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『苦しかったときの話をしようか(森岡毅著)』を3つの視点で読むと《読書記録#-1.0》

昨年末に、読書記録を記事にしました。
記憶に残っている5月~12月までに読んだ本についてまとめました。

実はもう1冊、人生を変えるレベルの良書との出会いがあったのですが、読んだ時期を覚えていなくて記事にはしていませんでした。

その本は【苦しかったときの話をしようか(森岡毅著)】です。


はじめに

森岡毅さんは、マーケティングの世界では知らない人のいないトップオブトップの人物です。
USJを立て直したことで有名な方です。

今は、株式会社刀代表取締役兼CEOとして沖縄でテーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」の開園に尽力されています。

その森岡さんが、社会へ飛び出す娘さんのために書き上げたのがこの本です。

今回はこの本を、3つの視点から考え直していこうと思います。

親として

まずは、親としての立場でこの本を読むと、森岡さんのお子さんへの愛情と葛藤が伝わってきます。
日本トップのビジネスマンであっても我が子の前では単なる「親」であることを実感させられます。

さて、本の中身からもう少し深いところに触れてみると、子どもに身につけて欲しい能力も浮かび上がってきます。
私の場合は、この本から我が子へ伝えたいと思った考え方は2点。
・自分の”強み”を見つけろ
・会社ではなく、職能を追いかけろ

今、息子は2歳で、社会へ飛び出すまで少なくとも10年以上はあります。
しかしその10年で社会はどのように変わっていくのだろうと想像することがあります。

AIはもっと進化していくだろうし、そもそも仕事の種類も今と大きく変わっていることが予想されます。

しかし、この2つの考え方は、社会がどんな状況になっても通用する考え方だと思います。
むしろ今からこのような考え方の方が大切になってくるのかもしれません。
一つの会社で「働かされる」のではなく、自分のスキルで、自分にしかできない仕事をしてほしいと思います。

そのためには、まず自分が、といきたいところですが、私の場合は公務員なのである意味では一つの会社になるのかもしれません。
ですが、自分にしかできない仕事というものはやっていきたいです。

教育者として

次に、教育者として、この本を読み解いてみます。
小学校教員という立場から見ると、子供たちが社会へ飛び出すまでには中学校もあるので少し先になります。

この本の中で学校では教えてくれない社会の本質と言うものもいくつか出てきます。
そもそも教員という仕事をしていると触れることができない世界であったり、知ってはいるけれども小学生には伝えることのできないことであったり、そういうこともたくさんこの本には出てきます。

しかし、先程の親としてこの本を読んだ時と同じで、やはり子どもたちにはこれからの社会を生き抜く力を身に付けてほしいと思っています。
それが自分の強みを知るということともつながっていると思います。

そのために、徹底的に自分を見つめることが大切です。

仕事人として

最後に、仕事をする身としてこの本を読むと、また少し違う視点が見えてきます。
そもそもこの本は森岡さんが社会に出る娘さんのために書いた本なので、大学生であったり、今から社会に出ると言う立場の人が読むことを想定されてかれた本です。
しかし私は30代半ばでこの本を読みました。
そんな私でもこの本に書かれていることが、とてもタイムリーな話として読むことができました。
むしろ20歳の頃にこの本を読んでも、ここまでここまで深く考える事はなかったのかもしれません。

誰しも仕事をしていく中で苦しいと感じるときがあるはずです。
私もありました。
それを、こうやって言語化し書籍として共有してもらえたことが、本当にありがたいです。

まとめ

私は、森岡さんを「日曜日の初耳学」で知りました。
番組内で言われていたことで、とても印象的なのが

人生の中で「大吉」を当てなくていい。
たくさんある「吉」や「小吉」を引き当てて、それを「大吉」へとすればよい。

ということです。
この「自責思考」ができる、できないが大きな差になるのだと思います。

自分の人生ですから、自分で切り開いていきたいと思います。

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