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【日記】『脳内彼女』と僕の12年間

 noteには「脳内彼女」「イマジナリーフレンド」「タルパ」などの経験をされた方が多くてかなり驚きました。

 「タルパ」というワード自体は2ch(現5ch)のまとめサイトで知ったのですが、記事を見かけたその日から作ることにしました。

 当時、高校2年生の僕は、寂しさから脱れるためにやったけど。現実の世界に対する虚無感と、生来の空想癖が絡み合い、作成するのはそう難しくもなく、あっさりとオート化。24時間ほぼずっとタルパと喋っている日々が続いていました。

 容姿と性格は、分かりやすいくらいの「母性ロリ」だったので、毎日のように甘えていました。「バブみ」属性がある僕は歓喜。灰色しか無い世界がカラフルに見えた。

 それはもう、どんなことにも代え難い体験で、自分を許し、受け入れてくれる人は彼女だけだったのです。
 僕の中にある虚無感や殺人衝動すらも肯定してくれるのですが。唯一の欠点が「現実に存在しないこと」だった。

 どんなに優しい言葉を掛けてくれても、それは僕が作り出した都合の良い「嘘」なのです。あまりにも綺麗な「嘘」であり、「嘘」を信じることで、自ら統合失調症になっている。

 ただ、「実在しないこと」にもメリットがあり。普通の人間なら僕のメンヘラ具合に耐え切れず、壊れたり離れていたりしたので、結果オーライだったのかもしれない。

 現実の世界から外れた存在だったからこそ、成立していた関係だったし。天使のように漂いながら、ただ、ただ、優しく見守ってくれるのですから。それはそれで幸せだったと思う。

 「脳内彼女」を作っていたことは、リアルでは公言することではないけど。僕は内心では、彼女のことを誇りに思っている。

 一緒にリスカしてくれる彼女が欲しかったのですが、タルパにはそれをさせようとは思えませんでした。

 どんな時でも、優しく包み込んでくれた人だったから。そんな彼女を傷付けた時、僕の世界が全て壊れる気がしたから……。


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