レストランでの会話
入店するところからお会計まで流れと典型的なフレーズをカバーしたいと思いますが、大事なのは英語よりも文化的な違いです。日本のカフェやレストランで食事するときとはいくつか異なる点があります。
場所に着いたらまず、
“A table for two, please.” (二人です)
などと伝えます。二人が座れるテーブルをお願いします、という言い方ですね。それからテラス席があるところも多いので、
”Inside?Outside?”
と聞かれたら、どちらか好みの方を答えましょう。
わたしはコロナの感染対策のためになるべく、テラス席を選びました。
欧米のサーバー(ウエイター、ウエイトレス)は座席ごとに担当があることが多くて、席に着くと「今日このテーブル担当する〇〇だよ」みたいな感じで名前を伝えてきます。その人がお会計まで自分たちの食事の世話をしてくれるという感じ。サーバーは基本給は低くてチップで生計を立てているので、チップをもらうためにひたすら感じがいいです。この段階で"Hi, How are you?"とあいさつなどもしてくるので、これもだいぶ日本と違いますが、こちらも感じよく対応すると気持ちよくご飯が食べられます。
サーバーに聞かれる英語を一通り知りたければ、以下の動画がオススメ。
ちなみに日本と違って、スタッフが全員サーバーというわけではありません。声をかけたら、レストランのレセプションの人だったりします。そうすると「わたしはサーバーじゃないから今来るので少しお待ちくださいね」と言われます。こういうところ、日本人はせっかちなので、人見たら手上げて呼んじゃうんですよね。ファーストフードを食べに来たのでなければ、みんなゆったりと会話も楽しみに来ているので、気長に待ちましょう。
サーバーが"Are you ready to order?"と言ってきたら、注文をします。
単純に"〜、please."でもいいですが、"I'll have 〜."もよく使います(haveはeatの意味です、eatより動作を強調しません)。きちんとしたレストランでもう少しうまく注文したかったら、"For starters, ..."(前菜には...)"For main course, ..."(メインには...)と付け加えるといいでしょう。
メニュー見てもよくわからん...となったら"What do you recommend?"とオススメを聞くとすごく丁寧に説明してくれます(このブログの冒頭の写真のチキンサンドはホテル併設のカフェで食べたのですが、ホテルのフロントの人もサーバーの男の子もすごく推してきて、推すだけあってとっても美味しかったです!)
ちなみに日本のように水はただではありません。でも最近、水を出してくれるところが増えました。LAにいる間は大抵のところで水が出ましたが、ただの水道水なので基本、美味しくはありません(そしてたいていぬるい)。なので、ミネラルウオーターを頼みましょう。ちなみに欧米では、
"Still or carbonated?" (英)もしくは"Still or sparkling?"(米)と聞いてきます。
わからないと困ると思いますが、これは炭酸入りか炭酸なしかを聞いています。stillは形容詞で「じっとした、動かない」と言う意味があります。果物などの静止画をstill lifeと言います。sparklingはなじみがあってわかりやすいと思うのですが、イギリスでよく聞かれるcarbonateは炭酸という意味です。
さて、英語圏では自分の食べたいものや好みや食べ方を細かくはっきり伝える人が多いです。レストラン側もかなり柔軟に対応してくれます。わたしがよく使うのは、ドレッシングなどをかけないで別にしてほしい時の"on the side"です。
"I want (上にかけないでほしいもの) on the side."
旅行中もチリビーンズとCheeseがかかったフライドポテトを頼んだんですが、チリビーンズはon the sideによけてもらいました。
ちなみにどれくらい細かく注文するかというお手本の動画があります。映画史の中でもかなり有名な"When Sally met Harry"(1989)(邦題「恋人たちの予感」)シーンです。
Harryが"No.3, please."と番号を言うだけなのに対し、Sallyの注文の仕方すごいですよね。日本ではこんな注文する人いないですし、いたとしても低姿勢だと思うのですが、Sallyはとてもはっきりしています。on the sideの圧がすごいですね笑 (ちょっとそれますが、この映画は男女の友情は可能かというテーマを中心に話が発展するラブコメの古典なのでぜひ、観てください)
なので、こうしてほしいな、と思ったらどんどん伝えましょう!(英会話が上達するいい機会)
さて、料理を食べている間、サーバーは定期的に"Is everything ok?"などと様子を見にきます。これもチップのため! タイミングよくきてくれると嬉しいんですが、タイミング悪かったり、何度もしつこかったりすると、わたしはちょっとチップを渋るかも...笑(ちなみにニューヨークにいた頃、コリアタウンの焼肉屋でずっと張り付いて焼き続けてくるウエイトレスが鬱陶しかったので、チップを渋ったら、店出てから走って追いかけられました...)
ここも英会話をする絶好のチャンスなので、料理が美味しかったら"(食べている料理) is really good!"とか"It's yummy!"など積極的に伝えましょう。細かいことを言うと、deliciousは絶対形容詞といってveryがそもそも含まれていて、そのままで「すごく美味しい」という意味です(文法に細かい英語の先生は注意してくるかもしれません)。普通にgoodやvery goodで大丈夫です。
最後のお会計はレジでなく席でします。
"Check, please." (米) "Bill, please." (英)
と頼んだら、サーバーがレシート持ってくるので、クレジットカードを挟んで渡します(滞在中、わたしはほぼ現金を使いませんでした)。そうするとレ最終的にチップを自分で計算して(基本は15%)合計する紙が2枚ついてくるので(1つはレストラン用、もう一つは自分の保管用)、クレジットカードと1枚を抜いて返します。
典型的なフレーズは少なめに文化の違いを中心に解説しました。ことばはわかってもその文化の文脈の中で使ってこそ初めて、生きます。レストランのような場所でフレーズで適当にしのぐではなく自分で会話を積極的にしてみようとする姿勢が英会話の上達にはいちばん重要なことです。
自信を持って自分の好みにする細かい注文を出せたら、英語できるようになったー!と気持ちがよくなるので、ぜひ勇気を持って話していきましょう(チップが欲しいから忍耐強く、サーバーは相手してくれます笑)。
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