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【おかえりコンパニ。来季はプレミアで】 マンチェスター・シティ×バーンリー 2022/23 FAカップ 準々決勝 |マッチレビュー

マンチェスター・シティのレジェンドがエティハドスタジアムに帰ってきた。バーンリーの監督として、ヴァンサン・コンパニがFAカップ準々決勝の舞台でかつての古巣と試し合うことに。

試合はホームマンチェスター・シティが自力の強さを見せつけ6-0の大勝を納めた。しかしバーンリーもチャンピオンシップ(プレミアリーグの1つ下のリーグ)で首位を独走している証明を前半30分まで大いに見せてくれた。一歩も弾くことはせずにプレミア王者に真っ向から戦いを挑んだバーンリーの戦いぶりは非常に勇敢だった。

それでは簡単ではありますが試合を振り返っていきましょう!

▪️コンパニの強気な姿勢

試合開始から前に出たのはコンパニ監督率いるバーンリーだった。シティがボールを保持するとハーフコートマンツーマンでボールへ積極的にアタックしていった。

シティの偽SBにもしっかり対応!

この姿勢が前半30分までマンチェスター・シティをまんまと困らせることに成功。

シティ陣内でボールを引っ掛けショートカウンターまで持ち込むシーンを何度か作り出すことに成功。しかしゴールに結びつくことはなかった。

その要因となったのがリコ・ルイスとルベン・ディアスの存在だった。

バーンリーに自陣でビルドアップを引っ掛けられショートカウンターを発動されたシティ。その瞬間、一目散にネガトラを発動させ、チャンスの芽を摘んだのがリコ・ルイスだった。

その機動力を活かし、前半だけで2回リコ・ルイスはバーンリーの決定機を防いで見せた。

そしてバーンリーに立ちはだかったもう1人の存在が。ルベン・ディアスがシュートシーンで大きな壁となった。

バーンリーもボールをしっかり持ち、ボールを動かしながら相手の陣形を崩す思考を持つチーム。シティが相手ということでいつもよりはボールを持つ時間が少なかったはずのバーンリーだが、自陣からしっかりボールを繋いでシティのハイプレスを掻い潜って前進するシーンも見られた。

バーンリーの左SBのマートセンは立ち位置を自在に変えられる選手だった。シティのプレスに合わせてその立ち位置を変えてバーンリーのビルドアップの出口となり、後方と前線を繋ぐパイプ役として働いた。

そしてシティ陣内に侵入すると自信を持ってボールを動かし、シティの最終ラインをブレイクするようなスルーパスを通すシーンも。しかしそこは残念ルベン・ディアスの登場。

バーンリーの強気なプレスの前にピンチもあったシティだったが、リコ・ルイスとルベン・ディアスのお陰で失点は免れた。

そして前半30分からは自力の強さをバーンリーに見せつけるような展開に。ペップがかつての教え子であるコンパニにまだまだ負けられんぞ!というメッセージが込められているかのように、シティの攻撃力が大爆発していった。

▪️マンマークを逆手に

シティは相手がマンマークで明確に人についてくることでフリーマンが作り出せず、どの局面でも常に相手の圧力がかかる状況に。しかし反対に、その1vs1の局面でのデュエルで勝ってしまえば一気に数的優位が作り出せる状況とも言える。

当たり前だがシティにはそんな個人の質で優ってしまう選手はたくさんいる。

そして敵陣でマンツーマンに出て相手を捕まえに行くと言っても、1人だけ捕まえられない選手が現れる。それはGKだ。バーンリーがシティ陣内でマークできる選手の数は10人だ。そうなると必然的にGKオルテガにはある程度の時間の猶予が(だからこそGKのビルドアップスキルはどんどん求められる要素になってきているはずだ)。

GKオルテガも足元の技術に非常に長けているGKだ。フリーの彼から何度か前線へ高精度のキックが蹴り込まれる。その1番の標的となったはやはりハーランドだった。

そしてGKオルテガからハーランドへの長いボールを起点にシティの先制ゴールが生まれた。

見事にハーフコートマンツーマンを逆手にゴールを奪って見せた。そして左WGに入ったフォーデンも、ぴっちりついて来る相手のマークを逆手に背後をとってゴールを演出した。

マークにくるSBの背後をフォーデンが一度落ちたアクションで引きつけてバックドアで一気に背後へ。そのアクションをデブライネが見逃さずにスルーパス。そしてフォーデンはスピードを落とすことなくそのままクロスを上げてハーランドのこの日2点目を演出し、あっという間に点差を広げてみせた。

▪️おわり

後半に入るとバーンリーの勢いはどんどん落ちていき、プレスもかからない状況になりシティが防戦一方に攻め込む展開に。終わってみれば後半に4点を追加したシティがバーンリーを6-0で退け、FAカップ準決勝の舞台、ウェンブリースタジアムへのチケットをゲットした。

この日の解説はベン・メイブリーさん。現地の情報を大いに発信してくれて、更にこの試合を面白くしてくれました。

ベンさんの情報によるとコンパニ監督は、セルティックのポステコグルー監督のようなやり方で、少ない予算でバーンリーを急速に強くしているようだ。

少ない予算の中でレンタルでの選手獲得の獲得。そしてかつてベルギーリーグで采配していたコンパニ監督はそのコネクションを生かし、ベルギーリーグから選手を何人もピックアップして今のバーンリーに連れてきているようだ。

Jリーグから何人もピックアップしてセルティックに連れて来ているポステコグルー監督のやり方に非常に似ている?

ただいまチャンピオンシップを独走しているコンパニ監督率いるバーンリー。このままいけば来季はプレミアの舞台に。是非来季はプレミアリーグの舞台で、コンパニ監督には古巣に帰還してほしい!

そしてバーンリーがプレミアに上がりそのままコンパニが監督ならば、シティの有望な若手は全部預けてほしいなと1人妄想を広げております…


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