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被害者意識が呼び起こす問題

モラハラ家庭で育った私が
感じていたこと。

モラハラの父親に対して
我慢する母親を見て

『何で我慢するんだろう・・・。』

『どうして言い返さないんだろう・・。』


子どもの頃の私は
ずっとそう感じていましたが
何が出来るわけでもなく
父の機嫌を伺っては
母に当たらないように
父に話しかけたりしていました。


仕事から帰って
お酒を飲む父は
よく母に
『飲み過ぎ』
と言われていましたが
気にせず飲んでいました。


お酒の量はそんなに多くはないのですが
酔っぱらって文句が増えるので
母はそれが嫌だったんでしょう。


母は我慢しながらも
他の人には笑顔で接する人でした。


私も
それが当たり前だと思い
人前では笑顔で我慢する。
ということをしていました。


お陰で我慢強い性格になりました。
それが良くも悪くも
私の長所となり短所ともなったのですが
私がずっと母に感じていた
【我慢すること】


これが
大人になって思わぬ形で出てきていたのです。
当時は気がつかなかったのですが
あとになって
【我慢】がトラブルを引き起こしていました。


私の性格は
我慢強い・弱音を吐くことが苦手・甘えられない
責任感が強いというのがあるのですが
この中の【我慢強い・責任感が強い】
が人間関係で問題となってしまったんです。


私は間違ったことは相手が年上でも
会社の上司でも自分がおかしいな?
と感じたら言う性格です。
(もちろん、言い方も考えながら伝えますが・・笑)


特に会社では年功序列だったり
縦社会だったりすると
【長いものに巻かれろ】
というタイプの人や
人にすぐ合わせる人を見ると
心の中で
『ん??』
と違和感を物凄く感じて
流せない自分がいました。

自分の意見はないのかな?
合わせてまで妥協するの?
という気持ちが人一倍強かったんですね。
特に意見がコロッと変わる上司に対して
プライドはないんだろうか?
とがっかりしてしまうこともありました。


でも、それが会社という組織の中で
上手く生き残っていく術でもあるんでしょうけど
私は嫌でした。
上司に不信感をもってしまい
自分の意見を言うことが
仕事を任されていた頃は
責任だと思っていました。
そして、それを認めてもらおうと
上司・部下は関係なく
言うべきだと思っていました。
(それが正義だと思っていました 笑)


でも、それで人間関係が上手く行かず
仕事にも影響が出てきたのです。


『私の考えは間違っているのか?』
『なぜ、正しいと思うことを言ってはいけないのか?』


だんだん、会社という枠の中で
自分が出せずにいることが苦しくなっていきました。


私は19才の時に結婚をして
22才から20年間
いろいろな職場で働きました。
パートから始まり最終的には
安定した会社で正社員として
働きましたが
いつも感じていた事は

【正しいことを言うと浮いてしまう】

ということでした。

だんだんと
会社という組織の中で
理不尽さを感じることが多くなっていました。


でも
私は、相手が会社の人だけじゃなく
親に対しても
元夫に対しても
同じようなことをしていたと
あとになって気づきました。


ある日
母親と何気ない話をしていた時のことです。
私が
『普通はさ、こうするじゃない?』
『なんで〇〇なんだろうね』
と誰かの話を母にした時

『〇〇なんじゃないの?』
『めぐちゃんが正しいと思ってることが
そうとは限らないよ』

と言われたんです。

その時は
『??』
と正直、受け入れられなかったんです。

母に否定された。
と感じてしまったんです。


でも、この言葉が
あとになって
全て結びつきました。


私は幼少期の頃
モラハラの父が
母に暴言を吐いて我慢する姿を
ずっと見てきました。


そんな母を見て
どうして我慢するんだろう。

どうして言い返さないんだろう・・。

と思いながら大人になり
いつしか
『私は母のように我慢しない』
『言いたいことは言う』
と無意識に思うようになっていたんだと
思います。


そして
我慢するのは損をする。
間違っている人を正さないとダメ。
自分の意見を言わないと負けだ。

と思い込んでいたんだと思います。
(これを正義と勘違いしていたんですよね・・)


会社という組織の中で
理不尽な上司や
威圧的な態度をする人
私と違う意見を言う人
元夫もそうですが
私は無意識に
父と重ね合わせていたのかもしれません。


負けてはいけない。
我慢なんかしない。
母のようにはならない・・。


これが分かった時
全てが繋がっていたんだと分かりました。


父に対しての思い
母に対しての思い
解消されない思いが
他人に向けられていたんです。


その心の奥にあったのは
『自分のことを理解されたい』
という気持ちでした。
だから相手に自分の気持ちを
言い通していたんだと思います。


これって
逆の立場になったら
どうでしょう?


『この人は頑固だな。』
『意見を曲げないな。』
『こちらの言うことを聞かないな。』

と感じますよね。
自分の意見を通そうとして
相手を尊重していない。
ということですもんね。

今なら
なぜ、母が父に対して
反発せずに黙っていたのか分かります。


私が
【我慢】と思っていた
母の姿は
我慢ではなく
父を尊重していたのかもしれません。
父の背景を理解していたのかもしれません。


もちろん
暴言を吐くことは良い事ではないです。
母もしんどかったと思います。


でも、母はもしかしたら
父の違う一面だったり
父の思いを理解していたから
一緒に居続けてきたのかもしれません。
当時、子どもだった私は
そこまでは分かるはずもなく
ただ我慢している母の姿にしか
見えていませんでした。


それは大人になって
ようやく気づいたことでした。


人はみんな不完全な生き物です。
親だって
あの人だって
もちろん自分だって。


でも、何かに気づいた時が
成長できるチャンスでもあります。


私はこれからも成長しながら
子ども達にその姿を
見せていきたいなと思っています。


そして
それを教えてくれた両親に
心から感謝しています。


今回も最後まで読んで頂き
ありがとうございました。


モラハラ夫に悩むママの為の
寄り添い心理カウンセラー

渡辺めぐみ









































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