見出し画像

『ゼロ秒思考』

ひさびさに感動した。

いつだったか、このnoteでどなたかが紹介されていた本を図書館で予約して借りた。借りてすぐはほかにも読みたい本がたくさんあったので、脇においてあったのを、そろそろ読むか…と思って読み始めたところ、なかなかおもしろい。

『ゼロ秒思考』赤羽雄二(著)

この本は2013年に出版されたというから、もう9年も前だ。
ひと昔前? とはとても思えない、今でもまったく問題なく役立つ本。

簡単にいえば、とにかくメモを書いて頭のトレーニングをするというもの。
A4サイズの裏紙を横において、1枚1分で思いつくままに書く。
テーマを一つ決めて、「―(ダッシュ)」をふって書いていく。
1分、と時間が決められているから、わりと、焦る。急いで書かなくちゃ、とおもって一生懸命、脳みそをフル回転させて絞り出す。

正しく日本語が書けているかとか、表現がイマイチでも気にしない。思い浮かんだ言葉をそのまま文字にしていく。手書きするところが、ミソ。
だいたい4~6項目くらいになる、と本では書いてあった。実際やってみると、あら不思議、ほんとにだいたいそのくらいの数に落ち着く。

書いたメモはどんどんためていく。
(といってもわたしはまだ3日間くらいしか実行していないので、もっとたまってきたら整理もする)
誰かに見せるわけではないから、本当に感じたままに書いていく。だれかの悪口を書いたっていい。本人に見せないようにすれば。

これは、仕事で成果をあげたい人が使うととても効果があるように思う。のだけれど、わたしはそれ以前にこのメモを書く、という行為そのものがとても気分が良かった。

メモに書こう
と思って内容を考えてみると、なにげなく生活している中でも、頭の中ではこんなにもいろんなことを考えていたのか! とまず驚いた。

例えば、今わたしが頭の中でもやもやっと考えていること。
モノの値段が上がっている。少しでも出費をおさえるには何を節約すべきか? 
お金のことで我慢していることはなにか?
今身につけたいスキルは、どうやって(どんな方法で)学習できるか?
そのスキルを身につけて何をしたいか?
何のためにそれをしたいか?
○○さんに××だといわれてモヤッとしたのはなぜ?
などなど、あげ始めたら、芋づる式にどんどん出てくる。

振り返ってみれば、そんなちょっとしたことを深く考えたことはなかった。
書くと、分かる。
あぁ、そうか、わたしはそれを望んでいたのね、とかそれが嫌だったのね、とか。それが目に見える形で出てくると、それだけで心が落ち着いた。ぼんやりしたままだと不安だったんだ。

ほんとうにまだ始めて間もないので、本当の良さはまだまだこれからなのかもしれないけど、「書きだす」ってこんなに気持ちの良いものだったとは、新たな発見だった。
これは、楽しい。


さいわいにも、わたしの身の回りには、行き場を失った裏紙がたくさんあるので、その良い使い道が見つかったのも重ねて嬉しい。ああいう紙って邪魔だけど捨てるのはもったいない、と思ってためているうちに端っこが折れ曲がったり汚くなって、プリンタの出力用紙には使えなかったりするものだから。

目標である1日10枚にはまだ到達できておらず、5,6枚でひーひー言っているのだけど、慣れてきたら10枚がんばってみようと思う。
数日前に同じようなことを思いついていたとしても、それを見返すことはせず、新しく書けばよいそうだ。
おそらく、同一の内容になることはなく、少しずつ言い回しが変わったり違った視点での思いつきを書くことになるだろうなと思う。

以前、「ブレインダンプ」というものを試してみたことがあった。これも、思いついたことを書きだしていくといい行為は同じ。頭の中にあるものをすべて「ダンプ(=ゴミなどをドサッと落とす、空にする、捨てる)」して、中身を明らかにする試みだ理解している。
これは手順があって、けっこう大変だった。時間もかかるし、最後までできた気がしない。ネバーエンディング、、、と思いながらやっていた。それと比較すると、一日10枚書く、というのは非常にハードルが低いから取りくみやすい。

メモには、タイトルと日付を書き、その下に思いついたことを箇条書きするだけ。だからシンプル、続けやすいのだと思う。

そうこうしているうちに、またメモに書きたいタイトルが思い浮かんできた。
わたしがnoteを書くのはなぜ?
なんのために?
目的はなに?
書き続けてどうなりたいか?
…etc. etc.

これはもう、本当にすべての人におススメ。

▼過去の記事
『ブレインダンプ』について書いたのはこちら


よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!