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「暦(こよみ)の上では〜」の暦とは二十四節気のことだった

今日は暦の上では立春だそうですね。

ニュースとかで「暦(こよみ)の上では春ですねえ」とか言うけど、やっぱ寒いからどうしても春とは思えませんよね。無理くり言ってる感じ。

この無理くり感は、明治時代に旧暦が今の新暦になっちゃったことが原因だと勝手に思ってましたが、それとは関係なかったみたいです。

気になったので調べてみました。

長くなるので結論だけ言うとこんなんです!

・「暦(こよみ)の上では〜」の暦とは旧暦ではなく二十四節気のことだった
・二十四節気は旧暦より新暦(今使ってるカレンダー)とマッチしてる
・それにしてもネーミングにズレを感じるのはなぜ?
 →日本人はさらに細かく七十二候を設置
・二十四節気をおぼえよう!



二十四節気とは

「暦の上では〜」の「暦」とは、旧暦のことではなく、二十四節気のことでした。
二十四節気とは古代中国で生まれた、季節を正確に知るため、太陽の出てる長さを元に1年を24個にわけて春分だの夏至だの言ってるアレです。

それの一番最初が「立春」。
調べてみてびっくりしたんですが、今のカレンダーの方が太陽の動き、つまり季節と連動してるため、毎年二十四節気の日にちはほぼ変わらず、そう言う意味では便利になったということです。旧暦こそ至上だと思っていたのですが、メリットデメリットちゃんとあるんですね。

旧暦(明治5年まで使われてました)は太陽ではなく月の動きも要素に入れています。そうすると毎年4月に桜が咲くわけじゃなかったり、1年が十三ヶ月になったりとちょい不便だったので、季節と一緒に生きるために採用されたのが二十四節気。

これなら毎年「穀雨の日にお米の苗をあれしよう!」とかできるわけです(うちの祖母も、そのまた祖父が手帳サイズの二十四節気や七十二候が載ったカレンダーを持っていて、それで野良仕事の段取りをしてたといってました。農家さんにはむしろこっちが重要だったわけです)

と、いうわけで、最初の「暦の上では〜」問題。これは今のカレンダーではむしろマッチしてるから問題ないということでした。

でもやっぱネーミングおかしくない?→それもそのはず。なぜなら・・ 

旧暦との関係がないことはわかったけど、じゃあなんで寒いのに「立春」ってしょーもない嘘ついたり、8月上旬が「立秋」のせいで暑い盛りに暑中見舞いを出して赤っ恥をかくのでしょうか。

この原因は2000年以上前の中国南部の気候をもとにしてるから。
そりゃ合いません。台風も梅雨もないし。

昔の日本人も「合わねえなぁ〜」って思ってたのか、二十四節気をさらに3つにわけた七十二候というものも作り親しんでました。が、長くなるので割愛! 

でも七十二候を調べてみると5日ごとに季節の移り変わりを感じることができて楽しいですよ(私の春のお気に入りは3月11~15ごろの「桃始笑(ももはじめてわらう)」。花が咲くことを「笑う」と表現するのなんかいいですよね


立春のこのタイミングで覚えちゃいましょう!

二十四節気をおぼえよう!

ということで、日本人が古くから親しんできた季節の区切りである二十四節気を覚えちゃいましょう!既に何個かは知ってるやつがいると思うので、実際に覚えるのは20個より少ないと思います。

■基本
・細かい日にちはこの際無視して、月の上旬に1個、下旬に1個と覚えとけばよい(だいたい5日前後と20日前後に設定されてます)
・期間を指す概念でもある(立春は2/4のことを指すけど、2/4~18日も「立春」)

私が覚えるときに学んだことと思ったことを書いておきます。多分参考にはならないです。

■24のキャラクターたち
2月上→立春(りっしゅん):名前詐欺。全然春じゃないじゃん。基本「立」+春夏秋冬は信用しない。
2月下→雨水(うすい):たしかに雨多い気もするよ
3月上→啓蟄(けいちつ):たしかに虫がでてきた気がするよ
3月下→春分(しゅんぶん):春のお彼岸だからおぼえやすいよね。ぼたもちを食べます。ヨーロッパでもこの日から春というそうです。
4月上→清明(せいめい):4月上旬のピカピカの1年生の目が清く明るいイメージ
4月下→穀雨(こくう):たしかにめぐみの雨が多い気がするよ
5月上→立夏(りっか):GWって暑いしね。これはまあ納得?
5月下→小満(しょうまん):秋に蒔いた麦が実って「小さく満足する」から。一番覚えにくい節気
6月上→芒種(ぼうしゅ):これも覚えにくい。麦とかの先っちょについてる毛を芒(ぼう、のぎ)と言って、昔はその種を蒔くのがこのくらいの時期だった。
6月下→夏至(げし):これはニュースとかでも言うからいいでしょう
7月上→小暑(しょうしょ):7月の前半後半で小暑・大暑は覚えやすくていいね!
7月下→大暑(たいしょ):上に同じ。
8月上→立秋(りっしゅう):お前だけは許さん。どこが秋?この日から暑中見舞い送れないという社会人の罠がある。
8月下→処暑(しょしょ):暑さがちょっとやわらぐ意味。まあ、そんな日もある・・?
9月上→白露(はくろ):露のイメージないなあ・・。あと梅雨が白い粒に見えるからって白の字使うのはどうなの?雪とか霜も白いからもっと遅い時期の言葉と連想する人もいるとかそういうことは考えないの?あなたと立秋のせいで他の二十四節気全員が迷惑してるよ?
9月下→秋分(しゅうぶん):これもまあいいよね。春分のボタモチがオハギへとネーミングチェンジ
10月上→寒露(かんろ):白露と混同するからきらい。
10月下→霜降(そうこう):白露、寒露とキャラ被ってる。まあ地域によっては霜もおりる?
11月上→立冬(りっとう):冬じゃないなあ・・
11月下→小雪(しょうせつ):降るない。
12月上→大雪(たいせつ):クリスマスの前に一雪くると覚える。無理はある。
12月下→冬至(とうじ):これもニュースでやるから大丈夫。お風呂にゆずをいれよう。
1月上→小寒(しょうかん):1月の前半後半で小寒・大寒は覚えやすくていいね!
1月下→大寒(だいかん):上に同じ

以上!

今住んでる沖縄だとさらに言葉の意味とのズレを感じるけど、晴明を「シーミー」って言ったりしてる。中国との関係がやっぱ大きかったしね。

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