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感 搖 句。

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感じる。揺れる。ことば。
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2019年12月の記事一覧

感 揺 句。

感 揺 句。

第8話『石が流れて木の葉が沈む』

 妹からのLINE。

 もちろん未読無視だ。見る必要がない。ブロックするのを忘れていた。

 そのそばから電話。これも、妹。

 出たくない。出たくない。出たくない。

 無視を決め込んだ私に、母から電話。こういう手を使うのは予測の範囲内。

  はい?

 「もしもしお姉ちゃん、お母さんだけど。」

  はい。で? 何ですか?

 「何ですかって、もう、何で

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第7話 『雨の降る日は天気が悪い』

 仕事を辞めた。

 寿退社でもヘッドハンティングでもなく、ただ、辞めた。辞めたくて辞めた。

 意地になって、やめるもんかって思って、今の仕事を続ける気持ちはなかった。そこまで仕事に縛られる必要はないと思うし、私の代わりはいくらでもいる。

 しばらくは失業保険をもらいながら生活することにして...と考えている。

 自宅暮らしだから、家賃や光熱水費は困らな

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第6話『空しきけぶり』

 あれから、30年だ。

 まさか自分が中年になっているなんて...思ってはいたけれど、こんなに早いものだったなんて、信じられない。信じられなくても、時は過ぎる。

 まだ、私は一人でいる。結婚はしていない。何回かしようか...と考えたことはあるが、踏み切れないままの私に諦めをつけ、相手が去っていった。誰のせいでもない。

 最近では友だちの結婚披露宴の招待はなく、職場の

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第5話『道草を食う』

 小さい頃から早起きが苦手で、学生時代は遅刻魔だった私は、未だに朝に弱く、会社へもギリギリだ。

 大音量の目覚まし時計。それも3個。これらを毎朝、必死に止める。1個目の枕元の物は軽い目覚めを。一瞬の目覚めの後、再び眠る。3分後くらいに2個目が激しい音で、クローゼットでけたたましく騒ぐ。そして3個目はキッチンで私を呼ぶ。早く起きろと私を呼ぶ。

 3個目が鳴ると、ようやく私

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