Kodak D-76現像液
KodakのD-76を初めて購入したのはもう13年くらい前だった。
自家現像をやってみようと購入したものだった。あの頃は現像道具はとても安くてD-76は1ガロン用の粉末で700円台だった気がする。
マスコタンクも新品で2本買ったのを覚えている。
しかし機会を逃し自家現像することもなく期限は切れてしまい、そのままの状態で押入れに眠っていた。
今もまだそれは手元にあるけれど大幅に期限が切れた粉末と言えど現像液は使えるのか?
と言った疑問からそのままになっている。
どなたか詳しい方がいたら教えて頂けたらとても嬉しいです。
さてそんなKodakのD-76は最近になって日本国内での販売を辞めてしまった。
販売中止のアナウンスを受けていずれは使ってみようと思い1㍑用を数袋だけ購入しておいた。
ILFORDのHP5 Plusは評判も良く感度400ということもあり時々使っているモノクロフィルムだけれども、どうもあの粒状感が気になって使ったり使わなかったりを繰り返している。
自分が一番好きなISO400のモノクロフィルムはKodakのT-MAXなので粒状感が違うのは当然なのだが、それならILFORDのDELTA400ならどうかというと、やはりこっちも粒状感が気になっていた。
HP5もT-MAX400も共通して使用している現像液はSPURのSilverSaltやRodinalだけれどもフィルムでこうも粒状感が違うものなのか?と思うくらい差が出る。
(自分が無知なだけ)
何度も言うけどT-MAXは超微粒子だってことは分かってる。
ISO100くらいのフィルムであれば比較しても気にならないがISO400になると話は違うのだ。
誤解がないように記述するがSilversaltはとても良い現像液でありシャープネスについては素晴らしいと思う。加えて粒状感も抑えられている。
この相反する性能を1つの現像液に収めているのは凄い技術だと思う。
しかし最近YouTubeなどを見ててD-76のレビューを見ていると粒子については
評判が良いものが多いと気がついた。
ならばと販売中止前に買っておいたD-76を使用してみることにした。
現像したフィルムはDELTA400を選んだ。
現像時間や温度は基本チャート通りにした。
希釈はstockで実施。基本に忠実にやってみた。
出来上がったフィルムをスキャナで取り込んで見た瞬間違いに気がついた。
DELTA400のフィルムイメージが変わるほどの仕上がり具合だった。
そう、正に求めてたレベル。粒状はかなり抑えられていた。
思わず「おぉ〜」と声が出た。
それほど違っていた。
今度はHP5でも違いを見てみたいと思う。
しかしD-76は少しシャープさについては弱い気がした。
それが最初の印象だった。
自分は現像についてはまだまだ素人でTwitterで知り合った方に色々聞きながら
ここ数年時々やってるだけで何も詳しい訳ではないのだけれどもそんな自分でも現像液とは色々な特徴があってフィルムとの相性もあるんだな。
と分かった瞬間であった。
イメージした写真を作っていく上で上手に使い分けることが大事なのだと思った。
皆様にサポート頂いた資金は全てフィルム・機材購入費及び活動費にありがたく使わせて頂きたいと思います。フィルムと日本の精巧技術の保持に貢献出来ると考えられる事には積極的に投資して行きたいと考えます。