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わからないから、会いに行く

「やりたいことがわからない時、どうしたらよいですか?」

これまで自分でも人に聞いたことがあるし、周りの人が質問しているのも山ほど聞いてきた質問だ。

人それぞれに解消方法があって、それを聞くたびにモヤモヤしたり、ちょっと試したりしてきたが、あまりピンときたことがなかった。

でも最近、いろんな人の回答が繋がるポイントを見つけたような気がするので、ここに記しておきたい。

会って、話す

やりたいことを見つけ、前に進んでいる人が決まって通ってきた道、それは「人と会って話を聞いたり、話を聞いてもらったりすること」のようだ。

当たり前すぎて…と思われそうな気もするけれど、結局これをどこまでやってきたか、なんだろうなと思う。

※※※

 だから僕は、列の先頭にいる大御所の方たちから、「一緒に仕事をしよう」と選ばれるのを待つのをやめた。自分の手と足を動かして、人に会いに行く。恥をかいたとしても、思いを伝える。どんなに小さな仕事でも、一つずつかたちにしていく。何もかもを得ようとするのではなく、自分の大切にしたいことを定めて、潔く前に進んでいく。自分の道は、自分でつくる。列で待つのをやめ、一歩を踏み出したその瞬間に、生きている実感が湧いた。
( 阿部広太郎さんの『待っていても、はじまらない。』より)

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 もう、家で悩んでいてもしょうがない。そこで、「障害当事者に会いにいってみよう」と思い立ったんです。
 まずは知人にひとり、軽度の精神障害のある方がいいたので、その人に時間をとってもらうことにしました。
「どんなふうに育ったんですか?」「どうして今の仕事を始めたんですか?」「夢はなんですか?」――。そんなことを単刀直入に聞きました。
 そしてみっちり1時間、話を聞いた後、こう尋ねました。「ほかに素敵な方いませんか?」
 障害当事者に会って、話を聞いて、その場で連絡をとってもらって、また次の人に会いに行って。障害のある当事者だけではなく、その家族、雇用している経営者。合わせて、3か月でおよそ200人に会いにいきました。
( 澤田智洋さんの『マイノリティデザイン』より)

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デスクに座りパソコンの画面を睨んでいても、「これだ!」というアイデアは生まれません。どうすれば農業を支えられるのか。わたしにはなにができるのか。頭を抱えていたとき、ハッとひらめいたのです。
そうだ、案が浮かぶまでもっと多くの農家さんに会いに行こう。彼らに会って、どんなことで困っているのか聞いてまわれば、わたしがすべきことも見えてくるかもしれない。
それでもなるべく早く「やりたいこと」を見つけたいと思うのであれば、第三者に自己開示をしてみるのがポイントかもしれません。わたしが農業に目を向けるきっかけになったのも、異業種交流会で出会った人のひとことでした。
わたし自身も、仕事では絶対に関わらないような人と、月に3度は会食をする、と決めています。そこでの何気ない会話で、新しい発見が得られています。
(秋元里奈さんの『365日#Tシャツ起業家「食べチョク」で食を豊かにする農家の娘』より)

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わからないから、会いに行く

分からないから、会うのが怖い。
最近、そう思うことが多くなった気がする。

「時間があったら、入ってね~」という気軽な優しいお誘いとZoomのリンクを前に、クリックするかどうか何時間も迷ったりすることもある。
(恥ずかしい)

オンラインだと、簡単に、遠くにいる人とも繋がることができる。家を出る準備をして、駅まで歩いて、電車にのって、待ち合わせ場所へ行く。それがすべてワンクリックをするだけで済むのだ。
ワンクリックで済んでしまう分、その1回の動作をするために超えなければいけない精神的なハードルは高くなっているような気する。

よくも悪くも、自分を甘やかすのが得意な私は、何時間も迷った挙句「今日はエネルギー切れだし、1人でゆっくりするか~」とパソコンをそっと閉じたりする。やらない理由は、いくらでもある。

そして、どんどんわからなくなる。自分のことも、自分の周りのことも。


インタビュー、始めてみようと思います

企画メシでもいろんなところでインタビュー記事があがっていますが、私もこっそりインタビュー企画を始めてみようかなと思います。
(まずは企画生からお声がけすると思います)

単純に人に会いに行く、というとまた自分を甘やかしてしまいそうなので、甘やかしてしまいそうな自分もnoteに書き記すくらいで、皆さんに見てもらいながら細々とでも続けていければなあ、なんて気持ちです。

さっそくこの前、第1弾としてインタビューさせていただいた方がいるのですが、その録音データを聞きながら「どうしようかな」と悶々としているところです。

今後、インタビューする時間がない時はカフェに行って、隣の席の話を盗み聞きするとかでもいいなあなんて思っていて、すでに自分を甘やかしそうな雰囲気です。(完全にゆとたわの影響)

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