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北村薫(1949.12.28-)「中野のお父さん 清張と手おくれ [『点と線』]」  北村薫・有栖川有栖(1959.4.26- )「『ゼロの焦点』を解き明かす!」『オール讀物』2022年6月号


『オール讀物』2022年6月号
 文藝春秋 2022年5月20日発売
https://www.amazon.co.jp/dp/B09ZCQTY1B

北村薫(1949.12.28-)
「中野のお父さん 清張と手おくれ 」
益田ミリ画
p.100-118
2023年6月5日読了

「この作品は、松本清張作『点と線』の
内容、トリックに触れていますので、
未読の方はご注意ください。」
p.101

「[名前を]聞けば、
ああ――という方が、
描いていらっしゃるのよ。
『点と線』を、お題にした絵」
p.104

和田誠(1936.4.10-2019.10.7)
『物語の旅』フレーベル館 2002.1
https://www.amazon.co.jp/dp/457702344X
「点と線」p.130-133

「和田誠が、自分の読んだ物語の中から五十四篇を選び
《四方山ばなし》をする。それだけでも嬉しい一冊だが、
そこは和田先生だ、当然のことながら、
全部に一ページの絵がついている。」
p.105

「惜しくも亡くなられたが、仕事の幅は驚くほど広い。
映画監督までやり、その時、スタッフ一同の似顔を描いたら、
――この監督、絵でも食っていけるな、といわれたそうだ。
食ってます。」
p.104

『物語の旅』を本棚から取り出して、
拾い読みしてしまいました。

「僕は、ミステリ専門誌の『宝石』を、
古本まで探して読んでたから、よく分かる。
『点と線』というのは、
本格ミステリ好きのファンからは、
とても評判が悪かった。」
p.109

「小説として、物語として、読む。
自分と地続きのところで殺人が起こっている
――という怖さ。
だからこそ、本格ミステリを読んだことのない人たちにまで、
読者の輪が広がっていった。
『点と線』が、マニアの手からミステリを解き放したんだ」
p.110

「「『点と線』は、ミステリの専門家が書いたんじゃない。
小説家が書いたんだからな。
本格アリバイ崩しとしては確かに穴が多い。
――しかし、あの作品の、意味も栄光もそこにはない」

「[ミステリが]普通の読者にも読めるものとなり、
大ベストセラーになった」」
p.115

「点と線」
『旅』(日本交通公社)
1957年2月号~1958年1月号


北村薫(1949.12.28-)
有栖川有栖(1959.4.26- )
「『ゼロの焦点』を解き明かす!」
p.176-183

「『ゼロの焦点』の真相に言及しています。
小説や映画を未読、未見の方はくれぐれもご注意ください。」
p.176

松本清張(1909.12.21-1992.8.4)
松本清張の作品一覧
https://ja.wikipedia.org/wiki/松本清張の作品一覧

酒井順子(1966.9.15- )
「松本清張の女たち
第二回 『ゼロの焦点』の表と裏」
『小説新潮』2022年9月号
https://note.com/fe1955/n/n5789709a4899

「『ゼロの焦点』(1958年『太陽』にて
「虚線」のタイトルで連載開始、同誌休刊後、
推理小説の専門誌『宝石』にて、
「零の焦点」とタイトルを変えて再開)」
p.149

「北村 よく比較されるのが、同時期に
『宝石』で連載されていた、
鮎川哲也[1919.2.14-2002.9.24]
『黒い白鳥』。
展開がどんどん似てくるというあまりに劇的な同時掲載で、
著者同士も「どうやら同じ結末ではないか」
と連載中に気づいたそうです。

有栖川 『ゼロの焦点』の面白さは、
ごく普通の若い女性が、偶然に助けられながら、
じりじりと糸を手繰るように真相に近づいていくところ。
若い女性主人公の素人探偵小説のパイオニア」p.180

北村薫 雑誌掲載記事
http://www.hatirobei.com/ブックガイド/作家から/北村薫/雑誌掲載記事


読書メーター
北村薫の本棚(登録冊数14冊 刊行年月順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11607836

和田誠の本棚(登録冊数119冊 刊行年順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091203

オール讀物の本棚(登録冊数19冊)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11092057

https://note.com/fe1955/n/ndf1a5b068a45
北村薫(1949.12.28-)
『中野のお父さん』
文藝春秋 2015年9月刊 288ページ


https://note.com/fe1955/n/n3a04834f8be5
北村薫(1949.12.28-)
『中野のお父さんは謎を解くか』
文藝春秋 2019年3月刊 336ページ


https://note.com/fe1955/n/nb330e32d0f1d
北村薫(1949.12.28-)
『詩歌の待ち伏せ(ちくま文庫)』
筑摩書房 2020年7月刊 592ページ


https://note.com/fe1955/n/n453b6ff0e41b
北村薫(1949.12.28-)
『雪月花 謎解き私小説』
新潮社 2020年8月刊 224ページ


https://note.com/fe1955/n/ncb226c0ed4ab
北村薫(1949.12.28-)
「中野のお父さん
 漱石と月」
『オール讀物』2021年9月・10月号合併号


https://note.com/fe1955/n/n4539d8b0fcaf
北村薫(1949.12.28-)
『中野のお父さんの快刀乱麻』
文藝春秋 2021年11月刊 320ページ


https://note.com/fe1955/n/n58b2b7088b0f
北村薫(1949.12.28-)
「中野のお父さん
[池波正太郎]「白浪看板」と語り」
『オール讀物』2023年1月号
六代目三遊亭圓生「白浪看板」

https://note.com/fe1955/n/na463e282640e
北村薫(1949.12.28-)
「中野のお父さん
煙草入れと万葉集」
『オール讀物』2023年3・4月合併号

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