見出し画像

2021年、越境する中国電子音楽シーンの“みずみずしい音”

COVID-19が世界中で猛威を奮う中、新しい音楽は日々誕生している。特に電子音楽シーンでは、Before COVIDの頃よりも、より深いレベルで「創作の探究」が進んでいる。

今回は、盛り上がりを見せる電子音楽シーンの「今」を紐解く第一回として、Google Earthで〈中国〉を訪れた。

李化迪 (Howie Lee)「Birdy Island」

中国(そしてアジア)の電子音楽シーンを代表する新進気鋭のアーティスト、Howie Lee。

正真正銘「Made in China」の中国伝統のサウンドをエレクトリックに紡ぎ出す彼の音は、時間と空間を自在に横断する。

本作「Birdy Island」は、彼が長年構想を練ってきた架空の島で、鳥と人間の霊が共存し、シチリアに浮かぶテーマパークのような場所なのだという。

「私にとってこの Birdy Island は雲の中の宮殿であり、鳥は神のように崇拝されています。しかし西洋の神とは異なる概念です」


夢東(Mong Tong)「Music from Taiwan Mystery II」

去年リリースされたアルバム「Mistery」がNMEのThe 25 best Asian albums of 2020に選ばれるなど、注目が集まっている台湾のアーティストMong Tong。

Hom YuとJiun Chiの台湾人兄弟によるユニットで、ビデオゲームのようなサウンドスケープを土台に、彼らのローカルなユーモアを融合させて生み出される音は、アジアン・ドリーミーなサウンド・プロダクション。 

グローバル化にはローカルを飲み込む作用があるが、本作はまさにその一例。彼らは決して世界に向けて音楽を作っている訳ではないし、僕らは台湾のローカルな世界を知っている訳でもないのに何故こうも惹かれるのだろうか。

様々な制限の中で生み出される中国の電子音楽は、
いま最も新鮮でみずみずしい音を放っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?