見出し画像

マーケターの「ひとりスプリント」の実践

※写真は立ち飲み屋で食した味噌田楽こんにゃく。スプリントっぽい。

そういえばマーケティングという業務をさせてもらうようになってから1年が経つ。思考の違いや、行動の仕方の違いなどあらゆる変化があった。また、継続的にビジネスディベロップメントっぽい思考も続けつつ、命題的課題にも取り組んで少しずつであるが解決の糸口が見えて来たように思える。

そんな中長期的な課題も含めて1年くらいやってきた中でほぼ毎週やっていた「ひとりスプリント」について今日は書きたいと思う。

目の前のタスクと中期的な課題のはざま

もともとはビジネスディベロップメントということで、特定の製品領域の売上目標を持ち国内での売上を最大化するために何をすべきか、という思考から、「勝手に営業に案件が舞い込むようになるにはどうすればいいか」という思考に変わってきた。

ビジネスディベロップメントというのは会社によって定義が違う、という都合の良い言葉で、なんか大きな期待をしてしまう役割名称で、かつ所属する会社ではそのあたりの定義が曖昧なこともあり、自分自身で定義を勝手に考えていた。勝手な定義については、こちらの記事に少しだけ書いたので読んでみてほしい。

勝手に営業に案件が舞い込むにはどうすればいいか」ということを考えるのだが、これがまた厄介で、イベントなどの活動からリード/見込み顧客が、営業にパス出来ていることが、社内のシステム上データで表されていても、実際には営業としては受け取っただけで何もされていないということも多い。これを明らかにしていくという活動をこの1年で実施してきたように思う。つまり、イベントを実施するなどの、目の前のプロジェクトを回すだけでなく、中期的に、可視化しなければいけないこと、解決しなければならないことがたくさんあった

これを進める上で、実はほぼ毎週実施していたのが、「ひとりスプリント計画」だ。これを通して、中期的な目標についても少しずつ明らかにしていくことで、

ひとりスプリント

「ひとりスプリント」を1年やってきて良かったと思うのは、中期プロジェクト/施策関連のタスク作成漏れが防げるということだ。

日頃メインで進めているプロジェクトのタスクは業務を進めながら作っていくのであまり漏れはないのだが、中期的なプロジェクトだったり、サイドプロジェクトのようなものは結構タスクを作るのを忘れられたりと、漏れが多い。

マネージャーが不在でなかなかレビューをしてもらえない(別にしてもらいたくないけど)、マネージャーはいるがフィードバックがない、みたいな人にとって目の前のプロジェクトだけでなく様々な施策を進める上では良い活動だと思っている。

「ひとりスプリント」のやり方

・毎週月曜日朝2時間程度時間をとる(メールは開かないようにする)
・プロジェクトや施策を箇条書きする
・箇条書されているプロジェクトでやるべきことや悩みなどを書く
・タスク化すべきことがあればTodo管理ツールなどに登録する

これだけだ。スプリントと言いつつ、ただのWeekly Planningだ。ただし、ここでは喫緊のプロジェクトだけでなく中期的に考えなければならないこと、例えば組織の課題や半年後・1年後を見据えた計画づくりなども入れておくことで早め早めに対処できるようにすることができる。そして、週報よりも前向きに取り組める。

できれば、金曜日に「Retrospective(振り返り)」の時間を作りたいところだが、仕事に追われてなかなか出来なかった。せめて1ヶ月に1回、四半期に1回くらいは振り返りをしたほうが良いとは思う。だが、毎週月曜日に振り返りながら計画を立てるので、そこまで必要はなかったように思う

効果とネクストステップ

ほぼ毎週、このリズムを作ることで、内省の場として機能した。ときには、「これは本当にやるべきことなのか?」ともともと設定していた活動指標を自分自身で疑問視することもあった。また、プライオリティについても高中低くらいの比較でしかないが明確にすることで、「これは進んでいないけど、今週のTodoリストの状況を見るとできればやる、くらいの感覚だな」とワークロードを考慮しながらタスク化することができたりした。

よく考えるとこれは、コルブの「経験学習モデル」のプロセスを実践していただけだった。

スクリーンショット 2020-03-08 10.42.03

これは自分にとどめておくのはもったいないだろうということで、超簡単なテンプレートを作った(Evernoteへのリンク)。僕はOne Noteでメモ書きを作っているが、EvernoteでもNotionでも好きなものを使えばいいと思う。書き込み出来たり、横に画像を入れたりテキストの配置も結構自由なので良いかなと思っている。

また、これは単純な週報である。本来は自分だけに留めず、チームへ共有することでナレッジ共有ができたり、チーム内での協業が生まれることもあるだろう。そのへんをネクストステップとしてやっていこうと考えている。



もしも活動をサポートいただけるようでしたら、書籍の購入費用に当てさせていただきますm(_ _)m