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本当の自分ってなんだろう。 沖縄で想う、りゅうちぇるさんのこと

また、来てしまった。
沖縄。

ここに来ると、蓋をしていた自分の感情が止められなくなり、初日早々パートナーに本音をぶちかまし喧嘩した。

いつもだったら「言いすぎた」「申し訳ない」と、猛反省するところだったけれど、今回のわたしは違っていた。

傷つけたことに対して申し訳ないと思っているけれど、そこで反省したり、自分を責めたら、元も子もない。

我慢することしか出来なかった自分が、やっと他人に対し「こうして欲しい」と伝えたし、怒ることができたんだから。

怒りという名の、最上級の甘え。

そんなわたしの甘えを受け止めてくれた彼に感謝しつつ、旅は始まった。

座間味島で亀と泳いだり、過去に働いていたような高級ホテルで食事してみたり、米軍基地の方々と出会ったり、ずっと行けずにいた南部を周り、平和という意味を深く感じた旅だった。

車を何時間も走らせ、毎日毎日、会いたい人や景色に会いに行く。

自分で行き先を決め、アクセルを踏み、ハンドルを切る。

怖かったら、ブレイキを。
出会いたい景色に出会ったら、駐車しよう。

そんな選択の連続の中で、自分にとっての幸せはなにか、見つけていく作業は面倒とも言えるし、贅沢だとも捉えられる。

そして、最終日の夜。

ちょうど去年、沖縄を訪れた時は阿部さん、
そして今年は、りゅうちぇるさんの悲しいニュースを知った。

背景にあるりゅうちぇるさんのことを思って、胸が苦しい。

他人の死を自分ごととして語るなんて、なんともおこがましい行為なのかもしれない。
でも、そうさせて欲しい理由がわたしにはある。

死は、性と同様、簡単に口にしてはいけないことなんだろう。
けれど、わたしが生きづらさを感じていた時、何度もこの世界からいなくなりたい。その方がみんなの、世界のためだ。なんて、本気で思っていた。

でも、死ぬ前にやりたいことをやってから死のうと覚悟を決めて、本気で自分の人生と向き合ってわかった。

それは、自分の生きづらさの根本にいつもジェンダーや性があった。
と、いうこと。

世間が求める、期待する「女性らしさ」や、「女子力」や容姿やらなんやらを目指しているから生きづらかったし、しんどかったし、年齢や体重、年収などの数字を気にしていた。

だからと言って、りゅうちぇるさんの気持ちが【わかる】、なんて言えないし、りゅうちぇるさんが去ってしまった理由については、本人にしかわからないこと。

いや、本人にさえわからないことだって、あるのかもしれない。

でも、ぺこさんとご結婚されて、子供を儲け、離婚し、自分の新しい父親像、育児スタイルをメディアを通じて発信し続けてきたりゅうちぇるさんを思うと、世間が求めるジェンダーロール、男性、夫、イクメン、よきパパ、なんてことについて考えてしまう。

男性でいること、夫でいることの違和を告白し、離婚理由を「本当の自分と、本当の自分を隠すryuchellとの間に、少しずつ溝ができてしまいました」と話したりゅうちぇるさん。

これまでのイクメンキャラ、ジェンダーレスキャラに共感していた人たちの中からも「どうして結婚したの?」「ぺこりんがかわいそう」という声が出始めた。


よきパパ。よきママとして。
いい娘、いい息子として。
いい女、良い男、いい彼女、いい彼氏。

そして、

よきイクメン、よきジェンダーレスキャラとして。


そんな、誰かにとっての「いい人」を目指しているうちに、自分を見失ったり、本当はなにがしたいのかわからなくなったり、生きづらさを味わったことのある人は、けっしてりゅうちぇるさんだけじゃないと思う。


「僕、そもそも女だから男だからっていう考えをしない。女子だから家庭科得意、男子だから体育が得意って考え方が大嫌い。その人の個性その人の性格その人の向き不向きがあると思うし、だからこそ夫婦になってもママとパパになっても、僕とぺこりんっていう個性を大事にしようと思いました」


そう語っていたことから、りゅうちぇるさんがイク「メン」とか、「ジェンダーレス」とか、そういう単語や枠組みの中で生きる人ではなく、自分として人生を生き、人間として人を愛し、尊敬し、大切にする人だったんだと思う。

自分、という人間を公に表現するとき。
そして、他人から聞かれるとき。

性別はその人を知る手掛かりとなる場合もあるし、そのこと自体が悪いことではなく、そこに付随する男性らしさや女性らしさといった一般的なイメージや常識、思い込みやプレッシャーが人を苦しめているのだと思う。

そしてそれは、どんな言葉や単語で自分の性を表現しても、付いて回るのではないか。

⚪︎⚪︎なら、△△のはず。
△△なら、□□だ。

自分とは一体、何者なのか。

勝手に決めつけているのは他人だけじゃない。
自分自身だって決めつけていることは多い。

だからこそ、自分を表現し続けることが、自分を生きることに繋がるとわたしは信じている。

性は

生物学的な性(セックス)、
社会的・文化的な性別(ジェンダー)、
こころの性(ジェンダー・アイデンティティ)、
性的な指向(セクシャル・オリエンテーション)

社会における性別という観点で自分をどう表現するか、服装、話し方、ヘアスタイルなど、その人の男らしさや女らしさを表す言動のうち事実上すべてのものが含まれまれることをジェンダーなどと呼び、一言で語ることは難しい。

だって、性、ジェンダーはあなた自身のことだから。


だからこそ、もしも、この記事を読んでいる人の中で生きづらさを感じている方がいるのであれば、「男」「女」という性、ジェンダーといった枠組みをいったん置いて、「あなたが本当にしたいことはなに?」「どんな世界で生きていたい?」って、自分自身に聞いてあげて欲しい。


あなたという人間は、誰かが勝手に決めた枠組みにはまっていられるような器じゃ、人間じゃないって、わたしにはわかるから。

あなたが本当にしたいこと、生きたい世界。


世界を変えたい!とか、大きなことじゃなくていいから
部屋に花を飾る。掃除をする。食べたいものを食べる。思いっきり寝る。踊る。歌う。お風呂に入る。大きく深呼吸する。気持ちを伝える。気持ちよくなる。

そんなことから、自分自身で自分の望むことを叶えていって欲しい。
自分で自分を悦ばせる習慣を続けていたら、世界はいつの間にか輝き始めるから。



生きづらさを乗り越えたわたしから、生きづらかった過去のわたしへのメッセージ。

ちゃんと届いているのか不安だけど、届いたからこそ、わたしは今、こうやって言葉を見つけ、大切な人に本音を伝えることができているのだと思う。


りゅうちぇるさんのご冥福をお祈りいたします。





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