『別れる決心』/映画感想文
パク・チャヌク監督の最新作。
個人的にかなり期待してた作品です。
1. あらすじ
夫を亡くした美しい未亡人。被疑者として取調べを受けるが、その魅力に刑事がハマっていく。
いつしか一線を超えてしまうが、二人の行き着く先は…
2. 点数
79点
期待通りの良作。ストーリー自体はシンプルだが、カット割り、音楽などで展開を予想させない。
エロや暴力を使うことなく、でも怪しげな雰囲気を残す大人向けのサスペンスラブストーリー。
3. 感想
不自由な韓国語
本作のヒロイン(タン・ウェイ)は中国出身で韓国語に不自由があるという設定。だから、難解で詩的な言葉のときは中国語になる。翻訳アプリに頼ることもある。
「この女優さん、めっちゃ中国語うまいな」なんて呑気なことを思っていたが、中国の人らしい。
つまり、実際も劇中の設定と同じで、韓国語はネイティブではなさそう。
私は韓国語も中国語もわからないので、どの程度カタコトなのかわからなかった。わからなくても本作を楽しめるが、言語の細かなニュアンスがわかるとより深みを感じることができるはずだ。
女性としての魅力
ヒロインは間違いなく美人だ。ただど真ん中の美人かと言われると、少し違う気がする。峰不二子みたいなテンプレ的「魔性の女」ではない。
相田翔子似の童顔だし、ほぼすっぴんだし、髪ボサボサだし。別に肌を露出するわけでもない(太ももチラリだけ)。
でもこの絶妙な塩梅がキモだ。
未亡人、献身的な介護、カタコトという要素もあいまって、「なんかほっとけないんだよな、俺にもワンチャンあるかな」感をくすぐってくる。
しかもデートのときはおしゃれして、ぐっと距離縮めてくるし。
こんなんずるいやん。惚れてまうやん。
「男性諸君、こういう女性、すきでしょ?」と見事に誘導された。この演出力に完敗だ。
男性としての魅力
とまあ、男目線全開で語ってしまったので、女目線も少し。
主役の刑事は、仕事はできるし「品がある」。週末婚の美人妻から「毎週S●Xしようぜ!」なんて誘われるくらいだから、十分魅力的だ。
ただ惜しむらくは、週末婚で平日を自由にしてしまったこと、ヒロインに出会ってしまったことだ。
飲み込めなかった伏線
本作には、以下のような伏線?メタファー?とわからなかったポイントがいくつかあった。再度観るか他の人の知識を借りながら、もっとこの映画を味わいたい。コメントお待ちしております!
・海と山(先祖の山)
・追っていたチンピラ(尺を使った割には重要性なし)
・好きな理由は「まっすぐだから」
・スッポン(精力を表すギャグかな)
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