低用量ピルってどうなの?
みなさま、いつもご覧いただきありがとうございます。お役にたてる情報をこれからも記事にして参ります。ご質問や感想、改善点、もっとお知りになりたいことがございましたらぜひお気軽にコメントやメールをお待ちしております。
今回は【改善策・予防策①】にてお伝えしました、低用量ピルについてもう少し詳しくお話したいと思います。
成分
そもそも低用量ピルはどういうものかというと、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の成分が配合されたもので、病院にて処方されるお薬ですす。市販されていません。
避妊目的や、月経困難症治療目的で処方されますが、基本的には配合される成分は同じエストロゲンとプロゲステロンです。
しかし、成分の種類や量が異なる場合がありお医者さんは目的に応じて処方薬を使い分けています。
服用方法
基本的に毎日決まった時間に1錠服用するものです。
決まった時間から服薬が遅れてしまうと効果が無くなります。その後のアフターケア方法は薬によって異なりますので、お医者さんや薬剤師さんへ確認しましょう。
飲み忘れを防ぐために……
お薬によってはシートに曜日のシールを貼ることができるタイプのものがありますが、数字だけの記載のため、実際のカレンダーと連動していないために途中で分からなくなってしまうことがあります。
あらかじめ、実際の日付を書き込んだり1週間分のピルケースに保管して管理するなど工夫をしてみると忘れにくくなるでしょう。
また、飲む時間はスマートフォンなどのアラーム設定をしておくと忘れにくくなりそうですね。
メカニズムと効果
低用量ピルは配合される成分は同じエストロゲンとプロゲステロンですとお伝えいたしました。これらがどのように身体に作用して避妊や月経困難症に効果があるのかをお伝えいたします。
まず通常の月経周期の流れで、私たちの身体の中では何が起こっているかというと・・・
①月経が終わると脳から卵巣を刺激するホルモンが分泌されます。
②卵子が育つとエストロゲンを放出し、これを脳が感じ取り、脳が排卵を促すホルモンを分泌します。
③これにより卵子が排卵されていきます。
④卵子を排卵した後の卵胞(包み)は黄体となり、黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン)が放出します。≪ここを黄体期と呼びます≫
⑤このプロゲステロンが子宮内膜を厚くし、卵子の着床に適した状態に整えていきます。
⑥卵子と精子が卵管で出会うと受精し、受精後に子宮内膜へたどり着いて着床します【妊娠の成立】
※⑥卵子と精子が出会わなければそのまま子宮内膜は剝がれ落ちます【月経】
それでは、低用量ピルを服用するとどうなるのでしょうか
★ピルを服用すると、
ピルに配合されているエストロゲンとプロゲステロンが両方同時に体内にある状態になります。
≪黄体期≫であると脳が錯覚するため、排卵をし終わった後であると思い込んでくれる=脳が排卵を促すホルモンを分泌しなくて良いと思い込んでくれることで、排卵が起こらなくなります。
→避妊への効果が生じます。
★さらに、子宮内膜を厚くするプロゲステロンも体内にある状態であるため、脳がさらに同じものを分泌しなくなり、
結果的に子宮内膜が厚く育たずに済み、月経の際に剥がれ落ちる内膜が少なく、子宮内膜の排出のために生じる子宮の収縮も少なく、月経痛も少なくなります。
→月経痛の減少への効果が生じます。
★排出される子宮内膜が少ないことで、月経血が少なく済みます。
→月経過多や貧血の改善への効果が生じます。
このメカニズムによって、避妊や月経困難症に効果が生じます。
また、低用量ピルにより月経周期をコントロールすることも可能ですので、不規則な周期を整えることはもちろん、大切な予定に重ならないように早める・遅らせることもできます。
※お薬の種類によってコントロール出来る範囲や方法は異なりますので、まずはお医者さんへ相談してみましょう。
注意すべき点
★生理を完全に止めることは出来ません
★副作用の可能性があります
吐き気、頭痛、不正出血(服薬開始時、ピルの種類を変えた際のホルモンバランスの変化による出血)の可能性があります。
起こった場合にはお医者さんへ相談しましょう。
★繰り返しになりますが、飲み忘れると効果がなくなる場合があります。服薬方法を確認して、用法にに従ってのみましょう。
低用量ピルをやめたあとの妊娠や胎児への影響もない事が研究で判明されています。
今はタイミングじゃないし、生理痛が重くて毎月辛いの…といった方に対しては、毎日を快適に暮らすため非常に有効な手段になると思います。
ぜひ、ご参考にして頂ければと思います。
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