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なぜ、分譲マンションの火災保険がどんどん値上がりするのか?①

分譲マンションの火災保険料が値上がりしつづけていることは、ご存じでしょうか?なぜ、分譲マンションの火災保険が値上がりし続けているのでしょうか?それは、マンションが古くなって保険の利用が増えたからです。

それでは、ひとつずつ説明していきましょう。

分譲マンションの管理組合は、ほぼ必ず火災保険に入ってます。マンション標準管理規約の第32条7項にも、管理規約は火災保険事務をせよ、と書かれているので、基本は火災保険に入っています。

火災保険とはその名のとおり、火事に備える保険なのですが、火事は滅多に起きません。ですが、いざという時の損害を考えて、皆、火災保険に入っています。火事が滅多に起きないということは、保険会社の保険金の支払いは少ないため、保険会社のファイナンスへの影響も少ないのです。つまり、火事が原因で保険料は値上がりしないのです。

では、何が原因で火災保険料が値上がりするのでしょうか?

それは、火災保険の特約部分である《個人賠償責任保険》が原因となっています。この特約部分が、保険会社にとっては「金食い虫」であり、逆に管理組合にとっては「すぐに元が取れる優れた特約部分」なので、保険会社としては、これを止めたくてしょうがない、というわけです。

実は、管理組合が加入する火災保険は、当然ながら共用部分が保険の目的です。その特約部分である《個人賠償責任保険》は、区分所有者が本来、各自で備えるべき『他人の財物に被害を及ぼした場合に備える』為の賠償責任保険であるため、本来であれば管理組合が入る必要が無いのです。

管理組合が必要のない《個人賠償責任保険》に入る理由のひとつは、過去からの慣例という側面です。そしてもうひとつの理由は、分譲マンションにおける『他人の財物に被害が及ぶ』というシチュエーションは、主に、漏水事故発生時であるため、主に被害者救済の目的で付与しており、それが継続されているということです。

ということは、実は、管理組合の判断で「《個人賠償責任保険》特約を切り離す」という選択肢もあったりするのです。

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