄んで、江ノ島と富士山の両方を拝めるためよく訪れていたが、人混みの多いオンシーズンの時期に行くのは意外と初めてだった。
竜宮城のような佇まいの片瀬江ノ島駅に到着し海岸へ向かうと、いつもの見慣れた風景が一変していた。砂浜と遊歩道の間にはド派手な海の家がびっしりと立ち並び、砂浜へ出るのも一苦労だ。江ノ島大橋の方ではムキムキの男たちがステージ上でコンテストをしている。
どこから砂浜に出ようかと辺りを見渡していると、真っ黒に日焼けした金髪のギャル男店員が近づいてきた。
「ここの隙間から砂浜に行けますよ!」
そのアドバイス通り海の家の間の細い道を抜けると、砂浜に出ることができた。灼熱の太陽が照り付け、自宅から持ってきた日傘では全く刃が立たなそうだ。
そんなに長居するつもりもなかったが、暑さを凌ぐために海の家でも利用しようか検討していたら、さっきとは別の真っ黒に日焼けした黒髪短髪男店員が近づいてきた。
「パラソルはどうですか?」
自宅からビニールシートは持ってきていたため、パラソルを借りることにした。すでに砂浜に刺さっているため設定する手間もなく、時間制限無しで2000円なので、比較的良心的な値段だ。
パラソルの下に入ると、暑さがいくぶんかやわらいだ。これなら問題なく過ごせそうだ。
1歳になったばかりの子供を水着に着替えさせて海に入れる。初めての海でも臆することなく波と戯れている。そのまま深い方へずんずん進んでいくが、二進も三進も行かなくなり終いに泣き出した。10分ほどで海から上がる。
パラソルの下に再び戻る。隣のパラソルでは欧州人とみられる夫婦が昼寝をしている。右前方ではビキニガールが日焼けをしながら炭酸水と枝豆でガールズトーク、左前方では女子学生が海をバックに延々と自撮りしている。後方ではさっきの真っ黒な日焼け男がパラソルへ客を誘導している。そんな光景を眺めながらのんびりおにぎりを食べる昼下がり。子供と10分海で遊んで昼ごはんを食べただけだが、こんな休日の過ごし方も悪くない。
小麦肌とサンオイル
それにしても肌がヒリヒリするほど暑い日が続いている。太陽光に含まれる紫外線(ultraviolet rays)が肌に照射されると、肌内部でメラニンが生成され日焼けという現象が起きる。これは紫外線に対する体の防衛反応だ。紫外線にも種類があり、波長の長いものから順に、UVA、UVB、UBCがある。一般的に波長が長いほどエネルギー量は低くなるが、遠くまで届く。波長の短いUVCはオゾン層に吸収されてしまい地表まで届かない。
地表に届く紫外線のうち約95%は波長の長いUVAで、肌の奥深くまで届く。残り5%であるUVBは肌の浅い部分までしか届かないが、UVAに比べエネルギー量が高く、肌の表層でサンバーンと呼ばれる日焼けを起こすため肌が赤みを帯びる。肌に何も塗らず長時間日焼けすると、肌が真っ赤になり痛々しくなるのはこのUVBのせいだ。
日焼け止めにはUVAに効果のあるPA(Protection Grade of UVA)と、UVB効果のあるSPF(Sun Protection Factor)がある。PAとSPFの両方の効果がある日焼け止めを塗ることが肌の健康にとっては一番望ましいが、効率的に小麦色の肌を手に入れるにはある程度日焼けをしなければならない。
肌を守りたいが、効率的に肌を焼きたいという相反する矛盾を解消するのがサンオイルだ。サンオイルはPAの成分を低く抑え、SPFに重点を置いた商品である。UVAを透過させる一方、肌表面でサンバーンを起こすUVBを防ぐ。これによりUVAによるメラニンを生成させつつ、UVBによる肌表面のサンバーンを抑えることができるため、痛々しい真っ赤な肌にならずに小麦色の肌を手に入れることができるわけだ。
健康的な小麦色の肌とよく言われるが、日焼けしない方が肌にとっては良い。しかし、夏の海には日焼けした肌がよく似合う。
スマートドリンキング
スマートドリンキングとはアサヒビールが提案する飲酒の多様性の提案でスマドリと略される。ビールは各社だいたい5%のものが売られているが、アサヒビールが0〜3.5%の低アルコール飲料を選択肢として提供することで、アルコールが苦手な人やちょっとだけ飲みたいときなど、体質や気分に合わせて飲み方を選択できるというコンセプトだ。目の付け所がいいと思う。
アルコール3.5%のドライクリスタルや、0.5%の微アリーという商品が出ていておもしろい。(ちなみに日本ではアルコール1%未満のものは清涼飲料水になるため、酒税は発生しなくなる)
ためしにドライクリスタルを買って飲んでみた。アルコール5%に慣れてしまっている身からすると少し物足りなく感じるが、体質的にアルコールが苦手な人もこれなら飲めるかもしれない。また私の場合は、1杯目にアルコール5%のものを飲んだあと、もう少しだけ飲みたいけど5%はきついというような場面がよくある。そのような時には、ぜひこのような商品に頼ろうと思う。少しだけ飲みたい気分のときにも丁度いいだろう。アルコール0.5%の微アリーも気になっているので、今度飲んでみたい。
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