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フェムテック市場はヘルスケア市場の0.3% 生き残りをかけるなら更年期と○○

ウーマンズラボ『フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換』の記事を読んでいて、あぁ、やっぱり…。

というのも、6月に入りエステ業界で『一流』と言われている先生方とフェムテックの今後について話す機会が増えました。

✅一流と呼ばれる先生方は全員『フェムテック』に参入していない
✅エステ業界は『フェイシャルと痩身』が本来の姿
✅ニッチでトレンドには全く関心がない

2023年はあれだけ『フェムテック』に特化した製品やスクールが一気に増えたのにも関わらず、2024年に入りほとんどの人が感じている『低迷期』に入ったという空気感。

そもそも、『フェムテック』というワード、『今年のトレンド』として取り上げられていたワードであり、『トレンド』なら売れる‼︎とほとんどの企業が参入したわけです。

ところが、『トレンド』だから売れるではありません。

ウーマンズラボ『フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換』の記事を読んでいて、あぁ、やっぱりと感じた一文がこちら。

オムロンヘルスケアの調査では、約9割の女性が「生理に関する情報が入手しやすくなった」と回答し、小林製薬の調査では、女性の更年期に対する周囲の理解がポジティブに変化していることが示されている。矢野経済研究所が毎年実施しているフェムテックの認知調査では、「フェムテックの言葉の意味を知っている」と回答した20〜60代の女性は全体で7.1% (2023年)で今なお認知度は1割を切っているが、2021年の3.4%から着実に高まっている。

ウーマンズラボ フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換

『フェムテック』という言葉がやっと少しずつですが、認知され始めたことや、更年期に対する捉え方が変わってきていることは嬉しい限りなのですが…。

企業側が女性たちの一般的な購買行動の特性を理解していないことや、ヘルスケアビジネス特有のマーケティングを考慮していないこと、また、製品・サービスの開発や設計の際に、開発者が重要な視点を見落としていることが特に大きく影響している。

ウーマンズラボ フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換

消費者が求めている『フェムテック』サービスと、企業側が提供している『フェムテック』サービスのズレが生じていること。

エステ業界でも実際同じことが起きているとわたしはスクールを運営して、感じていました。

大手企業は、知名度や資金力などを武器に2022年ごろから参入を活発化させていたが(※1)、持続可能なビジネスモデルの構築や売上面で苦戦しているケースが目立ち、メディアの報道量も減ったことで、フェムテックに対する社会の関心が落ち着いたと見る企業は多い。実際に、「期待していたほど売上は伸びない」「類似品が増え、売上が減少している」など落胆の声も方々から聞かれるようになった。いわゆるハイプサイクルの「幻滅期」に突入したと見られ(※2)、今後は市場での淘汰が進むと予想される。

ウーマンズラボ フェムテック市場はどうなる? 2024年に起こる3つの転換

『フェムテック』関連のコースメニューを作っても、その内容が消費者のニーズに合っていなければ、成約も売上にも結びつかないのです。

わたしのスクール卒業生に『フェムテック』を取り入れたエステメニューを作るなら、『今しかない』と話しています。





◾️フェムテックで生き残れるのはこの3つだと予想


多くの個人サロンの先生方との会話の中で、彼女たちが求めているものは何かをリサーチし続けてきました。

やっぱり、これか…。

と感じたのは以下の3つ

✅更年期
✅ダイエット
✅妊活・不妊

この3つは、今の日本の現状を物語っていると思うのです。

特にダイエット産業は、永遠のテーマであり『廃業』することがないとされる業界です。

日本人口の50%が50代で、更年期世代が占めているのですから。

そう考えればおわかりいただけると思いますが、『更年期とダイエット』は需要と供給のバランスがいいのです。

人口比率50%を占める50代に『膣ケア』について聞いてみましたが、ほぼ全員が苦笑い。

理論的にわかるけれど、『更年期の症状が出ている時に、そんなケアしている元気がない』が本音でしょう。

『膣ケア』に関しては関心が高いのは20代後半から30代半ば。

人口比率としては減少傾向にある世代に売り込むのは、『至難の業』ではないかと思います。

海外では『当たり前』と言われている『膣ケア』ですが、日本は後進国です。

文化にしようと努力しても、人口比率50%の50代に関心をもたれなければ、難しいとわたしは思うのです。



◾️スクール卒業生の本音でわかったこと


「お客様に膣ケアの重要性を説明しても、苦笑いされて終わります」

でしょうね😂

わたしも全く同じでしたから。

むしろ、『骨盤底筋群』を鍛えて、尿漏れ予防の話のほうが関心がありますからね。

消費者が何を求めているかをきちんとリサーチした上で、サロンのコースメニューを考えて提供する。

いくら『フェムテック』がトレンドだからといって、『膣ケア』が売れるかといえば、正直な話売れない。

例えばフェイシャルサロンで、『膣美容液』を使うと『シミやシワ、たるみやくすみ』が消えると説明されても購入しないでしょう。

やっぱり顔に直接使う化粧品に関心を持たれるはずです。

良いものを広めたいと思う企業側と、重要性はわかっているけれど『必要と認識していない』消費者との間の溝に気づかないまま、製品を必死に宣伝しても売れないのですから。

当初わたしはスクールの目玉だと思っていた『フェミニンケア講座』が、エステティシャンからすれば『重要性をあまり感じない』講座であることに気づいたのは半年後でした。

特に、膣ケアに関しての重要性はあまり…という本音が聞けて、わたしは良かったと思っています。

「更年期太りで悩んでいるお客様が多いので、そっちの知識が欲しいです」

これが正解でしょう。



◾️フェムテックで生き残るためには


わたしのオンラインスクールもまた、ここだけの話

『更年期とダイエット』に関心を持つスクール生が大半を占めます。

需要と供給を考えて、今まで行っていた『食べて痩せるオーガニックダイエットBioeat(ビオエット)®︎』というダイエットコーチ育成スクールを、『更年期ダイエット』に特化させた講座として作り変えることにしたのです。

正直な話、オーガニック産業は『物販』は需要がありますが、『知識』は需要がほとんどありません。

オーガニックを広めたいと思った5年前と状況が大きく異なります。

オーガニック産業もまた、低迷期に入り始めています。

ですが、これはこれで『オーガニックが当たり前』になってきたと捉えるべきだと思っています。

オーガニックに特化したオンラインスクールの時代は終わりということでしょう。

それならば、この5年間で培ってきた『ダイエットと栄養学』の知識を、『更年期世代』に特化させたらどうかと考えるようになりました。

元々このダイエットメソッドは、わたしが38歳の時に『更年期太り』をし、自分のダイエットのために作り上げたメソッド。

そしてダイエットの結果を出している人たちは全て『更年期世代』なのですから。

フェムテック産業で生き残るためには需要と供給のバランスを考えた上で、『更年期とダイエット』が最後まで生き残るサービスになるとわたしは考えています。



◾️7月から本格始動『更年期ダイエットメニュー』


ダイエットで結果を出すことが、エステティシャンにとって必要なスキルです。

ただ、どのようにアドバイスをすればいいかわからない。

エステティシャンの悩みは『アドバイスの方法がわからない』

カウンセリングやクロージングで悩んでいるエステティシャンが大半を占めます。

成約率や売上が思うように伸びないというのも、『カウンセリング』に自信がないからです。

自信をつけるためには、『知識』が必要です。

『知識』がなければ『カウンセリング』に説得力がなく、成約率につながらないのです。

そのための『知識』を教えるスクール運営へとシフトしていきます。

数多くのエステサロンの動向を見てきましたが、フェムテックはあくまでもトレンド。

そのトレンドに合わせてコースを作っても結局売れない。

更年期世代の悩みに特化したコースメニューを作った方が売れる。

それもあって、最近では『ヘッド』関連のコースメニューが増えてきています。

あぁ、やっぱりね…。

そう考えると、ダイエットメニューは一生売れ続けるメニューだとわたしは思うのです。

食文化が崩壊している日本だからこそ、それに合わせたコースメニューを構築する方が需要があります。

ホルモンが原因で『更年期太り』と捉えがちですが、実際はそうではなく『食文化』が壊れているから、成り立つビジネスもあるわけです。

エステティシャン側からすれば、なんとかしてあげたいという奉仕精神が勝ちますが、消費者のニーズは『痩せたい』ですから、それを叶えてあげればいいのです。

それを叶えるための『知識』と成約率と売上を上げるための『ノウハウ』をエステティシャンは求めていることに気づいたわけです。

2025年はさらなるダイエット産業が加速すると予想されています。

わたしも、フェムテック産業からダイエット産業へ移行していきます。




佐方ともみ 
美容業界29年目 エステティシャン
IOB認定オーガニック専門家
食べて痩せるオーガニックダイエットBioeat(ビオエット)®︎協会代表
フェミニンケア×更年期プラクティショナー養成講座主宰兼講師

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