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2022年9・10月映画感想


皆さんこんにちは。
10月中旬に「2022年9月映画感想」をアップした時点では10月公開作品をほぼ鑑賞できてない状態でした。はじめてnote存続の危機に直面したわけですが、やる気になれば映画くらい観られるものです。

ということで9月10月感想です。


『LAMB』


みんな大好きA24作品。
9月公開作品です。不思議な映画体験でしたね。アダが着ていたセーターはウール?100%?そんなどうでもいいことが気になりつつ、後半は恐怖のあまり思わず目を細めていましたよ。

いずれにしても今年公開『NOPE』でも思いましたが、人間社会は他の動物たちの犠牲の上に成り立っています。ピラミッドの頂点に立っているからといって、調子にのってるといつか動物や自然の仕返しをくらう。

少し考え過ぎかも知れませんが、当たり前のことがある日突然覆される恐怖。この映画にはそんな末恐ろしさすら感じます。




『ドライビング・バニー』

こちらも9月公開作品。
バニーの生き様には正直、驚き、いや、おったまげました。貧困に陥りまわりが見えなくなっている彼女にはそもそも希望の光すら届いてはいないのでしょう。

負の連鎖が止まらない彼女の置かれた状況は想像を絶します。しかし暴力に訴えることだけはいけない。たとえどんな過酷な状況に置かれても。そんな正論さえも無力に聞こえる絶望的な世界に瞠目せざるを得ません。



『PIG』

ニコラス・ケイジ、わたしの好きな俳優です。
そして10月の中でもダントツ好きな作品です。この勢いで2022年洋画ランキング10位以内には入りそうです。来年1月には2022年映画ランキングを発表しますのでお楽しみに。




『夜明けまでバス停で』

「どうしてこんなことに…」
このキャッチコピー。映画を観る前と観た後では全く違った意味に感じたのは、わたしだけでしょうか?



『千夜、一夜』  

唸りました。
こんな力作が隠れていたとは。
『夜明けまでバス停で』と時間の並びが良くハシゴしただけなんですが。個人的にはあまりにもノーマークパンサーだったので。

パンサーと言えば『ブラックパンサー』。続編楽しみですね。わたしはMCU作品をあまり観ているわけではないのですが、『ブラックパンサー』は好きな作品です。

MCUとは一切関係のない本作ですが、ホント傑作で『ブラックパンサー』並に好きです(ふたつを並べるのもどうかと思いますが)。

そして尾野真千子さん良かったわぁ。
このnoteで彼女の名前を挙げることが多いことに気付きます。これっていわゆる好きな俳優ってことでしょうか?個人的には全く意識したことはなかったのですが。このnoteでの登場回数が多いのは女性では尾野真千子さん。

男性は宇野祥平さんでした。。





『線は、僕を描く』

2022年公開作品『流浪の月』で横浜さんを知り、彼が気になり観にいきましたが、全く別のタイプの青年を見事に演じていましたね。俳優さんってやはりすごいなと思います。
あと先生の住んでいる家が大変素敵でした。あの土間とか、食事を彩る器とか。美しいものに囲まれているからこそ美しい線が描けるのでしょう。

ところで江口洋介さんが美味しいところ全部持っていってはしませんか?彼の線はなんか豪快で兄貴っぽいっていうか、あんちゃんぽいっていうか。きっとそこに愛があるんでしょうね。


『MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』


かなり上から言わせてもらいますとイイ仕事してます。このように時々上からモノを言ってみたくなるんです。


タイムループはこれまで使い古されたテーマですけれど、これは新しい!全く飽きませんでした。そして最後にはなんかいいもの見せられたなーってなる。参りました。
これは2022年の日本映画を代表する作品だと思います。このチームにはもっとイケイケドンドンやってもらいたいです。日本映画のために。



『アフター・ヤン』

みんな大好きA24作品。
色々なモチーフが散りばめられていて、おうちでお茶を飲みながらじっくり考えてみたくなる作品。

良かったです。
ヤンが聴いていた、「アイウォナビ〜アイウォナビ〜」頭から離れません。映画『リリィ・シュシュのすべて』の楽曲で、お家で再度聴いてみましたがどういうわけかあまりピンと来ません。劇中に流れたあの立体的で、低音が鳴り響くライブハウスの空気感に結局ハマったんだと思います。

そう、音楽が素晴らしかったですね。坂本龍一のテーマ曲が流れると涙腺が崩壊する、というパターンがすっかり形成されていました。

木の接木のお話とか、ジェイクがテクノはいいけどクローンは嫌悪しているとか。このあたりは、韓国系アメリカ人の監督らしく、生まれと育ち、そして人種問題について考えさせられます。この映画世界のように多種多様な民族、ロボットが混在して家族を作る未来はもうすぐそこまで来ているのでしょう。




最後に

わたしの映画の好き、嫌いって音楽がかなり大きな位置を占めていることに今更ですが気付きました。ストーリーも大事なんでしょうが、わたしは耳で映画を感じているのかもしれません。

こんな当たり前のことを、さも「自分しか知らない新発見」のようなテンションでまたお伝え出来たらと思います。


今回は以上です。
それではまた来月!

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