見出し画像

“みんなで酔っ払って笑えるように”町の仲間と創ってきた居酒屋「酔笑」 ー 北海道勇払郡安平町のまち自慢

北海道安平町でプロモーション事業を行っている東條広大です。
安平町地域おこし協力隊として、移住定住の促進や追分駅前にあるコミュニティスペース「ENTRANCE」の運営を行っています。

私が拠点を置いている「ENTRANCE」から徒歩3分のところにある「居酒屋酔笑」
キャッチーな看板とノスタルジー漂う雰囲気が印象的なお店です。(私の行きつけのお店でもあります)
私がイチオシするのはなんといっても”酔笑奴”(よいしょやっこ)
「ビールを注ぎ込め!!」と言わんばかりのピリ辛なタレが本当に絶品なんです。
(ザンギも卵焼きもあんかけ焼きそばも美味しいです)

酔笑奴

このお店を営むのは新沼さんご夫妻。
今回は、これまでのお店の経緯やお二人の想いに迫ります。




酔笑がオープンするまで

正之さんは、安平町追分(旧追分町)出身。恵美子さんは札幌市出身。
札幌でサラリーマンをしていた時に出会ったというお二人。

========
正之さん:
追分は昔はもっと元気だったんだよね。国鉄からJRに変わった時に人が減っていって。お店も2代目、3代目と続くにつれて傾いていくんだけど、ちょうど戻ってきた時がその時で。色んな店が傾き始めてたのさ(笑)

恵美子さん:
元々、今の道銀(北海道銀行)があったところに大きく魚屋を構えていて。ウチも魚屋を閉めた時に、借金を残していてね。今でも自転車操業でやってるのよ(笑)
========

1997年に札幌から追分に戻り、当時は魚屋を営んでいたそうです。
その後、友人達と「居酒屋たぬき」をオープン。それを経て、2002年に「居酒屋酔笑」を始めたといいます。

店内の様子


町の仲間と創ってきた場所。

お話をお伺いする中で印象的だったのが、「みんなで創ってきた」という言葉。

========
正之さん:
元々廃屋だったところを、自分達で入れるようにして。元々は居酒屋だったりラーメン屋だったりしたんだけど。その当時はすごいボロボロだった(笑)床とかも全部張り直して。使えるようにしたのさ。
カウンターとか窓とかはその名残なんだよな。でもさ、この感じが味があってとても良いんだよ!

恵美子さん:
外の看板とかも2018年の地震の時に壊れそうになって。代わりに道庁の人が”看板描きます!”なんて言って書いてくれたんだけど、子どもみたいな字でね(笑)店の中も換気が悪いから油まみれなんだけどね(笑)でもこれが味があって良いんだよね!向かいの温泉から出てきた人たちが見つけて訪ねてくれることもある。

正之さん:
お金もなかったから、みんなに助けてもらって。そうやって出来上がったのがこの店なんだな。

『”酔笑”の名前の由来は何ですか?』
正之さん:

”みんなが酔っ払って笑えるように”って意味だな。実はこれも友だちに考えてもらったのさ(笑)
暖簾は性格も字もすごい好きな役場の人がいて、頼んで書いてもらったんだ(笑)
とにかくみんなが協力して助けてくれて、できたお店なんだよ。

========
外の看板は道庁職員や恵美子さん、暖簾は役場の人など、”町の仲間達と創りあげてきた場所”だということがとても印象に残っています。


若い人達で賑わうまちになってほしい

そんなお二人にこんなことを聞いてみた。

========
『追分はどんな町になっていってほしいですか?』
正之さん:
やっぱり若い人達で賑わってほしいよな!
元々居酒屋を始めたのも、町の中に集える場所があったらいいなって思ったのがきっかけでさ。昔は、商工会青年部もやってたから。安平山の麓とかででっかいイベントもやったりして。でも、もう歳だから仕入れ1つにしても色々大変で(笑)
5年前の地震の時も、若い人達がすごい頑張ってくれて。ENTRANCEとかに若い人がいてくれるのも本当に嬉しいことだよ。そうやってどんどん頑張っていってほしいな。

恵美子さん:
そのためにも、働ける場所がやっぱり必要だよね。あとは、子育てしている人たちが住めるアパートとか。移住してくれる方が増えていると聞いて本当に嬉しい。だからこそ、今よりももっと賑わいが生まれる町になっていってほしいね。
========

町や人に対する真っ直ぐで温かい想いがとても印象的でした。


最後に

筆者行きつけのお店をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
いつも温かく優しく美味しいご飯を作ってくださるお二人。そして、由来の通り”みんなで酔っ払って笑える”素敵な場所。
今回、初めて詳しいお話をお伺いする中で、”仲間達と創ってきた場所”であることや町に対する想いに触れることができました。お二人のお話やその姿からは”追分らしい温かさや人情味”が溢れているなぁと感じています。
安平町追分には素敵で温かく、アツい人達が多くいて、そういった方々に日々支えられているからこそ私たちは活動することができています。お二人が紡いできたような、”みんなが集える場所をみんなで創りあげる”ようにコツコツ頑張ろうと刺激を頂きました。
安平町追分は、本当に素敵な町です。そして新千歳空港からのアクセスも抜群です。北海道に降り立った際は、ぜひ安平町に!そして追分に!「居酒屋酔笑」に!遊びにいらしてください!


この記事が参加している募集

ふるさとを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?