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逆張り人生、21年目

僕の人生は、
皆が良いと言ったものを、極力避ける。
皆が信用するものを、まず疑ってかかる。


皆が見た「silent」を、わざとスカして見ない。
皆が飲む「スタバ」を、避けてサンマルクへ行く。
皆が使う「食堂電子決済」を、現金で払い続ける。
皆が入る「アマプラ」を、入らずゲオでDVDを借りる。
皆が頼む「レモンサワー」を、頼まず「生中」を飲む。
皆が使う時間割アプリを、使わずマイナーな方を使う。
皆が入れている「インスタ」を、インストールしない。
皆がする「マッシュヘア」を、オールバック風で対抗する。
皆が言う「高橋海人は似過ぎ」を、若林さんと全然違うと言う。
皆が聞いている「Bling-Bang-Bang-Born」を、あえて聞かない。
皆が「推しアイドル」の公式SNSをフォローするが、フォローしない。
皆が買う「ユニクロ」を、買わずにイオンのトップバリュ商品を買う。
皆が「すき」が一番多い記事を固定するのを、少ない記事に固定する。



21年間、「逆張り」は、かっこいいものだと信じ続けてきた。

なぜなら、「逆張り」をすることで「周りと違う特別な自分」を簡単に演出できるからだ。皆と違う感性をもった人って、なんかかっこいい、じゃん?

でも、当然のことながら、皆が良いと言って流行ったものは、ちゃんと美味しいし、便利だし、面白い

次郎系ラーメンは美味しいし、腹に溜まるし、近所の店はそんなに高くないし、月3で通うようになった。アマプラは安いし、映画は見放題だし、送料は無料だし、次の日には家に届いた。「silent」は面白かったし、毎話ごとに号泣したし、目黒連はいつ見てもイケメンだった。


世間一般のマジョリティと違った感性をもつ人間がかっこよく見えるのは、逆張りや見栄、一種のブランディングではなくて、本当に好きなものを「好き」だと言い続けるブレない姿勢が美しいから、かっこよく見えたのだ。

例えば、
高校生の時、同じ塾でショートカットで、高身長で、賢くて、高月彩良みたいな顔つきで、女子からモテてるイケメン女子がいた。塾の帰り、21時くらいだったかな、駅から少し離れた道にあるアンパンマン自販機をひとりでパシャパシャ撮る姿を目撃した。動画でも、「ありがとう!また遊びに来てね~。元気いっぱい!アンパンマン!」を撮っていた。めちゃくちゃ楽しそうで笑顔だった。翌日、塾でその子が教室から入ってくるのを見かけたら、リュックサックにアンパンマンのキーホルダーを付けていた。たぶん、前から付けていたんだと思う。他の子に「なにそれ~ウケる~」って言われてきただろうに、アンパンマン自販機を周りの目を気にせず、腰を落として下のアングルから撮ったり、自販機と自撮りしたり、好きなものに全力で生きている姿がカッコよく見えた。

あんぱんまん自販機。


僕は相変わらず、逆張り人生を続けている。逆張りを続けることで損することの方が圧倒的に多い。でも、ポケットラジオで周波数を合わせ続けたことでオードリーのオールナイトニッポンに出会えたし、知らない街を1日中歩き回るという、徘徊老人みたいだが、最高の趣味を見つけることができた。

ポケットラジオ。ラジコとSpotifyを最近使い始めた。


一応、逆張りは、周りの人からしたら「え、知らないの?」っていうツッコミを入れるのがめんどくさいだろうから、流行ったものは軽く触れておく。でも、逆張りを通して見つけられる新しい発見を、これからも大事にし続けていきたいと思う。



(余談)
逆張りで、noteをパソコンで書き続けてきたんだけど、最初の「皆が~」のくだり、スマホで読んだら改行が変で読みづらいんじゃね?と思ったが放置した。なぜなら、読み手に迎合しないことがかっこいいと思っているから。

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