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トレーニングの意味を再考する

この競技において、こういうトレーニングは基礎だから、みんなやってるから。と、言うか常識的なトレーニングでしょ?

どの競技でもこうした当たり前になっているトレーニングがあると思います。今回はこうしたトレーニングこそ意味を吟味して意味をしっかり理解することがトレーニング効果を最大化してくれるということを解説していきたいと思います。

正しい腿上げはスプリントの最強トレーニング

正しい腿上げについて解説した記事がありますが、この腿上げはスプリントのトレーニングで誰もが取り入れているトレーニングです。

腿が上がれば上がるほど速く走れると言われているから、皆取り入れるわけですが…。正しく行わないと逆に足が遅くなります。

そうならず、腿上げで足を速くするためには、走りにおける抑えるべきポイントを外さないことと、正しい腿上げの知識をつける。この2点が絶対条件です。

動作の意味、その方法をしっかり知っているからトレーニングの効果が出てきます。なんとなく動いていてもそれだけでは効果は半減します。それこそ、何も考えず言われただけで行うトレーニングには意味を持ちませんから、筋トレや体力トレーニングとしては効果があっても競技力向上においては、ほぼ効果はないと行っても過言ではないと思います。

当たり前の基礎トレーニングに競技の本質が詰まっている

改めて、いろんなスポーツの選手を指導して、色々お話を聞いてみると、基礎のトレーニングにこそ、競技力向上のヒントがたくさん詰まっていると感じています。その解釈が、「思い込み」によって阻害されて本来の効果を下げているというだけで、その思い込みを、トレーニングの意味を再考することで改善していくことこそが、競技力向上の近道なのではないか?と思うことが増えてきました。

正しい動作シリーズとして、「腕振り」「腿上げ」をYouTubeやnoteで発信しましたが、これこそまさに、基礎トレーニングを再考する内容です。こうした当たり前の基礎トレーニングは正しく行えば効果は抜群ですが、力まかせの腕振りや腿上げは競技力向上しないのは、容易に想像がつくはずです。

コロナ自粛中での室内トレーニング効果を上げるということで、どういう考え方が大事かどうかを動画でまとめました。

しっかりと本質を捉えて、トレーニング内容を吟味することはトレーニングの効果を高めるために、とても重要なポイントです。トレーニングを行う上での法則というものがいくつかあるのですが、その法則に「意識性の法則」「特異性の法則」というものがあります。これらは、今回の内容の通り、トレーニングの効果や内容を意識しましょうということ、そして競技の特性に合ったトレーニングを行いましょうという内容の法則です。これらをしっかりと踏襲しないとトレーニングの効果は下がってしまいます、しっかり効果を出すために意識しましょう。というものです。

最初はただやるだけで伸びるが、それだけでは、その先が苦悩の日々

では、なぜこうした本質を捉えた練習が重要とわかりながらもそれが多くの人にしっかり伝わらないのか?それには理由があります。

トレーニングの最初はただやるだけでも伸びていく

ようは、体力もスキルもないときは、やることなすことのすべてが競技力向上に繋がります。何も考えずにやるだけでも上達します。しかも量を沢山こなせばこなすほど伸びるので、「質よりも量」という成功体験が作られます。この成功体験の強さから、質を求めたり考えながらトレーニングする重要性や、そのときの運動時に適切な思考する深さの塩梅などが学べません。

量だけの成長の壁にぶつかって始めて、量を意識し、思考しながらの運動をし始めます。こうなると、今までと違う感覚も出てきて記録も出ず、トレーニングも難しくなり非常に辛い時期を迎えてしまいます。だからこそ、早い時期からトレーニングの意味を考えながら練習することをオススメしたいのです。慣れてしまえば考えながらトレーニングして、試行錯誤しながら行うトレーニングの辛さは軽減します。人によってはこの試行錯誤事態がとても楽しいと思えてしまう人もいます。
※僕はこの試行錯誤を楽しむ側の人でした。

形から入るな!とか、考えるよりも慣れろ!とか色々な言葉がありますが、考えることは大事です。もちろん、気合や根性、時には忍耐といった限界を越えるようなトレーニングは大事ですが、それはトレーニングの内容を吟味した上で必要な追い込みであることが大事です。ぜひ、スポーツに触れている皆さんにはこの考え方を意識してみてもらえると良いのではないか?と思っての今回の記事でした。

より内容のある記事の発信のためにサポートいただけると嬉しいです。今後取材やインタビューなどもしていきたいなとも思っているので、応援をどうぞ、よろしくお願いいたします。