最近いいと思った言葉
本心を吐き出すのはマイナスだから辛い。
最近、言ってる本人がマイナスのイメージで捉えてる言葉でもすごく良いと思う時がある。と同時にその言葉の意味で自分の貧しさや贅沢さ、幸福さ、などなどを思い知ることになる。
俺は空っぽでなんもないからさ。
友人の相談を聞いた際に友人が発したその一言、自分はとても素敵だと思った。
どうして素敵なのかというと、本心であり、自己がわかっており、限界がまだ見つかっていないということを無意識下で自覚しているからなのである。
無意識下で自覚している?それは意識がないから自覚とは言わないという人もいるだろう。(いや実際そうなのかもしれない。)
彼はこの「空っぽでもなんでもないからさ。」という一言をマイナスの面で声に出したに違いない。しかし、言い換えてみよう「空っぽ」とは自分の思考の中に、技術の中に、肉体の中に何も入っていないピュアであることを指す。確かに何十年と生きてきて、何もないというのは少し惨めなところがある。場合によっては意識が高い人にボロクソ怒られるし、呆れられてしまうだろう。
話が逸れた、つまりは「これからなんでも詰められる」ということを自分から言っているのである。素敵じゃあないか!
勉強したければまだ詰め込むことができる。
経験を積みたければそれに向かって走ることができる。
考えを磨きたければまだ輝き始めた原石であるということ。
しかも彼は、自分が空であるということを理解しているのだ。なんということだろう……
あれだけ自己分析には時間がかかるというものであるのに、自分についてしっかりと考えられているではないか!
自分の置かれている状況がわかるのならば、現状を打破すべく彼は歩き出していけるし、その方向に向かうために的確なアドバイスを人から聞き出すこともできる。
しかもまだ底が見えていない、空なので限界を知らないということだ。もし空ではなく何かが詰まっていたとするならば、それは経験によって限界を知覚してしまうだろう。彼はそれを知らない、彼自身の経験の浅さではなく、彼の自覚していない部分の領域がまだまだ広いということなのだろうきっと。
しかし彼は多忙だ、彼自身諦めを感じている。吹けば飛ぶような不安定な立場にあることを僕は話をしてそう思った。
だからこそ彼が自分の口から「空っぽで何にもないからさ」と本音を言ってくれたのがすごく嬉しい。
自分も友人もまだまだ未熟だ、お互いに欠点があり、お互いが自覚していない点も多い。だから、相談して、頼って、お互いを満たしていくのだろう。きっとそうに違いない。
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