どうか私の恥部を見ないでくれ
実はこの日記を書き殴っている最中に、父から追撃LINEが届いていた。
あぁん?
何が 彼に宜しく だ よ !!
しかもちょっと楽しそう。なんでなの。
と 悩みに悩んだ挙句に送ったところ
何 を 言 っ て る の?
まず「ごめんなさい」じゃないんかい。
ゼロとは?
気遣い無しで気楽に行った結果がこれ
むしろちょっと気遣ってくれよ、父。
『ちょっと父が何を言ってるかわからない』と母に相談することもできたけど、母はタミオ君がスマートウォッチをたくさん持っていて、それをひとつ父にプレゼントしてもいい と言ってくれていた所までは知っている。
それを、私以上に制止していた。
実際に持ってきてくれたことも、それを父に渡しに行ったことも
その時の態度やその後の無礼も知らない。
母が怒り狂うことは目に見えているし
余計なストレスを与えるのも嫌だし
どうせ取り戻すなら黙っててもわからない。
私自身が、父の無礼を何よりも恥じていて
それを家族に報告することすら戸惑う程にダメージを受けたために、隠し通すつもりでいた。隠すというか、口に出すことがもう嫌な気持ち。
その夜、たまたま仕事が早く終わって
翌日の仕事がいつもより遅かったので
休み明けの連日になったもののタミオ君がお泊まりに来た。
他にもたくさんあった話したいことと一緒に、父の無礼を改めて詫びた。
そして『やっぱり使う』と言っている事を伝えた。
という、特に意味の分からない一文に
タミオ君は腹を抱えて笑っていた。
実に申し訳ないけど
この男が恋人で良かったな、と思った。
意味不明なケチチチのLINEを
私は既読無視していたので
その翌朝、父から追撃ラインが来た。
嘘 つ け
と、本心では思ったけど
『俺は怒ってないから、許してあげてよ。』
そう言って
いつもみたいにニコニコしているタミオ君を見ていたら
『許してやるか』って気になった。
敢えて口に出してみた。
許せるような気がして
当たり障りのない了解スタンプと一緒に
『使ってみないと使いこなせるかどうか分からないし、試しにしばらく使ってもらってよ。それでも無理だと思ったら全然返してくれていいから。』
と、タミオ君が言ってくれた事をそのまま伝えた。
そして今度は
私が既読無視を喰らっている。
なんやねん、父。
ウォッチに係る事だけじゃなくて
かしこまった場所や儀式に関わりたくないって目の前で口に出した事
初対面なのに想像を超える無礼をかましてきた父の言動を改めてタミオ君に詫びた。
私も悪いところはあったかもしれないから
父の無礼と、自分の判断ミスを心底詫びた。
だって自分が逆ならいい気はしない。
それでもタミオ君は最後までケチチチを庇った。
『突然行ってビックリしたんだよ。本当に俺はなんとも思ってないから大丈夫!』
私は心のどこかで
正式に嫁に行くことが決まるまで、もう会わせるのはやめたいと思ってる。
どんな自分の一面を見られるよりも恥ずかしかった。
とんでもない恥を晒してしまったような気持ち。不特定多数の人たちの前で裸にされたような後味というのかな。
相応の言葉が見つからないけれど。
血の繋がった親なのに
親だからこそ
この気持ちをどう消化していいのか分からない。
ウォッチは取り返せないけど
ほとぼり冷めるまで父に会うのはやめておこう。
タミオ君もしばらく使ってほしいと言ってくれているし
それに乗っかって実際使ってみて気に入れば
一番丸く収まるかもしれないし。
日頃は母に対する疑問が多い私ではありますが、今回のウォッチ事件により父への不満が募ってしまい、心なしか母に優しくできている。
そしてこの一連の流れにおいて
だいぶストレスを感じているであろう私が
一度も泣いていない。
泣きたくなる瞬間は何度もあったけど
コントロールできない感情は、いつの間にかどこかに消えている。
ジエノゲストに切り替えてちょうど一週間だった日曜日から、【ほとんどの人に起こるといわれている副作用】である不正出血が始まっていて、それと引き換えに目が回るほどの眠気からは解放された。
メンタルの不調が自分の手に負えなかった数週間が嘘のように、普通の生活に戻っている。
もしかすると本当にヤーズフレックスの副作用(というか最後の足掻き)で、抑うつだったのかもしれないな。
何はともあれ
女体は順調
母は相変わらず心配性で過保護
父は輪をかけて無礼者
タミオ君は優しい
iPhoneの新品は高い
ってことで
些細なことへも感謝の気持ちを忘れずに
心穏やかに過ごします。
ケチの話はおしまい。
御静聴ありがとうございました。
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