峠の古池
地球の羊水
滴り落ち
つうっつうっと
きらめき
降り注ぐ
青葉
光宿し
しだいに
深みを増す
若葉とりどりにして
目に柔らかく
野鳥の囀り幾色なるか
耳に涼しい
枯れ葉敷く古道を登る
一歩 また 一歩
やがて森林が開け
峠に到る
仰げば
大空のなか
風に乗り飛翔する
三羽の鳶
にわかに下降するや
ゆったりと旋回しながら
上昇する
遥けき平安の世の伽藍跡
すっかり若草に埋もれ
古池だけがぽっかり瞳を開ける
まばゆく反射する光をまとい
あたかも湧水の精のごとく
儚げな生き物たちの
奔放に戯れつつ
生の華をくっきりと
水面に映し込む
文化は途切れたれども
時は流れる
撮影地 静岡県湖西市 大知波峠廃寺跡
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すっかり夏らしくなりました。
私は昆虫の飛び交う庭の「草取り」に汗を流しています。
みなさんはいかがお過ごしですか。
今回は、数年前まで幾度も登っていた峠をテーマにしました。
ここ、大知波峠廃寺跡は、浜名湖の絶景を楽しめるところにあります。
平安時代に栄えた寺院で、いまも石組みなどが残っています。
池の跡には湧水が流れ、いまも池は生きています。
来週も水曜日か木曜日に更新する予定です。
また見に来てください。
私もみなさんのページを訪ねます。
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noteへの投稿から生まれたフォトポエム集です。
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