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世界で一番虫が怖い女

子持ちの友人から 妊娠を諦めることを止められた話。

恋人タミオ君や家族に対する罪悪感がぶり返したところで、私も私でいくらタミオ君が毎度大きな心と体で受け止めてくれるとは言え、頻繁にメンヘラさんになってる場合じゃないので 一人でもよく考えた。

いつだって私は、前向きな気持ちを取り戻したい。


*****

先週の話。


その日、久々にタミオ君は我が家に来てくれたが
例の如く大して濃厚な会話もできずに寝てしまった。

一応誰に需要があるんだかわからない名誉の挽回をしておくと

「本当は話したいことがたくさんあるんだけどと伝えた私に

「今話してもいいよ」と言ってくれた。


仕事が思ったよりも早く終わったという理由で 出張の前日にも関わらず来てくれていたので、話したいことは実際たくさんあったけどできれば早く寝かせてあげたかった。



そしてその日は、恥ずかしげもなく言うと
大変熱く交わり合った。

少し会えない日が続いたことにより、その日会えるまでの【会いたい】がいつもよりお互い増していたことと、その前に数回会ってはいるものの交われなかったことも重なって、タミオ君も少し珍しいぐらい気持ちが高ぶっているのが分かった。



それなのに



彼の息子を愛でている最中
突如として聞こえたイビキ。

ほんの数秒前、直前まで喜びの吐息を漏らしていたのに何が起きた。


もしかして吐息じゃなくて寝息?

気持ちよさそうに目を閉じていたのは
感じてるんじゃなくて寝てたのか?


いつから寝てんの?

私は痴女か?




あれ、寝たな。

と思った私は息子も寝かしにかかったが気付かれた。

ふっと目を覚ましたタミオ君に、息子を両手で包んだまま『寝る?』と聞いたところ
ニコッと微笑んで『寝ない。』と言った。


絶対寝た方がいいと思うよね。


途中で寝ちゃうぐらい眠いのに息子がバッキバキなのも不思議だし、あんなに気持ちよさそうだったのに秒で最中に寝ちゃうのも不思議。

腹が立つとか悲しいとか全然思わないし
むしろちょっと愛おしいとか思っちゃうけど
一体何が起きてるんだろう。

なんならちょっと手を放したら息子が腹に音を立ててぶち当たるぐらい、いつもに増して元気で私がびっくりしてたのに。




そして全ての工程を無事に終了し、本当に寝ようと布団に入った時の会話が 冒頭でお伝えした
『今話してもいいよ。』


しかしながら
『うん、でも今日は寝てもいいよ。』

と答えた私の言葉に、返事はなかった。


早い。
眠りに落ちるのが早すぎる。

どういうからくりで動いてるんだろうこの人は。


愛おしい通り越して、大丈夫なのかな?逆に。



そんなこんなで
大事な話はほとんどできなかったけど

身体を重ねることはできてしもて。


まぁ大事なだけで、急いで話さなきゃいけないことでもないし

話せなかった分、鬱陶しいぐらい引っ付いて寝ました。
きっと暑かったと思うけど、タミオ君もそれを拒んだりはしなかった。

何度も寝ぼけ眼で抱き寄せ返してくれるのを感じながら

結局割と早めに寝てしまったタミオ君は早朝に目覚め、再び溶け合うように交わった。


そのままお互い悲しきかな仕事に出動しなければならなくなったものの


それまで会えなかった時間や
そこから会えなくなる時間をまるで埋めるように
お互いの温度と感触を確かめ合った夜でした。



大事な会話も
大事な交わりも

どっちが「今しかできないこと」なのか、考えてみたりした。


交わっていては話せないし
話していては交われない。

我々は会わない日の連絡を、基本的にはLINEの文字でしか話さないし、大切なことはできるだけ直接顔を見て言葉で伝え合うようにしている。

だから普段のやり取りは、よっぽどのことがない限り、あまり重要な会話を交わすことはなくて
『今度会った時に話すね』って、お互いが暗黙の了解のように伝え合う。


なかなか実際に会えなかったり、まともに会話が成立するほど時間が取れなかったり。
急いで話すことでもなかったり、そう感じてしまったり。

話の内容によって二人の熱量に差が出てしまうことはどうしてもあるけれど、これは会って話したい・これはLINEで伝えちゃおう というジャッジについては大した相違はない気がしてる。


結局言葉にすれば伝わることなら
会えなくても最悪連絡を取り合えば済む話であって

実際に触れ合って、相手の体温を感じたり、そこから伝わる愛情や気持ちで満たされる心の部分については、会わなきゃクリアできない。

そういう意味で、少ない会えるチャンスを有効に使いたいという気持ちはどうも二人の間では一致している。


要するに、できるだけ触れ合っていたいという気持ちに重きを置いている のは共通項だと、思ってる。

もし今後、ここにズレが出てくるようになったら寂しくなるんだろうな。一緒に暮らすことが実現して、一緒にいることが当たり前になると、その可能性も出てくるかもしれないな と考えてはいる。


楽しいばかりの恋愛が
当たり前の生活になることで

日常が幸せになった、と思えるのか
特別な幸せだったのに、普通の日常になってしまった と感じるのか


まだ現実になっていないからこそ、楽しみも大きいけど
そういう現実的な妄想を先にしておくことで保険をかけちゃうのが、私の悪い癖であり、大切なことを見失わずにいられる 長所 でもあったりする。


こうして心も身体も溶け合える恋人がいて
結婚を視野に入れてお付き合いができていて
お互いの家族にも認めてもらえているということが、どれだけ幸せなことか。


急いで同棲しなくても、急いで結婚しなくても
今がこんなに幸せだと 気付いたはずだったのに

割と簡単に忘れてしまう。

決して忘れちゃいないんだけどね

私が相手じゃタミオ君は幸せになれないかもしれない、という 本人の意向を無視したマイナス思考を繰り広げてしまいがち。


いつだって私は、本当は
前向きな気持ちを維持したい。

前向きに、二人だから作れる幸せを ちゃんと信じておきたい。


だから書いときました。




先日一人で見に行った、お気に入りの物件は
実際に見ても【お気に入り】から変わらなかった。

私が単独で猛烈に気に入っていることをミニミニのお兄ちゃんに熱く訴えていることもあり、今はサイトやアプリで閲覧制限をかけてくれている。
(そのおかげで、タミオ君も見れなくなっている。)

時期的に予約や見学希望も増えるだろうに、ありがたい。


タミオ君とは休みがしばらく合わないし、出張も続いていて合わせようにも合わせられないし、タミオ君が単体で休みの日に一人で見に行くことも検討してくれているようだけど なかなかそこまで閲覧制限を引っ張ってもらうのも気が引ける。

嬉しい気持ちは最大限に伝えたけれど、お願いしているわけでもないので、制限解除されて他の希望者が先にゲットしてしまっても致し方ない。

そうなれば、きっとあのお家にはご縁がなかったということなんだな、って諦める心の準備までしている。
先回りすぎではないか、私の思考回路。


今度のお休みにはタミオ君のおうちにご挨拶に行こうと ふたりで考えていたこともあって、なかなかいろんなことがスムーズにいかないな。


しかしながら

洗濯物に虫や花粉がつかないサンルーム、捨てがたい!


どうかタミオ君が出張から帰ってくるまで、残ってますように!

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