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地声と裏声

今の私に「地声」と「裏声」の概念はほぼなくなった。歌うときに地声も裏声も何も意識していない。出てくる音全てが一つの響きで繋がっている。

初めから難しくて意味わからないことを言っているように感じるかもしれないが、この地声と裏声を意識しなくなってからというもの、歌う悩みのほとんどが消えたと言っても過言ではない。

まず私は、いつか忘れたけれど若いとき、『ボディガード』と言う映画で熱唱するホイットニーヒューストンに惚れてしまい、”エンダァ〜〜”の練習に励んだ。

あの力強い声に誰もが心奪われてあんな風に歌いたいと憧れただろう。私はただただ”エンダァ〜〜”を練習し続けてどうにか歌えるようにした。

カラオケではもちろん、時々ライブハウスでも歌ったりしてみんなが上手と言ってくれたり、ニューヨークに行った時なんか、誰でも歌えるオープンマイクとか行ったりして”エンダァ〜〜”って叫んできた。投げ札が舞い降りてきたよね。

あの時の私は今思えば、”声の出せる人”だったなと思う。そりゃ上手いかもしれないけど、歌っていて気持ちよかったか?曲を理解していたか?と思い返せばそうではなかったなって記憶。

身体はカチコチに固まって喉はぺっちゃんこに潰れて力を振り絞って歌ってた。高い声。出るか出ないかわからない不安。出たと思ったらひっくり返る。もっと力入れなくちゃ。終われば喉が痛い。みんなこんなものなのかな。あんなにかっこいい声が出せるのはなんでだろう。私には無理なのか。

こんな悩みは歌う度につきものだった。

そしてそのNYにはなぜ行ったのかというと、一番の目的はレッスンを受けるため。エイドリアン・エンジェルに歌を習うためだった。

彼女との出会いは私にとって人生の分岐点、大衝撃だった。

彼女は常に私に姿勢を正すこととリラ〜〜ックスと言っていた。
英語でのやりとりは上手にできなくて、エイドリアンが話せる少しの日本語でやりとりをしたり、現地にいたお友達に英語を訳してもらいながら数日間レッスンを受けたのだった。

声を出すたびに”チガ〜ウ、リラ〜〜ックス”と言われ続けた。
これでもかと力を抜くよう言われた。声なんて出てなかった。赤ちゃんがふにゃふにゃ言ってるような可愛らしい響きしかなかった。
でもエイドリアンはその響きを聞いて、”イエ〜ス”と言った。

え。。

私はこんなものを習いにきたわけではないのに。
ホイットニーみたいに歌いたくてここにきたのに。先生を間違えたのか。。。

NYと言う大それた場所に来てやっと本場の人に習ってホイットニーみたいになれる!と意気込んでいた私は結構なショックと理解のできなさに、この瞬間はだいぶ撃沈だった記憶がある。

だけど私はこのエイドリアン・エンジェルのレッスンの”リラ〜〜ックス”の本当の意味を、少しずつ理解するのである。
そして赤ちゃんのふにゃふにゃ声を”イエ〜ス”と言った理由もね。


今日はここまで♫


▼ライブ配信サイトPocochaで歌を歌っています。

今まで事務所所属で配信していましたが、3月14日からフリーライバーに転身して配信を続けていきます。
インスタやYouTubeではオリジナル曲の配信をしていますが、Pocochaでは完全に振り切ってカバー曲をカラオケでじゃんじゃん歌っています。
とっても楽しんでいます。

私のいろんな歌を聴いて、何か感じたことや質問、疑問、ご相談、なんでも受け付けておりますのでどこからでもメッセージください。
オンラインレッスンも受け付けております。

この記事やレッスンが、今まさに悩み真っ只中だったりで、抜け出すためのヒントやきっかけになれば、私もその出会いを嬉しく思います💖


そろそろ寒さも終わって欲しいですね〜
早く春のお洋服を着て、気軽に出かけたい🌸

梅の花が散る前に偕楽園へ行かなくては。


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