【参加レポ#4】コモンズ投信で学ぶ寄付の教室
5月5日子どもの日。あいにく今年はずっと家にいるだけのゴールデンウィーク。でも、もし毎年のように帰省していたら参加できていなかった、面白いイベントに親子で出席することができました。
それは、30年という長期の視点で投資をすることでも知られる、コモンズ投信開催のこどもむけ「寄付の教室」です。
午前は小学校高学年、午後は低学年に分かれて開催されたこのオンラインセミナー。私は午前中はオブザーバーとして、午後は娘たちと一緒に親として参加させていただきました。
■ 小学校高学年でお金の役割を理解できている
高学年の部は、さすがお兄さん、お姉さんが参加されているだけあって、驚くばかり。自分の考えをしっかり説明できるし、その考え自体も大人よりしっかりしていました。
事前の宿題で1万円の使い道をどうするか、というものがありました。使い道は、①買う(消費)、②貯める(貯金)、③譲る(寄付)、④増やす(投資)の4種類。中には、「お金を社会に回して貢献した方が良いから、寄付と投資にお金を使った方が良い」という声もありました。本当に小学生なの?と疑ってしまうほどです。
後半は、コモンズ投信が支援する社会起業家の団体を3つ紹介。そのうちどこを自分は応援し、寄付したいか? を子どもたちは選びました。
楽しい方が良いから、という想い。
困っている人を助けたい、という想い。
相談できる人がいた方が良い、という想い。
自分が好きなものに、良くなってほしい、という想い、などなど。
小学生のお兄さん、お姉さんが寄付先を選んだ理由はさまざま。どれも、自分の体験と結び付けて、想像を膨らませることができていたことが驚きでした。
すごいなぁという思いと同時に、こんなハイレベルなディスカッションに恥ずかしがりやの長女も参加できるのかどうか…と非常に不安になりました。
■ 「買う」だけじゃないお金の使い方
いよいよ、娘たちが参加する小学校低学年向けの教室です。前半では、「みんなの好きなものは?」「お金ってなんだろう?」「お金持ちってどんな人? 良い人? 悪い人?」といった質問があり、子どもたちが答えていきます。
そして、高学年と同じように、「1万円があったら何に使うか?」という質問も。参加している子は1~3年生なのですが、みんな積極的に発言しました。
「今使わないから全部寄付する!」「お母さん、お父さんにあげる!」など、意外と自分の買い物に使わない、という答えが目立ちました。小1の長女は自分の答えを教えてくれなかったのですが、年中の次女はひそひそ声で「1まんえん、ぜんぶ ガチャガチャに つかいたいなぁ」と教えてくれました(笑)普段やらせてもらえないからかな…。
中でも、「どうしても解決しないといけない問題があるのに、今、自分たちがそのために行動するのは難しい」ということを娘たちが意識できたのは、飼い主がいなくなった犬の殺処分の事例かもしれません。
一人ひとりの子どもに「犬を助けたいなら、◯◯ちゃんのお家で30匹飼ってくれない?」「◯◯くん、10匹引き取ってくれる飼い主さんを探してくれない?」と質問されても、みんなは首を横に振ります。自分は犬を直接助けることができない。でも犬を助けたい。そんなときにお金を寄付することで、助けることもできるんだ、と気付くことができたように思います。
そして、娘2人が一番はしゃいだのは、中盤で休憩のために行なわれた「しりとり」。たとえば、「あ」から始まるものを家の中から探して、zoomの画面で見せる、というゲームです。色んな部屋へ走りながら、しりとりの文字が頭につくモノを2人で見つけていました。
(「く」といえば、くまのぬいぐるみ!)
◾️自分の問題意識と社会課題がつながった瞬間
後半は、次の3つの団体の説明動画を見て、どこに寄付をしたいか、応援をしたいか、を発表する内容でした。
1つ目は、子どもたちが大好きなチョコレートのカカオ豆の生産地、アフリカで子どもたちが仕事をしないで、学校に行けるよう支援する団体。
2つ目は、日本の鳥たちや鳥が住む環境を守る活動をする団体。
3つ目は、余って捨てられてしまう食べ物を、必要な人に届けてくれる団体。
私の想定に反して、年中の次女の方が一生懸命に話を聞いて、寄付先を選んでくれました。次女の選んだ寄付先は、「3」のセカンドハーベスト・ジャパン。
(3番を選んだ!と発表したくて手をあげるものの、当てられると恥ずかしく一言も話せず…)
実は、夫婦で娘のこの選択にとても驚いたのですが、それには訳がありました。ゴールデンウィーク中、次女がご飯をよく残すことを話題に、食べ物を残すのはなぜいけないのか、と毎日家族で話をしていたところだったからです。当の本人もどうやら気にしていたようで、フードロスをなくす取り組みをするこの団体を選択した様子でした。
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娘2人はこの「寄付の教室」に参加し、今後の生活につなげることができるのかどうか、それは未知数です。でもこの経験を活かすも活かさないのも親が日々どうお手本を示せるか、に尽きるのではないかと考えています。今回このような機会を作ってくださったコモンズ投信の皆さま、そして馬越さま、ありがとうございました。
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(文:Mari Kamei)
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