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朝を制するものは病気知らず
※この記事は約5分で読めます
「朝ごはん、ちゃんと食べてる?」
子供の頃、よく親や先生に言われた覚えがありませんか?実は、その言葉には科学的な根拠があったんです。今日はその秘密について、ちょっとお話ししたいと思います。
こんな人におすすめの記事です
最近血糖値が気になり始めた人
ダイエットを失敗したことのある人
食生活を見直したいと思っている人
注意してほしいこと
この記事の内容は健康・疾患・医療に関する一般的情報と個人の見解を提供するものであり、実際に診療する医療者が行うアドバイス・治療に代わるものではありません。必ずしも全ての方にあてはまる訳ではないのでご留意ください。
セカンドミール効果って何?
![](https://assets.st-note.com/img/1720870647640-XgZXMViTMe.jpg?width=1200)
私が薬剤師として働き始めて数年経った頃のこと。糖尿病の患者さんから面白いお話を聞きました。
「朝、野菜を食べるようになってから、お昼の血糖値が上がりにくくなったんです」
最初は半信半疑でしたが、調べてみると本当にでした。それは「セカンドミール効果」と呼ばれる現象だったんです。
簡単に言うと、「今食べたものが、次の食事を食べた時の血糖値に影響する」ということです。例えば朝ごはんで食べるものによって、お昼ごはんを食べた後の血糖値が変わってくるんです。
研究によると、食物繊維を豊富に含む食事は、次の食事の血糖上昇を抑える効果があるそうです [1]。
「へー、そうなんだ」
で終わらないでくださいね。実はこれ、私たちの未来に大きく関わる話なんです。
血糖値が急に上がったり下がったりするのは体に良くありません。慢性炎症の原因になったり、糖尿病のリスクにもつながってきます [2]。
でも、このセカンドミール効果を上手に使えば、血糖値の急上昇を防げるかもしれないんです。
さらに2型糖尿病の患者さんの場合、高タンパク質の朝食が次の食事の血糖反応を低減する効果があるという研究結果もあります[3]。
実践法
![](https://assets.st-note.com/img/1720870652720-GfF2VNvZqf.jpg?width=1200)
私の場合、この話を聞いてから朝食を見直してみました。それまで時間がないからとパンとコーヒーだけ、なんてこともあったんです。でも、食物繊維を食べられるように納豆や野菜を意識して取り入れるようにしたら、お昼ごはんの後のあの眠気がマシになった気がします。
きっと血糖値が急に上がらなくなったからでしょうね。
さて、ここまで読んで「なるほど」と思った方。ではどうやって実践すればいいのか。具体的に見ていきましょう。
朝ごはんはできるだけ抜かない。特に野菜とタンパク質を必ず確保。
食べる順番も大事。野菜→タンパク質→炭水化物の順番がおすすめ。
ゆっくりよく噛んで食べること。
難しいことじゃないですよね?明日の朝ごはんから、ちょっと意識してみませんか?
健康的な生活って、大げさなことじゃないんです。毎日の小さな習慣が積み重なり、将来大きな違いを生み出すんですよ。
参考文献:
Brighenti, F., et al. (2006). Colonic fermentation of indigestible carbohydrates contributes to the second-meal effect. American Journal of Clinical Nutrition, 83(4), 817-822.
Kishimoto, I., & Ohashi, A. (2021). Impact of Lifestyle Behaviors on Postprandial Hyperglycemia during Continuous Glucose Monitoring in Adult Males with Overweight/Obesity but without Diabetes. Nutrients, 13(9), 3092.
Park, Y. M., et al. (2015). A high-protein breakfast induces greater insulin and glucose-dependent insulinotropic peptide responses to a subsequent lunch meal in individuals with type 2 diabetes. Journal of Nutrition, 145(3), 452-458.
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