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休職中のわたし

紆余曲折の末、休めることになった。
休職する前に、上司には"ご迷惑になるし戻って来られるか分からないので退職したい"(正直戻るつもりはなかった)と申し出たら却下された。

ともあれ、一旦離れられるということで開放感に溢れ帰宅した。
私は実家暮らしなので、母に伝えると
"ふーん、そう。早く辞めてきなー。そんなクソ会社。ともかくあんたが無事で良かったよ"
と返ってきた。
ちょっと予想していなかった言葉に驚いたが、人生で初めて母を喜ばせられなかったことに申し訳なさを感じていた気持ちが、すっと和らいだ。

"母を喜ばせないと愛してもらえない"
長年縛られてきたはずだったが、そんなことなかったんだと23歳にして初めて知った。

最初の数週間は、起き上がることも何かアクションを起こすことさえも億劫だった。
我が家には、わんこがいて私は彼が大好きなので散歩に何となく着いていっていたが、わんこの歩くスピードについて行くことさえできない。
体力の衰えというか、体が限界にきているというか、今までに感じたことのない辛さだった。

2週間を過ぎて、やっと心療内科にかかることができた。
診断結果は、"適応障害(不安神経症)"
先生からは、運が悪かっただけなんだから気にしないで大丈夫と言ってもらった。
カウンセリングの時も、診察の時も
"頑張り屋さんなんだね"
"もう頑張らなくていいからね"
"これは逃げてるわけじゃないから気負わずにね"
と言ってもらった。
それと、色んなことを背負いすぎているみたいだから家族や友達との関係性や自分自身の在り方についても見直してみるいい機会かもしれないとアドバイスを頂いた。

診察に行ってからも、しばらくは何も出来なかった。
数週間経っても、自分のことや家のことさえもしない娘に、さすがに母は苛立ったのか
"めんどくさいな、いい加減にしてよ"
と言ってきた。

"何でわかってくれないの?"
"こんなに辛いのに、分かろうとさえしてくれないなんて"
"しんどすぎて何もできないだけだよ"

いっぱい言いたいことがあったが、そんなことを言う余裕さえもない。

深呼吸をして、1人で考えた。
そもそも、何で私はこの辛さを分かってもらいたいんだろう。
辛い辛いと言う娘を支える母の気持ちを私は分からない。
それなのに、なんで私は皆んなに分かってもらいたいと思ってたんだろう。
そして、ひとつの結論に辿り着いた。


辛い気持ちを分かってもらう事って本当に必要?

どんな人の気持ちも私はきっと分からない。
だって、私じゃないから。
それなら私の気持ちだって辛さだって分かるはずないじゃん。
そう思ったらなんだか凄く気が楽になった。

しんどい時は、"しんどいから今は厳しい"と気づいてもらう前に伝えよう。
大丈夫な時は、"調子が良いから出来そう"と気づいてもらう前に伝えよう。
ひとつずつ今までの自分を見直してみようと決めた。

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