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【インタビュー#2】「運航の品質」を守る整備の仕組みをつくる仕事┃技術部

FDAプロフェッショナルズとは?

FDAの安全で快適な運航は、多くのスタッフの力が結集して遂行されている。地上から空の上まで、自らの役割を誇りをもって全うしている彼らが、
何を大切に思い、どのようにFDAらしさを体現しているのかを探るインタビュー企画『FDAプロフェッショナルズ』の第2弾(2019/10/1時点)。

今回は、技術部の長野さんに密着しました。

『少しでも、安全に疑問があったら、飛行機を止めて構わない』その意識が全社員に生まれたあの日が、『定時運航率第1位』への大きな一歩でした

FDAは、2018年、飛行機が定刻どおりに出発することを示す「定時運航率」で第1位を達成した(※1)。国内の固定翼航空機を運航する全航空運送業者19社中の一位であり、しかも2年連続の快挙。就航10年での奇跡とも言えるこの記録達成に深く関わった社員のひとりが、技術部 副部長の長野さんである。

同じフロアに社長以下、すべての
部門のスタッフが机を並べる。
この 風通しのよさが記録を大きく後押しした。

整備の技術部門としてFDA立ち上げに加わった長野さんの最初の仕事は、当時まだ日本には存在していなかった小型旅客機エンブラエル170/175専用の整備士を誕生させることだった(※2)。

教育訓練や試験などに関する「初めてづくし」の海外との契約交渉、訓練体制のセッティングを担当した。さまざまな生みの苦しみを経て、2009年の就航後は、「飛行機の欠航、遅延をできるだけ減らす」という技術部門本来のミッションに取り組む日々が始まる。

FDAは地方と地方を結ぶエアラインとして出発したものの、整備士が常駐しているのは名古屋・静岡・福岡の3空港だけ。その他の空港で起きた不具合は、整備士が現地へ行ってからでないと解決できないという問題が大きく立ちはだかっていた。

安全に飛ばすためのルールづくりを積み重ねて

そんななか、会社全体を大きく転換させるプロジェクトが立ち上がる。FDAは就航後2、3年の間、安全管理の面でさまざまな課題があったが、これらを改善するため、社長以下全社員が参加する「安全対策プロジェクト」が開始された。「あれがまさに、起点だった」と長野さん。そこから、整備士やパイロットをはじめとするすべてのスタッフに「少しでも疑問に思うことがあれば、飛行機を飛ばさなくてよい」「一歩前に出て協力しよう」という認識が浸透することになったのだ。

飛ばさなくてよい、ということになれば、欠航や遅延が増えてしまうのでは思うが、そうならないために「何かあった時には、なぜそうなるのか、またそれを未然に防ぐにはどうすればよいのかを考え分析し、『安全に飛ばすためのルールづくり』を始めたのです。不具合から学ぶことで、より実践的なルールづくりが進むと考えたからです」。

現場からのアイディアを引き出すた めにも、まずは直接話すことが大前提。
信頼関係をつくる基本だ。

これまで機体に不具合が発生した際、マニュアルに対処方法の記載がなく、メーカーにその都度問い合わせて回答をもらうまでは飛ばせなかった事例で
も、「こうしたら飛ばせるのではないか」という提案を、メーカーなどに辛抱強く訴え続け協議することにより、ひとつずつFDAオリジナルのルールを増やしマニュアルへも加えていった。

同時に、現場の整備士やパイロットからアイデアをもらい、運航部や技術部などの間接部門でこまかな調整をしながら「安全に飛ばすためのルール」が円滑に実行される仕組みもつくる、そこまでもが長野さんの仕事。たゆまぬ密なコミュニケーションがあってのことだ。

そして、驚くべきは、整備士が3空港にしかいない弱点を「どの空港にもパイロットは機体と共にいる」と発想を転換し、これまでは整備士だけが担当していたメンテナンス、コンピューター操作といった業務の一部をパイロットに担ってもらうという仕組みをつくったことである。

そのために、パイロット用のマニュアルを新たに用意し、iPadによるテレビ電話等のサポート体制まで完備して、できるだけ確実に実行してもらいやすい環境をつくる、そんな地道な積み重ねでようやく実現できたのが、定時運航率第一位という記録なのだ。

エンブラエル機が整備を待つ「ハ ンガー(航空機の格納庫)」で、整備士チームの仲間たちと。
ともに 「運航の品質」を向上させるために 協力し合ってきた。

FDAの本社オフィスは、社長以下全部門がワンフロアに集結している。何かあれば、すぐに話ができる。「この風通しのよい環境があったから、違う部署の人間がそれぞれ一歩前に出て互いに協力できたんだと思います」「そして、どんな時も、『お客さまのために、一緒に協力しよう』という姿勢ですね。お客さまにこの状態は申しわけないから、なんとかしたい、ぜひ協力してほしい、と他部署との調整が難航した時に言うのです。本当にそう思いますし、それがいちばん大切だと思っています」

長野さんは力強く言い切った。

(※1)定時運航率とは、15分以上の遅延や欠航がどれだけ少ないかを示す数。国土交通省の2018年度実績発表による。

(※2)当初、ボーイングやエアバスなど他の飛行機のライセンスを持っている整備士を採用したが、エンブラエル機の整備もできるようにライセンスの「限定変更」を行う必要があった。

学生の皆さまへ - カラフルな未来を目指して🌈 -

FDAは「地方と地方、人と人を結ぶ」をコンセプトにしているリージョナルエアラインです。従来の大型機主体・拠点空港中心(ハブ&スポーク方式)とした形態とは異なり、新たなビジネスモデルに挑戦をしている航空会社になります。

FDAのカラフルな機体のように、人材に関しても様々な個性が集まって切磋琢磨しあうことを求めています。

各々の個性を活かしながら仕事に向き合い、単色に塗込められたような未来ではなく、様々な色彩が開花する未来へと向かって一緒に仕事をしてみませんか?

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