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映画、音楽、ヨガ、麻雀が趣味です。ここ数年は麻雀の比重が多め。ここではよかった作品の感…

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映画、音楽、ヨガ、麻雀が趣味です。ここ数年は麻雀の比重が多め。ここではよかった作品の感想などを残しておこうかな、と。

最近の記事

あってもなくても

たまに今も昔も"ムダなもの"に支えられて生きているなあと感じることがあります。 『エンパイア・オブ・ライト』という映画の名セリフとして、"人生とは、心のあり方"というのが出てきます。 映画と映画館へのラブレターのような作品で、わたしにとって映画や音楽、絵画にふれている時間というのは、友人や家族と過ごすそれとはまた違った没入感があり、気が弱くあまりメンタルも強くない自分の心を立て直してくれる、いわば精神的な柱のような存在であることを代弁してくれる言葉でした。 でも生活する

    • Audrey Hepburn – a woman, the style

      ちょっと長めの連休に突入し、2000年に生誕70周年を記念した展示会でのカタログを眺めています。 彼女の魅力とファッション〜人生観まで含めたライフスタイルに焦点をあてた構成で、オン/オフショットも満載、とても愛のある編集が素晴らしい。 品性とは周りから丁重に扱われることで初めて意識し身に付けていくものだと思うのですが、まれに生まれ持った人もいるのですね。女優になる前から彼女はオードリー・ヘプバーンで、もちろん、取り巻く環境や求められることに応じて変化はあったかもしれないけ

      • 父と暮らせば

        去年母が他界してから、父と二人で何かすることが増えて、父親の顔だけでなく夫の顔を垣間見るようになった気がする。 さりげない気遣いがある人で、食事を用意した日は代わりにゴミは率先して出してくれたり、ちょっと失敗作の日は"失敗は成功のもとだからね"と労いの言葉をくれる。 母は長く重度のリュウマチを患っていて、けして平坦な人生ではなかったと思う。けれど記憶の中にある母は笑顔の人で、父を通して互いを献身的に支え合う強い絆のようなものを日々感じるようになった。 同時に自分の中に母

        • 美しい音楽

          ジャンル問わず、美しいなあと感じるアルバムを選んでみました。 1.GABBY&LOPEZ / SWEET THING(2017) 森俊二と石井マサユキによるギター・インストユニット。アンビエントで日本人特有の静謐で繊細な音世界が広がります。 2.Lamp / ランプ幻想(2008) 美しいジャケット。聴けば聴くほど丁寧に作りこまれた珠玉の一枚だと思う。日本人の手による日本のブラジル音楽(ボサノヴァではない)を初めて耳にした気がします。ポップスの延長として聴けるのも魅力

        あってもなくても

          瞳の色が違えば見ているものが変わる

          本を読みながら、本に関するお気に入りのツイートで、大学の講義で印象的だったエピソードを思い出す。 「同じ風景を見ていても、瞳の色が変われば互いに見ているもの/見えているものが変わる」といったかんじの内容で、すごく広がりを持った言葉だなと思ったのをよく覚えています。 ”瞳の色”は、その人が育った環境、経験、価値観、視野、その他もろもろに置き換えられるし、それらに裏付けられたその人自身でもある。そもそも他人と出発点が違うのだから尊重する気持ちを大事にしないとねっていう、普段忘

          瞳の色が違えば見ているものが変わる

          この世界の片隅に(日本/2016/監督片渕須直)

          1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。 (

          この世界の片隅に(日本/2016/監督片渕須直)

          地面師たち(2024/日本/監督:大根仁)

          週末に一気見。 Netflixのメジャーマイナーな題材選びと大根さんのこれまでのキャリアが噛み合った極上エンタメドラマでした。 上質なノワールもので、ストーリーはわりと王道のそれで、展開も読めてしまうわかりやすさなんですけど、映像と音楽のトーンが一定の温度で処理されていて、ともすれば漫画っぽくなりそうな設定やキャラ造形に品性があって、脇を固めるバイプレイヤーの面構えがすごくいい。 名前はパッと出てこないニトリのCMのあの人とかも、よかったなあ。 脇役がいいと作品全体が

          地面師たち(2024/日本/監督:大根仁)

          2024年上半期Myベストアルバム

          7月に入ったので、上半期よかったアルバムの話などを。順不同で5枚選んでみました。 1.reina / A Million More spotify のオススメで流れてきて知ったアーティスト。新譜がすごくよくて遡っていろいろ聴きましたが、どれもよい。上質なネオ・ソウルで、DʼangeloやErykah Baduなどが所属するSoulquariansから大きな影響を受けているのも納得、独特な黒さがありますね。  2.iri / Plugless Tour Live at 昭

          2024年上半期Myベストアルバム

          オールタイムベストムービー

          タイトルはオーバーですが、好きな作品って聞かれると意外とすぐ思いつかないね、という話になり、なんとなく思いついた3本を挙げてみました。 トム・フォード / シングルマン(2009) 観終えた瞬間の感想は、コリン・ファースMV。とにかくコリン・ファースの何もかもが美しく、ときに滑稽で、一喜一憂する姿が強く印象に残る。 60年代、62年の時代背景を知っていたらもっといろんな意味を読み取れた気もするけれど、それがなくても感じ入るものがあり、ワンカットに意味があった。孤独と恐怖

          オールタイムベストムービー

          大島弓子のこと

          学生の頃は古着屋さんの店長と仲が良くて、映画、音楽、文学、漫画、美術と、ファッションにまつわるカルチャー全般を教えてもらいました。 自分よりも20くらい年上の方だったので、同世代よりも少し上の年代のものに馴染みがあり、中でも大島弓子はすごく影響を受けた漫画家のひとりです。 GWに読み返したりして、やっぱり好きな漫画家だな、と。 愛しいと思う気持ちには尊重が含まれる。こういうことを誰にでも伝わるちょっといい言葉に置き換えられるところが詩的ですよね。 女性キャラには共感しが

          大島弓子のこと

          ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010/アメリカ・フランス/監督:リチャード・プレス)

          1929年生まれのビル・カニンガムは、ハーバード大学を中退してニューヨークに移り住み、広告業界に足を踏み入れる。その後、帽子のブランドを立ち上げるものの一時兵役に就き、除隊後は再びニューヨークでファッション関連の記事を執筆するようになる。やがてカメラ片手に自転車で街に出て、精力的にストリート・ファッションの撮影を始める。(シネマ・トゥディより) 自分に誠実に生きるとはどういうことかなあと思った時に思い出した映画です。 以下、鑑賞時の感想。 80代にしてなお現役の写真家の

          ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010/アメリカ・フランス/監督:リチャード・プレス)

          松浦理英子 / おぼれる人生相談

          どういうきっかけで手にとったか忘れましたが、たまに読みかえしたくなる本です。 人のちょっとした本音みたいなものを打ち明けられたときにどう反応をすればいいのか。 相手が軽い調子だったらこちらも軽く、あまり思い悩んでいるようだったら悩んでるのがアホらしくなるような荒唐無稽・豪気な回答をしてみる‥方法はいろいろ考えられますが、やっぱりこうやって想像力と分析力で前向きに励まされると嬉しいと思う。実際、便りを掲載した後もわざわざお礼の手紙が来たそうです。主張していることが正論かどう

          松浦理英子 / おぼれる人生相談

          卯月妙子 / 人間仮免中

          再読。壮絶なのに透明感があってどん底と希望が共存している。ときどき”感動”という言葉があまりに陳腐な常套句に思える後味を残すものがありますが、まさにこれは最たるものでしょう。 もしも帯を書かせていただけるなら、村上春樹の言葉を引用してこう評したい。 この作品は統合失調という難病かつ実は身近に発病する病をわずらった女性の実話をベースにしたコミックエッセイです。 精神分裂病が改名されてその名になったこと、幻聴や幻覚が聞こえてしまったり誇大妄想が起こることくらいしか予備病識が

          卯月妙子 / 人間仮免中

          感情はつねに一つではない

          教養の軽視はよくないと常々思っていているのですが、昔Xで流れてきて、ハッとさせられたつぶやきの話でもしようかなと思います。 「感情はつねに一つではない」ってそういえば考えたことがなかったなあ…でも昔は子供の泣き声があまり好きではなかったけれど、感情を表現する術(言葉)がないから泣くのだと気がついてから、全然煩わしくなくなった/むしろ自然なことだと認知が変わったことを思い出した。 いろんな感情が渦巻いた結果出てきた気持ちを代弁する術が少ない/ないというのは、とても苦しいだろ

          感情はつねに一つではない

          おじリーグとともに2023年を振り返って

          2023年はΣリーグ、LMリーグに続き、第5期おじリーグにも参加させてもらいました。 二之宮サイちゃん率いる"サイさんチーム"に第三指名をいただき、ファイナルまで進み、第3位という結果でした。 うちのチームは三麻特化型の人が少なく、三麻のリーグ自体の参加がわたし含み初めての人も多くて、ダークホース的なポジションだったと思います。 約半年間という長期リーグで、最初はモチベーションを保てるか心配もありましたが、振り返るとそういったことが途切れることなく一生懸命やっていたら終

          おじリーグとともに2023年を振り返って

          来年のこと

          先日麻雀との出会いについて綴りました。 段位戦を打ちながら牌譜を見直す日々を繰り返し、今年の夏に初めて雀聖になり、新しいスタートラインに立てた気がして嬉しかったですが、同時に以前はなかった感情も出てきました。 それは負けたことに対する落ち込みです。 雀傑〜豪1ループ時代もけしてなかったわけではないです。ただそれよりも次はこういうミスを減らそう、と加点方式で受け止めていたので、落ち込む暇があったら牌譜を見返して予約ボタンを押していました笑 でも今はつらくて泣いてしまうこ

          来年のこと