ひいろ
色について思いつくまま綴っています。
今回は〈緋色/ひいろ〉です。
JIS慣用色名によると「強い黄みの赤」
緋色というと真っ先に思い出すのは、シャーロック・ホームズシリーズの『緋色の研究』という小説です。
読んだことはないけれど、タイトルだけは知っています。
最初にこの本を知ったのは小学生の頃。
読書嫌いだったくせに、夏休みに読もうと図書館から借りてきました。
勢い込んで読み始めたものの最初の数ページで挫折。
あー、やっぱり。
案の定でした。
そんなわけで、内容は知らないけれどタイトルだけは脳みそに焼き付いたのでした。
「緋色」って、なんだかかっこいい。
ひらがなだとそうでもないけれど、漢字になると途端にラグジュアリー感が出る、と思うのですが……。
奈良時代、養老律令の”衣服令”では、官人が身に着ける袍の色の中で、緋色は紫に次ぐ高位の色だったのだとか。
ふうん、やっぱりラグジュアリー感あるじゃん……。
緋色は英語では〈スカーレット〉です。
スカーレットといえば、マーガレット・ミッチェルの『風と共に去りぬ』のヒロイン名がこちら。
傲慢でわがままな激しい女性、スカーレット・オハラ。
情熱的な彼女の性格と、太陽や火や血のようなこの色とがぴったりハマっています 。
先日、神社の前を通りかかった際に巫女さんを見かけました。
白衣に緋袴。
そのコントラストが日に照らされて美しい。
熱い情熱を表す緋色だけれど、楚々とした所作がその対極をイメージさせます。
スカーレット・オハラと巫女。
同じ色に縁があってもずいぶん違う。
面白いです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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