森林に囲まれた根羽村が挑む、持続可能な未来づくりとは？ ー 長野県下伊那郡根羽村のまち自慢
◆森林の保全活動はみんなの暮らしを豊かにする！
みなさん、こんにちは。
長野県根羽村に移住して”村営塾げん”を運営している鈴木楓です！
早速ですがみなさんは、”森林”と聞くとどんな印象を思い浮かべますか？
ー 自然豊かで、色々な生き物がいる！
ー 虫が多そうだな・・・
ー 自然が広がっていて、気持ちが良さそう！
など様々な印象を持たれるかと思います。
根羽村は長野県の最南端、面積の約92%を森林が占めている地域で、愛知県の三河湾に流れる一級河川「矢作川」の源流となる村でもあります。
根羽村の森林から流れる水は、海まで流れているため、私たちの暮らしを大きく支えてくれている大事な存在です。根羽村として矢作川を守る、根羽の森林を守り続けることは何よりも大切なことなのです。
そこで今回は、根羽村森林組合の「森林を守る→森林を活用する」という活動の一部を鈴木が紹介していきます！！
◆森林を守る：さまざまな顔を持つ森林の働きとは？
森林は眺めるだけで気持ちを癒してくれますが、それ以外にも私たちの暮らしには欠かせない大切な働きを森林は担ってくれるんです！
〈暮らしを支える森林の３つの働き〉
①水の源を守る働き
森の土に染み込んだ水は地下水になり、私たちの生活用水として暮らしを支えます。
②土砂崩れを防ぐ働き
森の土の中は、木の根が網の目のように張り巡らされており、森の土が流れたり、崩れるのを防ぎ、私たちの安全を確保します。
③地球温暖化を止める働き
木の葉っぱが光合成をして成長することで、空気中の”CO2”を吸収して幹や枝などに溜め込み、温室効果ガスの発生を抑えます。
「森林を守ること＝私たちの暮らしを守る」ということが分かったところで次に、森林のタイプについて触れていきます！
森林には２つのタイプがあり、自然の力で発芽して育って森林になった「天然林（てんねんりん）」と人の手で苗木を植栽して育て森林になった「人工林（じんこうりん）」があります。
そして、根羽村の森林は、そのほとんどが「人工林」で構成されており、人工林の管理には「間伐（かんばつ）」という作業が必要になります。
間伐とは、木々に太陽光を届かせるために木を伐採して隙間をつくる取り組みです。間伐をしないと、木が成長していく過程で密集し、隙間が消えることで太陽光が届かなくなり、痩せ細った木々が育ってしまうんです・・・
◆森林を活用する：KINOFを手に取ることが豊かな暮らしを実現する一歩に
人工林の多い根羽村の森林を守るためには「間伐」が欠かせないと紹介しましたが、この間伐材の活用方法も根羽村森林組合は常に模索をしています。
現在は、建築用木材として活用する他に、バイオマスとしてエネルギーの生成、木材でつくる繊維を使った商品の開発などに取り組んでいます。
特に、根羽のスギを原料とした繊維を使った商品開発では、これまでにワークシャツ、クッション、フェイスタオルなどを制作してきました。フェイスタオルに関しては、徳島県上勝町にある株式会社いろどりという会社の新事業であるファブリックブランド「KINOF（キノフ）」を、根羽のスギを使った「根羽スギ KINOFフェイスタオル」として制作したものになります。
昨今では、ファストファッションの流行により、衣類の大量廃棄が社会問題となっていますよね・・・。そんな中、この木糸を利用したKINOFは原料が木ですから、必要がなくなれば土に返すことも可能です！
この森林保全を中心とした循環する村づくりを実践していく中で、根羽村は2022年に国から、「SDGs未来都市」にも指定されました。
つまり、皆さんがKINOFを手に取ることで、誰でも地球を守る一員となれるというわけです！（ちょっと大袈裟かな・・・？笑）
◆最後に・・・
根羽村森林組合では、SDGsにおけるゴールの一つ「つくる責任、つかう責任」を間伐材の活用を中心に実現したいと考えています。
しかし、根羽村森林組合だけでこのゴールに向かって進むことはできず、森林保全に共感してくださる企業と共にゴールに向かって歩んでいきたいとも考えています。
例えば、根羽村森林組合と一緒に木材の繊維を使って、
ー イベントのノベルティとしてエコバッグを制作したい！
ー カフェの店頭幕やのぼり旗を制作をしたい！
など、ゴールへの歩み方は様々ですが、このようなイメージです。
まずはKINOFを手にとっていただき、間伐材の可能性に触れてみてはいかがでしょうか？
根羽村森林組合では、視察の受け入れも実施しておりますので、気になることがあればお気軽にご相談ください！
根羽村森林組合ホームページ TEL：0265-49-2120
根羽村役場ホームページ
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