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「選択肢を増やす」ということば。それって本当?

英語・体操・ピアノ・水泳・書道・お料理・知育・ダンス・お勉強(受験)

子どもに何かをやらせるとき、大人は「選択肢をふやす」という言葉を使います。今やっておけば将来の選択肢を増やすから、ということですよね。

できないより、できた方がいい
何もやらないより、何かやっておいた方がいい
下手より、上手な方がいい

子どもの将来の幸せを想うがゆえ、のことでしょう。


・・・でも、本当にそうでしょうか。
本当に、それをやることで選択肢は増えるのでしょうか。


それもわかりません。未来のことですから。

もしかしたら、それをやることで嫌いになることもあるでしょう。
将来の選択肢から外れることも考えられます。
途中で挫折することもあるかもしれません。
希望の道を進んだとしても、100%幸せになるという保証もありません。
できることを求められることで、「できない自分は価値がない」と感じることもあります。


だから、「将来」とか「選択肢」という言葉を盾に、「今」を犠牲にしたり、疎かにしてはいけないと思うのです。


というのも、
大人の「今は大変かもしれないけど、今やっておけば、将来楽に(自由に)なれるから」という言葉を信じて頑張っている子が


自分が心からやりたいことや、好きなものがわからなくなってしまったり
心からの選択ができなくなってしまったり(親の目を気にして選ぶ)
「我慢」をしなくては、良い人生は送れないと本気で信じていたり
親のいうことを聞いていればいいんだ、と思考停止になってしまったり
感情が平らになって、言葉も少なくなって、表情が消えて、意欲も失せてしまう

こんな子どもをよく見かけるようになったからです。

もちろん、将来のために今がんばって、希望通りの人生を歩むことができる可能性も存分にあるでしょう。

でも「自己を確立する時期」「主体的に取り組む力を育む時期」に、子どもの内面に及ぼす影響を考えずに「あなたのため」と押し付けてしまうことで、その子が生きるうえで一番大切な何かを落としてしまう可能性があることも、見過ごすことはできません。



将来一番幸せになる可能性が高くなるたった1つのことは
あなたが幸せでいること。そして、子どもが今を幸せだと感じられていること。それだけです。



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