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【読書感想文】「自分とか、ないから。」読みました

今日は英語の話はお休みして、読書感想文です。

地元の本屋さんでフラフラしてたら見つけたこちらの本。

数日前に、バリューブックスさんのメルマガでちらっと見ていて、なんとなく気になるな~と思ってました。

著者のしんめいPさんのインタビューの動画が載っていたのですが、インタビューの方は見れてません、すみません。

おまけに、しんめいPさんはnoteで書かれていたのですね。それも存じませんでした。後でチェックしておきます。

でも、「なんか面白そう」と思っていたら、偶然本屋で見て、中身をペラペラしてみたら、良い感じの緩さと面白さで、購入してきました。

ざっと読み通した感想としては、「現代にマッチする救いがあるな~」ってことでした。

東洋哲学の哲学を取り上げて、それぞれの哲人を通して、その教えを紹介していくという内容ですが、語り口が緩くてポップで、リアルで、大変楽しく読めました。

楽しく読めるけど、自然にその哲学の思想に触れられて、思想がぐぐっと広げられていくような感覚もあり、笑いの要素もあり、しんめいPさんのリアルな感想ありと、お茶を飲みながらのんびり読みました。

「無我」「空」「道」「禅」「他力」「密教」と、それぞれの内容で哲人を取り上げながら紹介されてますが、私はこの辺りは全く詳しくないどころか、全然知らないレベルなので、ざっくりとその中身が見れただけでもとても有益でした。

個人的に一番好きだったのは「禅」のところ。
「言葉にならねえ」でまとめられてますが、つまり「言葉はフィクションである」ということ。(たぶん)

その前の「無我」、「空」など、「現実の世界はフィクションである」という流れがあって、そこに来て更に禅のところで、「言葉をすてろ」と来るのですが、確かに、「言葉」ってフィクションなんですよね。

言葉があるから、人間は今のような世界を作っていけているわけですが、同時に言葉があることで、縛られるものって多いよな、というのは思います。

自分の中にあることを言葉で正確に表すことはできないし、どれだけ言葉を丁寧に尽くしても、100%それを理解して、同じように共有することはできないんですよね。

逆に、言葉にしようとするから変に曲がってしまうことも確かにあるし、言葉は便利なもので、美しいものでもあるけど、完全ではないということだと思います。

言ってみれば、言葉で人を癒すことも出来るけど、ケンカしたり、戦争だって起こせるんですよね。

ちょっとこの本の趣旨とは若干違うところに反応しちゃったかもしれませんが、「言葉に重きを置きすぎている」と最近自分でも思っていたところなので、ちょうど刺さりました。

軽い文体でポップに書かれてますが、すごく味わい深い本だし、自分でも東洋哲学について調べたくなりました。



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