〈レーベル特集〉真夏に聴きたいStones Throw編!
1980年代からDJ・アーティストとして活躍するPeanut Butter Wolfが1996年に創設したLAのレーベル“Stones Throw Records”。ヒップホップから実験的なサイケデリックロックまで、様々な音楽をリリースしている。
Stones Throwの最大の魅力は、何といっても「ハズレ無し!」というところ。今回は、そんなStones Throwからリリースされた夏にぴったりな5枚をご紹介。
1.Madlib(the Beat Konducta) 「Beat Konducta, Volume 3 & 4: In India」
2000年代以降のヒップホップ・シーンを代表するトラック・メイカー / プロデューサーMadlib 。
彼が the Beat Konducta 名義でリリースしたインストゥルメンタル・シリーズ「Beat Konducta」の第3弾と第4弾。
本作のテーマはインド。スパイスの効いたエキゾチックなサウンドが広がる。
うだるような暑さの昼下がりに、ぴったりの一枚だ。
2. Stimulator Jones「Exotic Worlds and Masterful Treasures」
Stimulator Jonesはバージニア州でヒップホップDJとしてキャリアをスタートし、後にプロデューサーとして自ら楽器を操り作曲をこなしてきたマルチアーティスト。
本作は彼のデビュー作であり、80's, 90's R&B、ヒップホップを下敷きとしたローファイなスムース・ビートに、ギター、キーボード、シンセなど様々な楽器を自在に操り構築されたファンキーでメロウな奥深いサウンドは、ブラックミュージックへのリスペクトが溢れている。
夜風にあたりながら聴きたい一枚だ。
3.Mndsgn「Body Wash」
Stones Throwの看板アーティストにしてLAビートシーンを担う最注目プロデューサー/ビートメーカーMndsgn(マインドデザイン)。
2ndアルバム「Body Wash」は、80年代ブギー/ファンク/ソウル/ジャズ/フュージョンウェーブ、90年代R&Bを感じさせるノスタルジックな作品に仕上がっている。
本作のテーマについて彼は、
「ホームレスの男がとある謎めいた女性に出会う。その女性は男に暮らす場所を提供し、奇妙なボディーウォッシュが入ったお風呂に入るようにと指示する。彼がその風呂に浸かると共に今まで感じたことのない感情に見まわれ、別の次元に転送されていると気がつく。そのようなサイケデリックで変幻自在な愛のストーリー」
と語っており、聴く人をどこか遠く深い場所へ連れていってくれる一枚だ。
4.Los Retoros「Someone To Spend Time With」
幼少期から音楽制作を始め、最年少19歳でStones ThrowからデビューしたLos Retros。
本作は彼のデビューシングル。
繰り広げられる純粋で素朴なサウンドは、どこか懐かしいドリーミーな耳触り。
気怠い午後にウトウトしながら聴きたい一枚。
5. Vex Ruffin「LiteAce Frequency」
マニラとカリフォルニアで育ち、現在はL.A.で活動するRyan Africaによるソロ名義、Vex Ruffin。2017年作『Conveyor』に続く3枚目のフル・アルバム。
70年代フィリピン・ソウル、ロック、渋谷系、ブラジル音楽等々からのめくるめくサンプリングコラージュ。
1曲目の「Know Yourself」の元ネタは、フリッパーズギターの「ラテンでレッツ・ラブまたは1990サマー・ビューティー計画」。
もはや2021サマー・ビューティー計画状態。
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