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夢をかなえる姿を見せてくれた子

私が入ってすぐの時に「日本人留学生だよね?」と声をかけてくれた
M君。彼に誘われてランチを食べに行ったのが最初の友達との外食だった。
(その後時間割が分かれてしまったのでランチできなくなってしまった。)
ホストブラザー曰くゲイだそう。なんか嫌そうな顔をしていったきたから
仲わるの?ってなったけど、私には関係ないもんってなった。
貴重なんだよ話しかけてくれるの。ありがたい子だったんだよ私には!

Mに私はピンクソース(ケチャップとマヨネーズを混ぜたもの)を
教わり今でも家ではたまにポテトにつけて食べるほどの思い出の味。
しかもカフェテラスじゃなくて、外の店に一緒に行ったからそれも楽しかった。ファッションデザイナーになりたいんだと言っていた。

1度だけ体育の合同授業でまた再開を果たし、体育館でなぜか座学では
ないんだけど座ってたからKとMと一緒にpopteenを見た。(留学団体から
日本のファッション雑誌はウケがいいし、話のきっかけになるからと
おすすめされ母に送ってもらった。)

当時はやっていたつけまにアイライナーで黒囲みのアイメイクをみて
Mが「黒で囲ってしまうと目がちいさくみえるのにね明るい色をもってきたら大きく見えるよ」と興味津々で研究するように見ていた。


私が帰国して数年たったある日、フェイスブックでMのページで
ランウェイが写った写真を見た。どうやらイタリアで夢を叶えたらしい。
出会った時から夢があり、冷静で話し方に品があった。
自分を理解していたんだろうな。やりたいこと、かなえたい夢。
すごいなと感心していたわたし。すごい!とメッセージを送った。
今なにしてるんだろ、いつかまた会えたらいいな。あの時のお礼をいいたいな。


ゲイ、レズ、ジンジャー、アジア人。
いろんな「からかい」という名の差別、区別をみた。
自分は違うから、自分は多数の中にいるから普通だ。
だから「自分(たち)」と違うのは怖い、知らない、気味がわるい、
はみ出ている方がおかしい、

日本では気にもしなかったことが目の前で当たり前のように
言葉や視線、表情で降り注いだ。

自分は何者なんだろう。
アジア人で英語話者ではない。
海外へ来れば中国人や韓国人と顔の区別がつけづらいと言われる。
TOYOTAのリコール問題では面と向かって日本は良くない!言われたこともある。

私は日本人。
この時の私は差別に関することもなにも知らなかった高校生。
家族ルールについていけなくて、英語が好きで飛び出した交換留学生。




「普通、常識」といった決められたこうあるべき常識はどこに国にもあるのだと、あって当たり前なのだと体感した。







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