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【ドイツ語】これなら分かる!「話法の助動詞」文の作り方(1)können #150

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Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ
白井宏美です.

第148回と149回では、楽に覚えられる!「話法の助動詞」の人称変化について解説しました。

今日は「話法の助動詞」文の作り方について原則から解説します。
(発音は音声をお聞きください↑)

第148回であげた例文を思い出してくださいね。
I can play tennis.
のように英語では can などの助動詞は動詞の原形と一緒に用いられますね。この例では play です。


この動詞の原形に相当するのがドイツ語では不定詞です。つまり、話法の助動詞は不定詞と一緒に用いられます。
Ich kann Tennis spielen.
この例では spielen が不定詞です。

ここまでは、皆さんがすでにお持ちの英語の知識を使うと理解しやすいと思います。

ここからは英語と違うところです。
そう語順ですね。
ところが語順に関しては、今度は日本語の知識が役に立つのです!

これまでにも少し解説したことがありますが、ドイツ語の不定詞句はたいてい日本語の語順と同じようになります。

なぜなら、次の2点がドイツ語と日本語とで共通しているからです。

一つ目は、動詞との意味的結びつきに応じて語句が並べられる
二つ目は、情報的重要性の度合いに応じて語句が並べられるところです。

ですから、まず言いたい日本語と同じ順序でドイツ語を並べて、次に定動詞を決まった位置に置くと正しい語順のドイツ語文になる場合が多いのです。

たとえば
「テニスを(プレイ)することができる」でしたら
Tennis spielen können
と語を並べます。

この時、spielen と können はくっついていて密接な関係にあることがわかります。

ここからはドイツ語の特徴ですが、
この不定詞句に,たとえば ich という主語が与えられると können が主語に合わせて形が定まり kann になって2番目に移動します。
その結果,不定詞 spielen が文末になるのです。これで

Ich kann Tennis spielen.
平叙文の完成です。

このようにドイツ語では、もともと密接な関係にある語が2番目と文末に分かれてを作っているように見えます。これを「枠構造」と呼びます。

また「サッカーはできないけどテニスならできる」というように文脈によってテニスを強調したい場合は主語 ich ではなく Tennis を文頭に置くことができます。

その時も 話法の助動詞は2番目を維持します。 
Tennis kann ich spielen.
これが何度も言いますが「定動詞第2位の原則」です。

まだ疑問文の作り方が残っていますが、今日はここまでです。

いかがでしたか?
「定動詞第2位の原則」「枠構造」は、ドイツ語の構造を理解するうえで大事な点ですから、しっかり押さえておくと文を作りやすくなりますよ

それでは,また明日。
Bis morgen.
Tschüs!


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